はてなアンテナにあるブログ「武蔵野人文資源研究所日報」さんちよりの情報で、出版を知り、本日伊勢佐木町の有隣堂にて購入し、一気に読む。非常に面白かった。著者自身、冒頭でゴシップだ、と言い切り、さらにゴシップこそが人間の言語能力を高めているノダ、と噴き上げて、こぶしがくるくると炸裂しまくる。ゴシップネタを軽蔑する人は多い。とりあえずそういうポーズをとると高級な人間にみえるし。でも、禁欲ぶっても、ポーズだけなら、貧困な言語能力は覆い隠すことはできない。そんな低劣で貧相な学問ごっこやお勉強をせせら笑うかのように、むしゃむしゃと健啖に数々のゴシップが語られていく。
- 作者: 小谷野敦
- 出版社/メーカー: 新書館
- 発売日: 2009/03/25
- メディア: 単行本
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内容紹介@ジュンク堂
これが、ほんとうの東大入門!東大駒場は日本の大学の縮図。学者の人脈とその知られざる生態を浮き彫りにする本書は、受験生はもちろん、学生、院生、助手、講師、教授、ジャーナリスト、いえ一般人の必読文献です。
http://www.junkudo.co.jp/detail2.jsp?ID=0240323113
これまでも、下記の森毅の本の他、加藤秀俊の『わが師わが友』、佐和隆光の『経済学への道』、森嶋通夫のいくつかの自伝、水田洋『ある魂の軌跡』など、自伝的なものはたくさん読んできた。一つの学派については、斎藤清明の『京大人文研』と竹田篤司『物語「京都学派」』などを読んだ。社会学では、『人脈社会学』。こういう類のものは、どんなジャンルのものよりも面白く読める。
- 作者: 森毅
- 出版社/メーカー: 福武書店
- 発売日: 1995/03
- メディア: 文庫
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しかし、この本は、モノホンである。そして、私が読み出してとまらなくなったのは、なんというか、「学問(の場)への愛」が横溢していたからだと思う。自分の大学の学問について、こんなふうに語れる人間は、どれだけいるんだろうか、と思った。物見高い、噂好き上等。それが基本だしぃ。でもさ、やっぱ学問ネタじゃないとね。だめなんじゃないかね。ゼミの人たちも噂すきだけど、オレがすき家の牛丼にオクラと山芋とありったけのねばねばのっけてまぜまぜして喰ったとかは、どーでもいいじゃんかよ。って、人のことは言えないとは思うけどね。