藤乃木のふぶきトンカツ

 今日は教授会で、女子大の志望者についての報告があった。学部学科によってでこぼこはあるものの、全体として志望者は増加したそうである。その上に3月期の入試(センター利用型ほか)もあるので、さらに増加するだろう。難しいところが志望者が減り、易しくなったところが増える感じだが、これはいい循環になっているように思う。専願にして下さっている方は、上手に併願すると、入りやすくなるんじゃないだろうか。いずれにしても、担当者の人々の努力がそれなりの結果となったかたちだと思う。
 入試というのは、絶対偏差値だけではわからないと密かに思ってきた。私は、母校の入試に受かることは偏差値的には無理だと言われていた。ヤマかけたら、モロあたりで受かったということにしているわけだが、実はもしかしたら・・・と思っていたのも事実なのだ。なぜかというと、傾向が自分向きだったからだ。今は知らないが、昔は書ければよかったのである。しかも、苦手の古文は出ても江戸時代とかだし、苦手の英語は英訳と和訳だけだし、社会も知識がいらないし、数学は引っかけもないし、力業もいらないし、理科は鬼易しかったし。
 昨日泳いでいてちょっとガス欠になったので、少し栄養のあるものを食べようと思い立ち、小平の藤乃木に懸案のふぶきとんかつを喰いに行くことにした。
 ふぶきとんかつとは、トンカツの上に雪のように大根おろしがのっていて、そこに醤油ダレをぶっかけて喰うもののようだということは、写真を見てわかっていたが、興味津々だ。この店で一番高いものが喰えるようになるとは、20歳の頃は思わなかった。しかし、あの頃は仕送り1万ちょっと、バイトで2万ちょっとくらいで、やっていた。ほとんど寮食で、たまに食べる藤乃木のトンカツはこの世のものとは思えないくらい美味かった。
 などと、悲壮な気持ちで喰いに行ったわけだが、ごま塩の伊達ちゃんみたいなマスターの揚げたトンカツは実に美味かった。なんちゃらないように出てくるわけなんだが、家でつくったら絶対こうはできないだろう。つまり、食べ終わる頃にはふやけちゃうだろうからだ。醤油ダレも、よく分かんないけど、ポン酢みたいな感じもあってうまい。トンカツは醤油だと思っている私には、涙ものの美味さだった(成城の塩も美味かったけどね)。そして、キャベツの横にスパゲッチをケチャップで炒めたのが添えてあった。そうだった、そうだったと、なつかしい気持ちに。つまり、私はこの付け合わせが好きなんだが、料理としては生姜焼きが好きで、でもそっちにはなぜかスパゲッチが付いてなくて、どっちにしようか悩んで頼んだ記憶があるのである。で、最後にこの前は出なかった紅茶が出た。出たりでなかったりするのも昔と同じだ。昔はおばちゃんの機嫌によって出たり出なかったりするなどと言われていた。
 かなりボリュームがあったので、帰りは歩くことに。同じルートは芸がないので、今回は昔の建設大学のところから、警察の管区学校前を通り、図書館のところから、鈴木街道を花小金井方面へ、そこからも鈴木街道を一直線に武蔵野大学のところまで歩く。青梅街道を渡って、一気に自宅と思ったが、関前3のところで気が変わって、井の頭通り方面に向かい、三鷹通り→中道通り→駅前→自宅と進んだ。あとでアルプスのサイトで検索したら、約13キロだった。そのあとジムで水中ストレッチをして、2000メートル泳いだ。
 そこで思いついたのだが、吉祥寺自宅から、井の頭通り→三鷹通り味噌一でメシ→武蔵境北→武蔵野大学→五日市街道→吉祥寺自宅と一周すると、約8キロちょっとであることがわかる。そして、武蔵野大学から青梅街道を進み、吉祥寺通り経由で戻ってくると、10キロちょっとあることもわかった。これは、メシコースとしては、なかなかいいのではないかと思う。道が明るいので、夜中でも歩くのにいいし、また最後が東向きなので下りになるのがよい。実は、同じ距離でも中野から吉祥寺に歩くのは、五日市街道でも、早稲田通りでも、小平から吉祥寺に歩くのよりはかなりつらい。これはアップダウンが多い以上に、ゆるゆると登りになっているところが大きいと思う。