父母会

 本日は父母会だった。はじめていろいろな催しに参加した。まず大講堂で学長、文理学部長、現代文化学部長の話。大学の現況、就職状況、進学状況、国際交流の状況などについて説明があった。学長の話された、校是としての教養教育は、knowledgeの教育ではなくwisdomの教育であるという話は、なかなかに興味深かった。学生時代はこういう偉い人の話は、ろくに聞いていなかったが、最近は注意深く聞くようになった。なかなかよいことを言っていることも多く、けっこう面白い。
 これに続いて、特色GPとして認められたキャリアイングリッシュアイランドという拠点の説明のビデオが流された。視聴覚教材のいろいろにびっくりした。ソフトで、英会話のやりとり、映画を使った練習、語学テストの訓練、英作文の添削などが受けられる。発音訓練などは、視覚化されて、音の波形が近づくように練習したりもするようだ。これとタイアップしたカリキュラムがくまれていて、英語でのプレゼン、議論などの基礎から、論理構成などの面まで教えられているらしい。これを大学の授業でやってもらえ、かつ意欲のある人は大学の視聴覚教室でも、またe-learningでも勉強できる。ブリティッシュカウンシルのプログラムもあったと思う。おれもこんな授業で訓練してもらっていたらなあと思っていたら、まわりの先生たちが「自分らの頃は大学から何も教わらず自学自習でしたよね」などとおっしゃっていて、耳が痛かった。しかしですね、まわりで英検一級とるような連中は、日米会話行っていたり、短波ラジオ買ったり、テープ教材買ったり、いろいろやっていたモンなぁ。やっぱ自分は金がなかったよなぁと思わないことはない。しかし、それはモチベーションの問題だったのかもしれないとは思う。
 このあとは、学生サークルが発表をした。バレー、ハンドベルクワイヤ、クワイヤ合唱。こういう行事を見るたびに思うのは、宗教的な大学なんだなぁということよりは、戦前から高度成長期あたりまでの女子大の情景である。大学などまだあまりなかった時代、女性が大学にいけなかった時代に、外国文化に触れ、そこから叡智を吸収したことなどなど。そんなことを思いながら、ご父母の個別面接を行った。時間を超過していたが、熱心に話すご父母に教員一同できるかぎりお話をしたつもりである。なかなか得るものが多い一日だったと思う。