三浦展氏が、もう誰も止められない、というような状況になっていて、本の文庫化なども進んでいます。しかし、宝島SUGOI文庫というのは、すごいネーミングですね。
三浦氏と言えばロハスな消費ということになるわけですが、この本ではロハスな労働??と、下流企業、ファスト雇用企業について、徹底的に問題にしているというカンジで、どちらかというと、そちらに力点があるのかもしれません。
- 作者: 三浦展
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2009/05/09
- メディア: 文庫
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内容紹介
好きなことを仕事にしたいと思うのは人情でしょうが、はたしてそれでいいのか、と本書は問いかけます。
好きなことを探してるうちにムダに年をくってしまうこともあります。
「好きなこと」より「できること」をやって、世の中に自分の居場所を作ることが先決ではないのか?
『下流社会』の三浦展が自分の体験と「ドラゴン桜」のマンガ家・三田紀房氏ほか6人との対談を通して、若者及び親・教師に熱いメッセージを送ります。
※本書は2007年12月に刊行した単行本「夢がなくても人は死なない」を文庫化に際し改訂・改題し、今一生氏との対談と門倉貴史氏との対談(文庫オリジナル)を加えました。
http://www.amazon.co.jp/働く力-宝島SUGOI文庫-三浦-展/dp/479667120X
目次
はじめに
第1部 若者へのメッセージ
第1章 「好きを仕事に」は間違い?
第2章 お金のために堂々と働こう。
第3章 若いときの仕事を誰かが必ず見ている。
第4章 就職するな、就社しよう!
第5章 好きな仕事を探すより、仕事を好きになろう。
第2部 親・教師へのメッセージ
第6章 もっと世界に目を向ければ、やるべきことが見えてくる。
●対談・渡邉美樹(ワタミ株式会社会長)
第7章 はじめは個性はいらない。働く型を身につけよう!
●対談・三田紀房(漫画家・『ドラゴン桜』作者)
第8章 五感を鍛えることが仕事の基本。
●対談・住谷栄之資(株式会社キッズシティージャパン社長)
第9章 仕事に役立つ「ナナメの関係」。
●対談・藤原和博(前杉並区立和田中学校校長)
第10章 地域と学校の連携が「働く力」を育てる。
●対談・今一生(ライター&エディター)
http://tkj.jp/book/?cd=70712001
個人的には、学校の理事長でもあり、教育職員の居酒屋研修なども行っているワタミ会長のところが一番面白かったけど、一般には今一生のところが一番注目されるんじゃないだろうか。
こういう本を見て、個人的に興味があるのは、産業資本主義系の人と意気投合するばかりではなく、金融資本主義系の人と生産的な意見交換をしてみるとどういうことになるのかということである。そういう意味で、門倉対談は面白いのではあるけれども、がちマネーゲームの所は一応ちょっと置いておいて、みたいな感じがしないこともない。ロハスな投資みたいなものを視野に入れて、独特のマーケティング、消費社会というような所から、虚を突くような問題提起をしていただけると、非常に参考になるのだが。