中村昇『ホワイトヘッドの哲学』

 野毛ランチの画像検索をしていたら、ハヤシソースをぶっかけたのもみつかった。こちらも一度トライしてみないと、と思った。ンマそうだ。うちの流儀では、ハヤシを混ぜ混ぜにしながら喰うので、スパゲッティも混ぜ混ぜになってしまう。

 佐藤優を読んで、メチエのレーニン論を買いに行ったら、メチエのホワイトヘッド論が目に入った。大澤本を読んで、相対論と量子力学を繋ぐなんちゃらひも理論とかゆうのを思いだし、「わかるホワイトヘッド」とか書いてあったので、買ってきた。たしかにものすごく読みやすく、かついちばん難しいところ、しどろもどろによんでごまかしていたいくつかの鍵概念をねらい澄ますようにわかりやすく書いてある。なんか前に読んだような気もするので、この本を買うのは二度目かもしれない。

ホワイトヘッドの哲学 (講談社選書メチエ)

ホワイトヘッドの哲学 (講談社選書メチエ)

内容

ホワイトヘッドの世紀は来るか?世界をすべて過程(プロセス)としてとらえ、独自の哲学を展開したホワイトヘッド
その超難解さゆえに紹介されてこなかった思考をあざやかに解説。

目次

第1章 入門以前―ホワイトヘッド哲学の見取り図(ホワイトヘッドの世紀;出会い;なぜかくも難解なのか;哲学は詩である;「こと」と「もの」;ひとつの出来事とはなにか;電磁気的な時代;相対論と量子論;生きいきとした自然;具体的なもの)
第2章 入門篇―ホワイトヘッド哲学そのもの(唯一無二のそれ(actual entity)
「わたし」ということ
非連続の連続
かかわり方(prehension)
知るための手がかり(eternal object)
フィーリングの海
物質と記憶
象徴によるつながり(symbolic reference)
事故超越体(superject)
一元、二元、多元
神と世界)
第3章 応用篇―エポック的時間とはなにか(エポックとはなにか;純粋持続;刹那滅;;エポック的時間)
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4062583909.html


セイゴー
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1267.html


宇佐見毅
http://blog.goo.ne.jp/usamitakeshi/e/384ae8a0d50df6165ee81eafbc5789cf

 神がかった理論の場合、二項対立的なもろもろはなんかが表出したモンみたいに議論するんぢゃねぇの、とかやけくそになっていた時期もあるが、その表出のロジックを根幹に据えて体系をくみ上げるという気の遠くなるような作業をしている一連の本があって、んなもんめんどくせぇよ、とか思い、まあさ、ミードとかもアイディアの芽を社会学者に示したんだからエラクね?とかくらいに思ってすましていたんですが、俄然次が読みたくなるような本でした。
 鬱だったのは、この人が松岡正剛の深い影響下に勉強を始めたということ。編集とか、フラジャイルとか、なんかさあ、あれもこれもってかんじだけどさぁ、ここだけはちがうと思っていた部分もしっかりフォローしてやがった、みたいな。っつぅのは、まあ半チクな松岡読者だったからだろうが、脱帽です。サブカルチャー論のほうも、松岡と大阪万博とかでぶいぶいゆわしていた能勢伊勢雄さんにいろいろ教わった経緯もあり、なにからなにまで・・・あ〜あ、みたいな。一度市民講座とかのぞきに行こうかなぁ、などと思い始めました。ケネス・バークのことだけは、しっかり教わっておきたいというか。