非常勤の試験

 今日は非常勤の試験日だった。私が大学の教師になった頃は、入試ですら内職道具をもっていったものだ。今は期末試験ですら、監督だけをする。でないと、世間様が許さないのである。ただ答案の運搬などは、昔のほうが慎重だった。「過激派」が入試妨害に来る可能性があり、答案を奪われたらとんでもないことだと、かならず複数で行動した。今はその点はゆるい。で、監督なんだが、じっくり観察すると面白い。よく見ていると、質問などが出るところは、かなり的確に読める。出そうだなというタイミングで後から忍び寄り、手が上がったそのときに「何??」と聞けたときなんかは、やったね!というかんじである。よーくみていると、やることはいろいろある。そして、それはけっこう楽しい。昔は入試は来て欲しくない日だったが、今は指折り数えるというほどではないが、けっこう楽しみでないこともない。
 ただそれは、一度内々に入試課の人に、通路の広い教室にあててもらうように言ったことも大きい。小さな教室が多いうちの大学では、私には監督が無理な部屋がある。30センチくらい後でアテクシみたいなのが、「息が荒い」(某学生談)のはかなりキツイものがあると思う。
 成城大学のほうは大人数で、5教室に分かれて試験ということになってしまい、専任スタッフの人たちが手伝ってくださったわけだが、申し訳ないかぎりだった。私がいた部屋では多くの人がテキストをもっていた。すんません。w 試験なので早く終わり、立教の試験まで時間が空いてしまった。とりあえず新宿まで出て、武蔵がすいていたら、食べてみようかと思って歩き出す。長蛇の列ということはなかったが、店のなかではならんでいた。ちょっと迷ったが、窮屈なのでやめてはやし家まで歩く。「麺少なめ」を食す。本当はつけ麺がよかったのだが、バランスを考えて野菜のたくさん入った味噌つけ麺にした。
 「少なめ」でもかなりの迫力で、時間もあったので池袋まで歩くことにする。リュックlには、携帯マグに満タンのコーヒーと400人分の答案などがあって、ずっしり重いが、まあかえってイイかと思い、歩き始める。小滝橋から神田川沿いの遊歩道を通って、下落合へ。そこから聖母病院のところの通りから目白通り。そこからは歩き慣れたコースだが、適当なところで線路を渡ったら、緑道があったのでそこを通って立教通りに出た。こちらは人数は27人だった。要するに、普段出ている人しか受験していないということで、驚いた。9割くらいの人がほぼ時間いっぱい使っていて、圧倒された。こちらは重いものを背負って歩き回ったので、足腰がガクガクで、何回か腰のストレッチみたいなのをやっていて、補助監督の人が「ええんかな?」みたいな表情をされていたが、書いている人たちはまったくそれに気づかない感じだった。まあ5回くらいしかしていないんだが。
 帰りに天童よしみのパチンコをやった。よくわからんのだが、何で百人一首になっているんだ??わけわかめだ。そして、カルタとりだとか、チャンスモードの時になぜか蝉丸が出てくる。坊主めくりをした人はわかると思うが、これが出てくるたびにクスッと笑ってしまう。まあ言ってみれば、冬ソナを見たことのない人間が、パチンコ冬ソナやっていて、ヨン様が怒アップで出てきて、あいちてます、とかニカッと笑ったとき、どうしても笑ってしまうのと一緒。つーか、後の席がこの冬ソナだったんだが、冬ソナファンがやっていると、「愛がまだ足りないんだ、だから揃わないんだ」とか、しきりにささやいているのが、笑ってしまう。