森田崇新連載「ジキルとハイドと裁判員」

 週末に保守系週刊誌二誌とともに隔週で購入するのが『ビックコミックスペリオール』です。かつては、『オリジナル』だけを読んでいたのですが、最近はこれ一冊くらいしかマンガを読んでいません。あまり前衛的な絵面ではなく、整ったかんじで、読みやすいマンガが載っているからです。で、表紙が見慣れないマンガで、なにこれ??つーか、ヲタいよなぁ・・・と思ってよく見たら、裁判員制度とあって驚いた。ネット検索したら、マンガ家のブログがヒットしてビックリ。しかも本人がテンパりまくっていて、しかも、表紙を飾る人なのに、すこしだけコメントもついてるの。というか、すこしだけしかついてないの。w もう愕き。この人、まだフレッシュマンなんですね。

すすすすげー!


スペリオールの表紙だ!!! 


電車の中の中吊り広告にも載ってるらしい!!!!(見れてないけど!!)


前号の見開き予告と言い、こんだけプッシュされるのは俺史上初ですw


…これで読者の方に喜んでもらえなかったら、あわわわわ…責任重大…(;´Д`)


脚本の北原雅紀先生は、


『玄米せんせいの弁当箱』(画:魚戸おさむ先生)
 ★小学館ビッグコミックオリジナルにて連載中(単行本1〜3巻)


『昆虫鑑識官ファーブル』(画:あきやまひでき先生)
 ★小学館ビッグコミックスペリオール連載(単行本全7巻)


あんこう 〜快釣海上捜査線〜 』(画:あきやまひでき先生)
 ★小学館ビッグコミックスペリオール連載 (単行本全5巻)


『あいどるDays』(画:真里まさとし先生)
 ★集英社ヤングジャンプ増刊「漫革」連載 (単行本全2巻)


と、多数の作品を手がけられたベテラン作家様。オトナな雰囲気の作品が多いのでずっと年上の先生かと思いきや、実は僕と同世代で、JOJOネタやライダーネタで一緒に盛り上がれたりなど実はかなり趣味が重なって嬉しかったです。あまり仲良くしすぎるとSF苦手な担当さんがしょんぼり(´・ω・`)するかもしれないので、あえて距離をとっているくらい(笑)。


その担当さんは、これがもうホント優秀な方。企画自体の魅力もさることながら、この方の熱意にノックアウトされてこの企画に乗っちゃったってところ、あります。漫画理論も物凄くて勉強になるし、それでいてちゃんと僕のセンスを大事にしてくれます。 …期待に応えなければ…


法律監修の弁護士の今井先生、この方がまた、「監修」と言う枠にとどまらない、お話作りの感覚のある方。ちょっとビックリしました。


★★★


今回の作品、ガンダムなど、最近の僕の漫画を追って来て下さった方にはちょっと戸惑う作品かもしれません。逆にオトナのスペリオール読者の方にも、もしかしたら突拍子もなさ過ぎて戸惑われるかも。漫画としても、結構難しい事をやろうとしていると思います。「挑戦」と言っていいでしょう。


でも上手くいけばきっと面白くなる、と思っています。


いや、ちゃんと上手くいかせる、読者の方に面白がっていただけるように頑張るつもりです。


皆さん、ついてきてくださると嬉しいです。


というわけで、新連載、「ジキルとハイドと裁判員」。どうぞ宜しくです!
http://tak-morita.air-nifty.com/flat_land/2008/12/post-954b.html

この前の「おくりびと」や今回のパンデミック、あともちろん相棒みたいに、メディアミックス的な企画も多いマンガ誌だから、またかよ、宣伝かよ、予算ついたのかよ、いろいろ卒論で読んだよ、などと思って、めくりはじめた。ドラマもなにもかにも裁判員制度プッシュしまくりですしね。それを、このトーマの心臓庄司陽子のマンガを足して割ったような、繊細なあんちゃんが判事として大活躍、でもって実は裏では必殺仕置き人??みたいに思ったら、なんか寄生獣と20世紀少年ごたまぜにしたみたいな、まあともかくシュールなまでに盛りこみまくっていて、もしかすると、これマンガのラップかよみたいなカンジもしないことはない。
 しかし、繊細な絵面とグロテスクな絵面の対位法を基調にしながら、描かれる世界は、裁判員制度のいろいろな問題をマンガ作品として峻立させるのにある程度成功していると思うし、これからの展開に期待したいものです。リンクは貼りませんが、ググると丁寧に書き起こしてあるブログもあってなかなか便利です。