『商店街再生計画 大学とのコラボでよみがえれ!』

 卒論指導としてはもうずいぶん前に全員終わっているのだが、毎日毎日毎日毎日毎日毎日、これでいいの?これでいいの?これでいいの?これでいいの?の嵐で、まあいいかどうかでいえば、一生かかってもいいわけがないわけだから、いいわけがないと答えるわけだが、「Bくらいとれると言ってもらわないと」などとふざけたことをこくんぢゃねぇよと言っていたうちはよいのだが、だんだんと退行現象まで起こってきて、「副題の両脇は〜ですか?――ですか?」とかアフォらしくて答えられないようなことまでキキヤガって、この野郎、とか思いつつも、内容的には腕っ節が強いというか、そこそこの腕力で仕上げた人が多く、またこっちの勉強になるような内容のものも多い。
 そんなわけでこっちも一生懸命やっているから、かかり切りになり、結局今日は朝八時に起きてから、夕方までなにも食べられなかった。いつもはブランチくらいは食べるのだが。というか昨日も実はそうだったし、土曜もそうだったし、金曜もそうだったし、明日もそうじゃないかと思う。明日はうちのゼミの〆切り(学校の〆切りは15日の月曜日なんだけど)で、夜はコンパをする。下手をするとそれまで食べられない。で、さすがに腹へりで、あまり運動しなかったのだが、体重は鬼落ちていた。たぶん7000メートル泳ぐより、一食抜いた方が効果があると思う。
 さて、夕方ようやくメシにありついて、郵便棚をみたら、2冊本が届いていた。一冊は三浦展氏の『商店街再生計画 大学とのコラボでよみがえれ!』である。消費の倫理という明解な理念で、下流社会論を書き、そして下流化する消費について問題にするというスタンスは、「おいしい生活」のアヴァンギャルドを担った人間の一つのオトシマエでもあるだろう。今回は、商店街再生ということで、モータリゼーション社会の自動車直付け郊外大型店舗と伝統的商店街のシャッター化という意味での下流化するものと、もうひとつの下流化するものとしての構造不況業界としての大学のコラボという、なかなかブラックな企画とも言える。高円寺や吉祥寺の街を、独特のアングルでとらえ、紹介してきた感覚を商店街再生に生かすというのは、実に興味深い。まあ、言ってみれば、1人元気が出るテレビみたいな??

商店街再生計画 大学とのコラボでよみがえれ!

商店街再生計画 大学とのコラボでよみがえれ!

内容紹介

商店街と大学がコラボする活性化アイデア40
伸びない客足も後継者不足もシャッター街化もまとめて解決!商店街をリノベーションして、楽しく笑える「まちづくり」をめざせ!
全国で進行する「まちづくり」コラボの取り組みも紹介!
大館市×芸術家/取手市×東京藝術大学/桐生市×群馬大学/川越市×東京国際大学/柏市×東京大学/荒川区×女子栄養大学/北区×中央工学校/遊座大山商店街×東京家政大学/千住旭町商店街×弥生学園/国立市×一橋大学/本町商店街×高田商業高等学校/吉原商店街×吉原商業高等学校/桜山商店街×名古屋市立大学/生駒駅前商店街×奈良女子大学/天神橋筋商店街×関西大学/高松中央商店街×香川大学……etc

内容(「BOOK」データベースより)

商店街と大学がコラボする活性化アイデア40。伸びない客足も後継者不足もシャッター街化もまとめて解決!商店街をリノベーションして、楽しく笑える「まちづくり」をめざせ。
(アマゾンより)

イオンとのなんちゃらかんちゃらに関しては、なぁにぃ〜〜やっちまったなぁ、みたいなムキも多かったのだが、その後風向きは変わって、大量店舗整理という雰囲気があるみたいだし、日の出、武蔵村山、入間の三すくみで、武蔵村山の大型店舗があおりを受けた。私は地方都市の文化に関心があるし、また三浦氏の若い頃を知っているから、一番注目なのは「本町商店街×高田商業高等学校」であるし、今後もそっちのほうで是非違いを見せてもらいたいと思うが、どうなんだろうか。仲川秀樹さんの故郷である酒田市や前に集中でお世話になった高梁市のことも思い出すが、今度集中で貼り絵さんに声をかけていただいた稚内北星学園大学稚内市なんか(地方文化論かなんかで声をかけていただいたんだけど)も、いずれ取り上げられたら面白いとは思う。尾道、松江・・・いくつかの街の名前が思い浮かぶが・・・。