宮台真司『14歳からの社会学』

 今うちのゼミでは、携帯マグでスタバのコーヒーを飲むのが流行っている。で、私も西武の優勝セールをやっていたのでサーモスの携帯マグを買った。スタバにもっていったら、その場で洗ってコーヒーを入れてくれた。コーヒーは生活習慣病にイイ面もあるらしいし、コーラの本数も減る。アツイのはちびちび飲めるし。今もちびちびやっている。
 金曜は非常勤。行きの本屋で、『14歳からの社会学』を買った。電車のなかで斜め読みをする。非常に読みやすい。まぬけにも14歳からというのは、中学生にも読める、中学生のための社会学という意味かと思っていたが、これは酒鬼薔薇の透明な存在にもひっかけてあることに、読み進むうちに気づいた。

アマゾンの内容紹介

「これからの社会をどう生きればいいのか」――
この不安を、多くの子どもたち(もちろん大人たちも)が抱えています。そして残念ながら、今、学校で教えられていることは、この疑問に十分にこたえているといえません。そこで「社会を分析する専門家」が、今ぼくたちが生きる社会の「本当のこと」を伝え、その上でいかに生きるべきか、という問題に正面から向き合いました。どうしてこの社会に「ルール」があるのか、「恋愛」と「性」について、将来就く「仕事」と「生活」について、「生」と「死」について――など、身近な話題を入り口に、わかりやすい語り口で、深いテーマを語っています。子どもも親も、いっしょに楽しんでほしい1冊です。


14歳からの社会学 ―これからの社会を生きる君に

14歳からの社会学 ―これからの社会を生きる君に

【 目次 】

● まえがき   これからの社会を生きる君に
1. 【自分】と【他人】    …「みんな仲よし」じゃ生きられない
2. 【社会】と【ルール】   …「決まりごと」ってなんであるんだ?
3. 【こころ】と【からだ】 …「恋愛」と「性」について考えよう
4. 【理想】と【現実】    …君が将来就く「仕事」と「生活」について
5. 【本物】と【ニセ物】   …「本物」と「ニセ物」を見わける力をつける
6. 【生】と【死】     …「死」ってどういうこと?「生きる」って?
7. 【自由】への挑戦     …本当の「自由」は手に入るか?
8.  BOOK&MOVIEガイド  …SF作品を「社会学」する
●あとがき   いま〈世界〉にたたずんでいるかもしれない君に

 どこで気づいたかというと、「千の風になって」のところだ。宮台真司がなんでこの端整な顔立ちと妙に胸板の厚いテノール歌手が歌う歌についてベタに触れているんだろうかと、最初は思った。しかし、肉親のおくりについて触れてあり、氏の受容ということとの関連で、社会の原基的なものとして関係があるみたいなことが書いてあり、そのことの尊厳みたいなことがグッと伝わってくる筆致に、おお!と思わず思った。そこから、ななめにシュラッと読むと、なんとなくわかったような気になった。もう一つ、昔は妙な教師がいて、学問は素晴らしいが人となりはアレで、授業なんか30分以上遅れてくるし、小室直樹にいたっては、酒引っかけてきたりしていて、でもめちゃめちゃ面白かった。それに影響されて自分もいささかアレになっちゃった。でもその人たちは、ほんとうに話すことはすごかった。みたいなところばかりくりかえし読んだ。最後の最後に意味深な用語ノートが付いている。
成城の授業はメディア論的なもので触れなかったが、立教のほうは来週「まなざしの地獄」について話すと予告して、大澤真幸の解説を手がかりにして、まなざしの地獄と透明な存在(まなざしの不在)について話した。