主水之助三番勝負

 連休は横浜ですごした。休日はプールが混んでいるので、10キロちょい歩いて、一時間ほど泳ぐ。どこを見ても、三時間泳ぐ方が消費カロリーは多いんだが、なんどやっても、運動後の体重は歩いたときの方が、少ない。さらにいえば、食事を2食にして、寝る5時間くらい前にフルーツと木の実などを食べるみたいにするとさらに効果はある。最後の木の実をやめればさらに減り、マイクロダイエットにすれば劇的だろうとは思っている。女子大の職場では、スーパーで売っているオールインワン350キロカロリーのチンする食事が、味もいいとブームの兆しだが、なんとも悩ましい。ただ、炎天下ウォークは気合いが入るが、零点下ウォークはリスクもあるし、禿げに凍みるし、泳いだあと帰るのもキツクなるので、食べ物を工夫しなければと思う。よく考えてみると、近くのジムに入ったのは、厳冬の帰路があまりにきつかったからだし。
 それはともかくとして、テレビ東京の主水之助七番勝負を見る。調べてみたら、初回スペシャルが視聴率7パーセント台、二番勝負が5パーちょいと、苦戦しているようだ。なというか、ドラマ24怨み屋本舗とためというか、レガッタ匹敵というか。ジャニリまくりの新必殺だったら、こけまくりとかゆわれるかもしれないが、裏番組を見ればこんなものなのかもしれない。しかし、かなり面白いですよ。これは。上様はともかくとして、毎回のゲスト剣鬼と、レギュラー悪役の三田村邦彦がものすごくかっちょいいですからね。あと、チャンバラがセメントで、細かい筋立てとか、セットの予算節約とか、どうでもよくなるくらいの迫力あるしね。今日は特に異様な殺気があって、むしろ三田村はあまり目立たないようにして引き立て役に徹していた感じ。

今回:三番勝負

 主水之助は、信濃の峠で山賊に因縁をつけられていた若侍・江馬右馬丞と供の佐兵次に出会い、窮地を救った。 右馬丞は、仇討ち旅の途中で父・治部右衛門を殺害した、玄水流随一の剣士・林亀之助(山口馬木也)の行方追っているという。ところが、父親の仇を討つ気持ちがある一方、仇討ちが本当に正しい選択なのか心は揺れていた。そんな右馬丞の気持ちを知った主水之助は、仇討ちを止めるよう言い残して去るが…
 将軍家剣術指南役に登りつめる野望を抱く剣豪。元は大和郡山半剣術指南だったが、他藩に剣術修業に出ている間に、藩主が身罷り、お家断絶に。それを知らず、城受け渡しに間に合わなかったため、放逐された。武士の面目を果たせず、旗奉行の江馬治部右衛門を斬る。その後、叔父の飯田藩国家老・秦野内記を頼り、まずは藩剣術指南の座を狙う。

次回:四番勝負

 下諏訪にやって来た主水之助(松平健)は、毘沙門一家と青火一家という博奕打ちが張り合い、毘沙門一家の親分・茂三が、見知らぬ侍に斬り殺されたことを知る。茂三の子分・龍神の佐吉(四方堂亘)は、青火の仕業と睨み、仇討ちに躍起になっていた。そんな折、主水之助は、茂三を斬った侍の左頬に刀傷があることを知り、善鬼(三田村邦彦)の仕業と悟る。そこに死神に憑かれた侍(美木良介)と元深川芸者の蔦吉(宮本真希)が現れ…。
 心形当流の剣豪。深川芸者の蔦吉と共に旅し、剣芸で糊口をしのいでいる。代々首斬り役人の家に生まれたため、そのことを呪っている。病に冒され、死期が近づく毎に、剣の腕も冴えてきて、人を殺す様に…。
http://www.tv-tokyo.co.jp/mondonosuke/story.html

 山口馬木也の迫力が半端ぢゃねぇなぁ、と思っていたら、どっかで見たことがある。よく考えてみるとそうか、「こいつ剣客商売ぢゃね?」とゆったら、うちの親父が「そう。今日は悪役だけどね」とかこいていた。こいつに、近衛十四郎みたいな奥行きが出てきたら、とんでもないチャンバラ役者になるんじゃないかと思うが、まあ時代が違うしね。一番勝負と異なり三番勝負はかなりガチンコな終わり方だった。
 絵師として奔放に生きたかった若侍のしがらみと、侍として武士道を貫きたかった中間の対比だとか、仇討ちというモチーフをめぐる説明的な会話だとか、なんとなく説明的っちゃ説明的だし、紋切り型っちゃ紋切り型だけど、あまりゲージツする気はないみたいだし、わかりやすくちゃんちゃんばらばらで、よいんだろうね。
 しかし、このままいくのかね。時代劇といえば、桃太郎の三つ見にくい浮き世の鬼を、とか、鬼平の長谷川へーぞーである、とか、上様の成敗、とか、破れ傘刀舟のてめぇら人間じゃねぇ叩き斬ってやる、とか、金さんの桜吹雪、とか、伝七のめでてぇな、とか、キメがあったんだけどね。やめて欲しいのは、視聴率上がらなくて、やけくそで最後にみんなでサンバとか。三田村とマツケンと恋濡れが、マツケンサンバ!オレ!とかやったら、サイテーだと思う。