リーピ・チープ『水のプラネット』

 久々にPSY・Sの「Wondering Up and Down〜水のマージナル」を聴いて涙ものでありました。PSY・Sというのは、これ一曲しか好きじゃないところが面白い。そういえば、ガーネット・クロウもライライヤ以外はあまり好きじゃないし、ルーマニアモンテビデオもハードレイン以外はそんなにすきじゃないわけだけど。聴いたのは、コンシェルジェ機能がついている某サイトで、リーピ・チープの名前を見つけて、鬼なつかしかった。なんかこういう曲を聴くと、新緑の岡山旭川河畔の風景を思い出す。さっそくアマゾンで中古を一枚入手した。もう一枚あったが、こちらはレアものということなのか、すごい値段がついていた。買わなかった「プラチナのサカナ」も含めて、非常に詳しい解説があったので引用しておく。

リーピ・チープ「水のプラネット」

水のプラネット

水のプラネット

1.T・O・K・Y・O Dreaming(作詞:夢野胡太郎、作曲:斎藤寛志)
2.月の子供(作詞:桜木星子、作曲:山口和利)
3.空をみてたら(作詞:紗浚雪絵、作曲:山口和利)
4.夢・星・風(作詞:夢野胡太郎・上谷麻紀、作曲:斎藤寛志)
5.そのとき(作詞:紗浚雪絵、作曲:山口和利)
6.幻想の森で(作詞:紗浚雪絵、作曲:斎藤寛志)


 私があるアーティストを好きになるきっかけは、プロモーションビデオなど、目から入ることが多かったです。リーピ・チープも目から入ったバンドです。とは言え、ジャケットがたむらしげるだったからという、本人たちとは関係ないところから手にしたのは、いかがなものだったのかな。
 手にして曲目を見ると、空が好き、星を見るのが好きな私に向いている題名が並んでいます。ミニアルバムという気安さもあって買ってみたら、大当たりの一枚でした。
ボーカルの紗浚(ささら)雪絵の声は水晶のような硬質な透明感で、私の好みにバッチリ合致。そのバックで静かに時を刻むリズム、優しく鳴るギター。そして何より気に入ったのは歌詞です。綺麗な日本語を連ねて花束にしたような、それでいて読むと意味が通じない文章のつながり。なのに歌として聴くとすんなり胸に響く不思議。
 帯に「銀河系より広い箱庭。」とありましたが、まさにそんな感じです。箱庭のようにコンパクトにまとまった空間なのに、その空間の広さは一つの宇宙のよう。1991年秋の録音で、1992年2月の発売。次は是非フルアルバムで聴きたいと思えるリーピ・チープのデビューアルバムでした。
(2001年5月23日記載)
http://jb-kouga.cool.ne.jp/music/cd_ra.html

 なんとなくオト的には時代をカンジさせる部分もありまして、レゲエのリズムを刻んでいても、すっちゃんすっちゃんぺこぺこぺこぺこというか、なんとなく撃ち込みダゼ、みたいなのが主張っぽくあるようにもみえ、あるいはまた、レベッカは土橋とのっこ以外は撃ち込みダゼ、というか、あるいはまた、CCBもそれなりにええよ!というか、なんかそういう空気を感じる部分があります。でも、このユニットはそれなりに時代に背を向けていたわけだし、アレンジの違いだけとも言えるわけなのだが。しかしさ、このサイトのタグに「おっさんホイホイ」というのがあるんだが、これは何度見ても笑えるし、また正鵠を射ているとおもひます。