田中浩『新版 国家と個人』

 今日は入試1日目で、一日中監督でした。朝、ミニスで身だしなみ用のリステリンと、ダイエットコーラを買ったら、お店の人に「明日も入試ですか?」と聞かれた。ううう。モロ関係者だって、わかっていたとは、あまりにトホホだと思う。一応、「はい!」と答えたわけで、受験生や親御さん向けの商品が仕入れられるのかもしれないんだが、問題は天候でありまして、なんか雪になるらしいということを、一同心配している。無事に試験が行われるといいのだが。
 一休みして、夕飯を喰いに出かける。さすがにちょっとハレの気分で都心のほうに出かけてみる気になるが、結局食べたのははやし家のつけ麺。夜のあんちゃんマスターは、麺のモリなどは、キッチリしている。昼の創業者は、実にアバウトだからね。同じふつう盛りでも、喰いきれないほど多いときと、足りないという感じのときとあるし。夜は、はかりで量ったようにキッチリしているように思った。
 お店に入ったら、左となりの人が、『バカ盛り』みたいな本を読んでいた。ひょっとしたらと思ってワクワクしながら待っていた。と、ktkrとばかりに大盛り降臨。見たのは二度目。中盛りでも、普通どんぶりに富士そば富士山盛りみたいなかんじなのだが、大盛りはすり鉢の親分みたいなのに、どさっとのっている。左隣の人は、それをカメラにおさめ、食い始めた。いい食いっぷりだ。前に大盛りを頼んだおやぢは、意識朦朧になって、残していたからな。ただし、昼間の創業者マスターの大盛りは、山盛りというより、釣鐘盛りに近いものすごいもんだった。というか、イイ意味でアバウトだからね。しかし、夜はなんか勘定がアバウトな感じで、いつもちょっと安いんだよね。悪いから、「もうちょっと高くないッスか」と今日は聞いたら、「ちゃんと、計算してますから」などと言いつつ、勘定間違いに気づいてやがんの。w いずれにしても、感じのいいお店である。味は、あまり変わらないが、バカ盛り系の人は、一度昼間に行くべきだと思う。
 ちょっと食べ過ぎたかもしれないと思い、池袋のジュンク堂に本を見に行くことにする。当然徒歩。大久保から大久保通り、明治通りというシンプルなコース。本屋の中で歩いたのはのぞき、池袋をぶらついたのを計算に入れてみると、約6キロちょいという感じ。一日中立ち番に近かったのだから、まあこんなモンだろう。
 家に帰ったら、田中浩先生から、新著が届いていた。まったく恐縮する。おりしもヴィーコなどを読んでいることもあり、結局ボルケナウから勉強を始めたんだよなぁなどと、悦に入っていたわけで、気持ちを引き締める材料をいただいた感じだ。いずれにしても、研究の軸がゆらゆらしないように、自分の領域をキッチリ守って、そこに努力を集中することなどを再確認した。

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

かつて自明の存在としてあった国家という観念がいま激しく揺れ動いている。近代国家の誕生からファシズムの超克そして民主主義国家の実現へと、人類はどのような紆余曲折を経てきたか、そして伝統的な国民国家はどこに行こうとしているのか。欧米と日本の国家観の歴史を辿りながら、国家と個人の過去・現在・未来を考える。

【目次】(「BOOK」データベースより)

第1章 近代国家とは/第2章 「法の支配」と民主主義/第3章 近代国家論の生誕―ホッブズ/第4章 近代的制度観と人権―ハリントン/第5章 議会制民主主義の原型―ロック/第6章 政治的保守主義とドイツ思想/第7章 ベンサム主義と社会主義/第8章 社会進化論の流行/第9章 「福祉国家観」の形成/第10章 明治日本と自由主義/第11章 ファシズムと民主主義/第12章 現代とはなにか―国民国家から世界国家へ
http://item.rakuten.co.jp/book/406517/


 近代民主主義思想の本質とその発展の歴史を、これほど簡潔平明に描いたものはない。一九九〇年の刊行以来、優れた教科書として多くの読者に迎えられてきた旧版の現代の章を全面的に改め、注も大幅補、新たに索引を付して刊行する。
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=R0319329

 田中先生は、80歳になったにもかかわらず、専任としていくつめかの大学に赴任され、最前線で仕事をされている。同僚だった鎌田とし子先生は、もう少しお若いが、同じく新任の専任につかれたという話である。同じく同僚だった河村望先生は、悠々自適ではあるものの、仕事を続けられている。非常に刺激的であり、またすごいことだと思う。