富田英典・南田勝也・辻泉『デジタル・メディアトレーニング』

 お昼は久々にレポゼで食べた。ピーマン肉詰め一ヶ、ピリ辛サラダ、小さいおやきに、具だくさんの味噌汁、そして麦飯。一回目の食事をあまりとらないことは、デブにはかなり重要なことである。帰りに、レポゼのとなりがAZ DININGになっているので驚いた。吉祥寺最強ランチ、最強フリードリンク180種類、女子大コンパ御用達、ディナーパーティは親切で幸便、ランチはいつも満員で、サンロード西友向かいの地下にあったはずが、なぜか吉祥寺駅ガード沿い少し東、土間土間&郵便局前のビル地下になっている。もう一件できたのか、移動したのかはわからないが、徒歩2分圏にまた選択肢が増えたことは、非常にありがたいものがある。今、昔の近鉄裏のあたり、三浦展の言う「裏吉祥寺」においては、若い才能のある人たちのお店や、アンテナショップっぽいのがどんどん増えている。数年すれば、もっと変わってしまうだろう。
 大学に来たら、辻泉さん(たち??)から、本が届いていた。ありがとうございます。富田英典・南田勝也・辻泉『デジタル・メディアトレーニング:情報化時代の社会学的思考法』(有斐閣)である。まだもちろんめくった程度で、いずれまた詳しく論じることもあるかもしれないが、本日のところは軽くご紹介を。まず題名がよいよね。ブルデューの「場」でロックミュージックを語った南田さんが編者のお一人としているから、いろんな含意がくみ取れる。索引がついていたので、「嘉門達夫」を調べたが、なかった。とても残念だ。w

デジタルメディア・トレーニング―情報化時代の社会学的思考法 (有斐閣選書)

デジタルメディア・トレーニング―情報化時代の社会学的思考法 (有斐閣選書)

内容

 技術進歩,普及のテンポがめざましい一方,その功罪が問われているデジタルメディア。本書は,その過去を振り返り,現在の姿を明らかにし,未来を見据える視点を提供する。コミュニケーションの変化に着目し,使いこなし方を考えるデジタルメディア論入門。

目次

  第1章 デジタルメディア・トレーニン
第1部 現在編
 第2章 ケータイの現在
 第3章 ホームページの現在
 第4章 ネットコミュニケーションの現在
 第5章 メディア文化の現在
 第6章 ビデオゲームの現在
第2部 過去編
 第7章 ケータイの誕生
 第8章 インターネットの誕生
 第9章 ビデオゲームの誕生
第3部 未来編
 第10章 パーソナルコミュニケーションの未来
 第11章 メディア文化の未来
 第12章 メディア社会の未来
http://www.yuhikaku.co.jp/bookhtml/comesoon/00045.html

 かつての工業化、都市化から、今日のグローバル化、情報化といった変化は、私たちの生の徴候を変容させる。本書は、情報化のなかでもデジタルメディアに照準し、そのメッセージの社会学的含意を読み解いている。旧来の社会の枠組を融解させてゆく変化=デジタル化、そこにおける社会消失?という現状、そこにかろうじてまとまりをあたえるかもしれないものとしての文化、そして文化と社会の対照、吟味といった課題群を、骨太のオーソドックスな構成で一つ一つ点検している。重要なお仕事だと思う。
 最前の『Do!ソシオロジー』もそうだったが、出版社は一つの覚悟を決めたのだろうか?つまり、手控えることなく統計資料を入れたりして、わかりやすくするということだ。ギディンズのようにネットサイトで、資料や問題集その他を補充してゆくということまでは、たぶん考えていないのだろうが、デジタルメディア時代の急激な社会変化のなかで、テキストというメディアも変更を迫られているのかもしれない。「バージョンアップ」が改訂としてしか考えられないとすれば、手間と時間と費用がかかりすぎる。フリーに、ネットを使うだけだと、まったく対価が得られない。かといってクローズドにするほどの長期にわたる利用があるわけでもないだろう。このへんのことがどうなるか、非常に楽しみなものがある。