のぞき屋@月深テレ東

 さすがに深夜にドラマをみるというのは、かなりしんどい。そこは、かなり重要な仕事時間だからだ。でも、まあとりあえずみてみようかと思い、のぞき屋のドラマをみた。どんな風になっているか、ちょっと興味があったからだ。予算もなにもかにも限られているところで、どのようなスジを通しているかということは、出来のいい、完成度の高いものをみるよりも、面白い場合がある。娯楽でみているから、あまりスタッフの顔ぶれとかは、よほどのことがないとチェキしないんだが、しらべてみればなにかわかるかもしれない。

奈美のライブ当日。「奈美はあした死ぬ」という掲示板の書き込みを見たレイカはライブに潜入していた。そこで山崎に連れられたケンと遭遇するが、アイドルオタク片岡の卑怯な手により山崎はライブ出入禁止となる。その時、レイカが奈美のドッペルゲンガーを見たと言い出すが・・・(伊崎右典、渡辺哲、黒田耕平秋山莉奈倉内沙莉らが出演)
http://www.tv-tokyo.co.jp/nozokiya/onair/index.html

 とりあえずシュタシュタスライドさせるカメラワークが、ドラマ空間を創り出し、はじまりはじまり。やってみたかったんだよ、キャスト、セリフ、表情の洪水のなかに、青ドル登場。囲むはむろんヲタ。カシャカシャと・・・スピードグラファー仕様かっちょよさげ出だしかと思ったら、シャッター二つで、口上は必殺シリーズのよう。ナレーションのおっさんが、電子ボイスのようなわけだが、これは趣向なのかね。
 CFのあと、いきなりビザールな痴人の愛。ディープ深夜だからさ、どのくらいやるかと思ったら、まあ怨み屋程度だよ。このあやぱんが歌出した時みたいなヲタの祭典が長々と写され、かつ歌詞入りでアイドルが歌うのは、なんの意味があるかは、はじめてみたアテクシにはなにも言えないが、ヲタの頭の中は脳内麻薬炸裂で、デスノートのAD状態??で、鼻血ぶひょ。っつーか、ヲタがえなりかずきっぽいのでワロタ。ともかく、フルコーラス歌いまくり、一同FUFUFU!と口ずさみオーもりあがりで、ビジリー秋山登場。アイドルの「死亡予告」@ネットをあんちゃんに知らせる。
 と発煙筒で大騒ぎ。ボコられるえなり。ひややかなアイドル。「たぶんあいつじゃないよ」。つーか、えなりは仲間だろ。wで、ビザビザなねえさんと、IWGPのキングの親父の椰子などが、なんかやってるけど、いみわかんねぇよ、ってところで、ワンボックスカー登場!と思ったら、いきなり歌のCF。4曲くらいやって、またドラマだけど、しーむれすでわかんねぇ。で、のぞき屋が連絡とかとってみるわけだが、トッ散らかっている印象を、キングのおやぢが回しているって感じでしょうか。妙にセピアだシィ。面白いのは、病的なシーンも、Xenos怨み屋本舗などのような、カチンコチンじゃなく、しょーもないっぽくなっていること。たぶんこれは趣向なんだと思う。
あぶない社長とアイドルの痴話話つーか、商談密会を盗聴するのぞきや。仲間えなり「もうだめぽ。かえりまひょ」と言われ、仲間に「汚いもの愛せるか愛せないかだろう、ごるぁああ」。これをさ、「てめえら人間じゃねぇ、たたき斬ってやる」みたいに力みかえって言うんじゃなく、独特のキメの魔で言わせていた。作品世界の解釈が浅いというのと紙一重な言い方で、今時のチープっぽいリアルを表現つぅことでしょうか。
 さらに、ねえさんの仲間にもボロカスに言われ、失禁後のエリートヤンキー三郎か、あるいは覚醒後の殺し屋1か、という状態に変身したえなりが、助けに逝くわけだが、そこにはドスが転がっている。双子の姉妹が刃傷沙汰。枕営業だめ。それは双子の妹が枕営業。もう一人がアイドル。ジャーマネ。「オマエ価値ないからどっかいけ」。これで二つめのキメの魔ということでありましょう。でサブリミナルな映像つなげて、えなりがアホなこと言って、強引にまとめようとするわけだが、わけわかんねぇよと思ったら・・・要するにえなりが妄想の世界でアイドルを愛し続けるというちゃんちゃん。えなりの「空想だけど」と、よわよわしく、ラッシャー板前みたいなトホホな笑顔が第三の魔ということで〆となっているわけですね。
 原作の逝ってよしな世界をどこまで表現しきれているだろうかと思ってみていたが、ほとんど説明的セリフに依拠しすぎてねぇか??と思った。しか〜し、終わって思い浮かべてみて、音楽や、やってみますたふうというか、ぶっつけ実験的映像のいくつかが、そこそこの残像となり、でもって、BGMのリフリフが、耳に残響するちう趣向のエンディングは、そこそこかもしれないなぁ。