横浜松坂屋本館が歴史的建築物に

 実家に帰ったらどっと疲れが出て、昼まで寝てしまった。遅いブランチを喰って、散髪に。散髪屋のおかみさんは散髪椅子の上で寝ていた。三毛猫と黒猫がうだうだねていて、日曜の午後という感じがした。久しぶりだし、思いっきり頭髪を短くした。そしたら、前から見ても分け目が薄くなっている。もちろん後はかっぱっぱ化しつつあるし、まあ当然としてもあらためて年齢を実感した。
 そのあと校正をするため、松坂屋の喫茶部へ。外装に覆いがかかっていて、わ!まさか喫茶部やめたのかとおもったら、そうじゃない。看板に「横浜松坂屋が横浜の歴史的建築物に認定」などと書かれていた。百貨店としては初ということだ。3月までに手を加えて、美麗なものになるようだ。これは前身の野澤屋デパートの創業から140年ということで、それを記念したなんてことが看板に書いてある。現在の建物になったのが、なんと昭和9年の増築、うちのおかんと同じくらいなのである。核となる部分は、大正なかころにできていて、鉄筋四階建ての建物は関東大震災でも焼け残ったという話である。装飾はアールデコ調のデラコッタ装飾で、夏目漱石ゆかりの人の設計らしい。
 もうちょっと調べようと思って横浜松坂屋のホームページをみた。このホームページは、買い物のためには非常に使い勝手はいいし、百貨店の歴史も詳しく書いてある。野澤屋時代のことも詳細に書いてあり、デザインもなかなか美しい。しかし、このことがまったく広報されていない。ふつうなら、一面トップにドカン!じゃないかと思うのだ。なんか、うちの大学と同じで、クラッシックな美学は非常に格調高いけど、もうちょっとガツンと広告してもいーニュースじゃないかなぁなどとも思った。しかし、いつもより客が多い気がした。クラッシックな建物で、安い商品もあって、しかし横浜ならではの伝統的なものも手に入り、今ではめずらしい大食堂と、落ち着いた喫茶部がいくつかと、いろんなものがあるということだけで、買い物に行ってみようかちう気にもなるもんだろう。
 今度ホームページをみて、はじめて知ったのだが、昭和初期などは横浜駅から送迎バスを走らせていたのだという。高島屋本店だとか、玉川高島屋だとか、あるいは伊勢丹だとかもやっている送迎サービスを、ずっと前からやっている。まあ、三越とかがやっていたのではあるだろうけど、期間限定でいいから、昭和風百貨店祭りでもやってみればいいのにと、思ったりもした。ぜってー、うちのバカ親はいくと思うよ。それで売り上げが上がるかどうかはわからないけど。イメージを作れば、外商だっていろんな工夫ができるんじゃないかな。