洋書の読み方について4−−ギデンズ活用法ほか

 今日はさわやかにすごすぞと思って起床するも、カーテンあけると今日も雨降り、ッテ、モップスっちゅーの、なんでやねん!!とまあ、ワールドダウンタウンハビトゥス化しつつある今日この頃、うだうだすごしているうちに昼過ぎになり、またパンを買ってきて喰う。でもって、ネットひらいたら、メールが来ていて、はてなにコメントされました。ワーイとみてみると、非常に有益な書き込みで、私はいわゆる age の仕方がわからないので、コピペし、紹介することにしますた。大学院予備校講師などもされていた先生の書き込みで、受験を控えた人にも、これから勉強しなおそうという人にも有益なのではないかと思います。親切な書き込みに心から感謝します。

 8.27「洋書の読み方について3」<# June 『伊藤和夫先生の教え子としては、『英語構文詳解』のほうをおすすめします。院試受ける人にはまずこれをひととおりやれと言った後で、ギデンズのSociology(薄い方、訳出てないやつ)の家族とジェンダーの章をテキストにして実際の英文を読ませます。別に趣味だからではなくて、この章の初めの方に重要文法事項が頻出するからです。んで、ワンセンテンス訳させながら、嘘でもいいので「これ伊藤先生の本で出てきたでしょ」と繰り返し言って復習させれば重要文法のインデクスが頭の中にできるので、そのうち読めるようになります(要忍耐)。一対一なら半年あれば何とかなりますね。inaさまがわたしのところに送りつけた学生さんにもこれをやりました。いちおう大学院受験予備校講師もやってましたが、このやりかた(テキストはいろいろ)で東大、お茶大をはじめ、ひととおり制覇しました。去年も一人一橋の社研に送りこんでおります。名詞構文の読み解きはたしかに「英語を日本語らしく訳す」ためのポイントですね。これはパターンがありますので、実際に出てきた時に整理するようにしてます。ちとコメントでは書き切れませんが。
 でもそういえば最近の学生って、関係副詞っていう概念を高校で習ってないみたいなんですよね。where 説明するのに苦労しました。』

(1)伊藤和夫氏について
 いろいろ名著を出されているのですね。たぶん基礎体力となる構文がよりコンパクトに−−というかインデックス的に−−まとめてあるという意味なのかと想像します。このへんは私は、「大学受験で使ったものを復習しなさい」と言っているのですが、関係副詞という概念を教えていないとすれば、ダメポですね。私は、伊藤和夫著のものとしては、鈴木長十氏との共著の英単語集を大学受験で使いました。日本文芸社の新書シリーズから出ていたマイナーな参考書ですが、語源別に単語を整理してある本です。『試験に出る英単語』は出る順に書いてあって、最後に語源整理があるのですが、これは接頭辞、接尾辞、語幹という順で単語が整理してあります。大学院受験のときもこれを使おうと思ったのですが、なくしてしまい、また再版もされなかったようで使えなかったのです。
(2)ギデンズについて
 どこから読めばいいかということは、大著を前に悩むところでしょう。用語集からヨメとか、役にたつかわからんが−−コリンズと二冊−−通読して、自信のよりどころ=お守りにするのだとか、無責任な助言をしていたことを反省しました。そういう「裏知識」があったとは、知りませんでした。うちの大学院でよその博士課程を受験する連中を中心にギデンズ読書会をしていて、その人たちもこの章から読んでいました。知っていたのでしょうか。たぶん知らないで、その辺から読んだのでしょう。医学で内科や外科にあたるのは、家族、地域、産業労働だとアドバイスした記憶がありますし。ちなみに文化は、泌尿器科性病科の類だと言っておりますが、コラ!と怒られそうです。とある集まりで、若手の研究者が「文化社会学みたいなヤクザなもの」発言を行ったとき、とある[daisensei]の眼が鋭く怒りに萌えたことを多くの人が目撃しました。「やべーよ」、「まさか、帰ってふざけんなとか2ちゃんにカキコしねぇだろうな」、「するわけねぇだろ」。「面白いからこっちでやっちゃおうか」みたいにおーもりあがりになりました。tyadon さんが文化の社会学の集まりをのぞいた感想、(a)先生も「さん」づけて呼びあう、(b)服装が他の連辞符領域に比べ圧倒的にきたならしい。よれよれの学生ズボン+シャツ+デパートの特売で買ったVネックセーターという出で立ちの学会報告があったときは、昔の自分を見るようで−−今も大差ござりませんが−−思わず、頑張ッテ生きるんだぞ!と心の中でつぶやきました。
(3)名詞構文
 パターン整理までされていたというのは、銘記します。私は、江川英文法の名詞構文の部分をコピーしてやり、読めというだけでした。佐々木高政『英文解釈考』の「主語」論もこれをさらにパワーアップして、英文の妙味を鑑賞するくらいまでのところが書いてあり、面白いのですが、さすがに実用というより趣味の領域な気もしますです。オリオンの多田思考法は、もっとすさまじいものです。名詞構文は、翻訳の問題と同時に、発想法の問題とも関わっていると安西徹雄氏は言っています。前に引いた発想法の本の第二セクションは、和文英訳の問題として、三つの論点をだされていました。東京大学にニセ学生で行っていたときに、そこに同じくニセ学生として出席されていたとある大学の先生は、「論文に行きづまったときは、英語で書いてみると、頭が論理的に整理される」などとおっしゃっていました。「ほぇ〜」とぶっ飛びましたが、理屈はわかります。
(4)「送りつけた学生さん」について
 えーーー。まあ私はこれと思うと一面識もない人に平気で非常勤お願いしたりするようなタイプで、あそこイケ、とか平気で言っちゃいますけどぉ・・・。まさか、とある大学院の入試を、ヘソ出しルックで、しかもいにしえの名投手今井雄太郎みたいに真剣勝負直前に酒ひっかけて逝った椰子じゃないでしょうねぇ・・・。なんかまずそれを思い出しましたが、あの大学の先生が一橋に学生を送り込むわけないと思うし・・・。西の双璧はもっと考えにくいし。国立大学ジェンダーセクシャリティ分野というと、二択になりますが、国立とは限りませんしねぇ。と思ってもう一回じっくり上のカキコを見渡しましたら、なんかわかっちゃいますたーーー@ケイゾク風。なーんだ。わかるように書いてあるわけですね。その節はすみません。ご指導に深くお礼申し上げます。研究力だけではなく、教育力も高いということがわかりました。私はどうも駄目です。