志田未来のべらんめぇ

MAVERICK(初回限定盤)

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 夏ドラマとしては、教室の女王@離婚弁護士がダントツの注目らしいのだが、私が最初に見たのは、TBSのハンマーセッションであった。速見もこみちといえば、『レガッタ』の大こけが記憶に新しいが、まあ別にそれがみたかったわけでもなく、もとい女王のクラスの志田未来のちびっ子弾けてますみたいなのがみたかったわけでもなく、詐欺師が教師になりすますというあり得ない設定に惹かれたのであった。もっこりもこみちの場合、鳥羽一郎とはまた別様の不潔なフェロモンが横溢しているためか、お茶の間的には魔味が強烈すぎるんではないかと思っていて、それを詐欺師の教師とは考えたモンだというか、まあルーキーズであり得ないくらいものすごい設定をして、あの今井舞さんをして、ドラマはともかくお兄さんたちの怖さはガチ、と言わしめたTBSならではってかんじで大注目だったのであります。が、ひときわ小さい志田未来がてやんでぇべらぼうめとばかりにべらんめぇで弾けているのは、なかなかの絵面で、14歳の母を演じて杉田かおる二世などと言われていた志田が、もしかすると大人になっても二世ダゼ、と言わんばかりの面白さは画面から飛び出すかんじでありんした。

世界を股にかけてヤマを踏んできた伝説の詐欺師を乗せた護送車が、海に転落する事故が起きた。
護送車に乗っていたその第一級詐欺師・音羽4号(速水もこみち)は、ヤクザの今村昌平六平直政)と共に逃亡する。
暗闇の中逃げ込んだ先で、二人は建物に放火しようとする男(村上健志)を発見。
居合わせた水城(小日向文世)とともに捕まえるが、その男は"蜂須賀悟郎"という新任教師で、水城の知る男らしい…。
話を聞くと、ここは進学校の光学園で、水城は光学園の校長だった。そして蜂須賀は得体の知れない生徒らに怖じ気づいて、学校を燃やそうとしていたのだった。


どうやらこの学園では、成績優秀な生徒達が、表向きは何の問題もなく見えるその裏で陰湿な事件を起こしているようで、教師達もそんな生徒の心をつかめず自信喪失し、無気力になっていた。
水城はこの状況をどうにかし、学園を守りたいと思っているのだった。
ところが、生徒の心をつかめない、という水城に音羽4号は「人の心なんて、意外と簡単に掴める」と笑い、あっという間に水城の心を掴んで見せる。
その手法は"ハンマーセッション"と言い、心の不安や弱さを隠そうとする心の壁を壊す何かを脳天に叩き込むのだ。
衝撃を受けた水城は、人の心を巧みにつかむ音羽4号に、教師として学園を立て直してくれたら警察に通報しないと取引をもちかける。
こうして"教師・蜂須賀悟郎"となった音羽4号は、問題児らに詐欺のテクニックを駆使した授業を開始することに。
水城の娘で教師の涼子(比嘉愛未)が副担任となり、蜂須賀は3年B組の教師として教壇に立つ!!


最初のターゲットは、他人を襲撃する映像を携帯電話で撮影し、ネットに公開して自慢しあう遊び、「ハッピースラッピング」の常習犯である司馬(石黒英雄)。
蜂須賀は、早速行動を開始する…
http://www.tbs.co.jp/hammersession/cast/

 しかし、TBSと言えば、ドラマのTBSであり、見せ場はいろいろ用意されていました。たとえば、もっこりもこみちにスイッチが入るシーン。いわくありげな知恵の輪のネックレスをずっといじって判じ物説くみたいにして、生徒指導にとりくむんだが、そこで見通しがつくとキメのシーンが始まって、ンでもってウニウニいじっていると知恵の輪が外れる。でもって「見えた!」と怒アップ。ここまでやるなら、動画サイトの相撲鬼無双のようにジャッキーンとか入ったら、もうキタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━!!!!ってかんじでしょうが、そこまではならないが、「今回のハンマーセッションはおまいにきめたぜ」とかゆうのね。ここがまあ、水戸黄門で言えば印籠みたいなもんすかね。
 教育問題について言えば、金八先生みたいに旬な問題とりあげるってことなんすかね。リストラオヤジと一見よい子の積憤大暴れ。弱者をたこなぐりにして動画サイトにウプするのをハッピースラッピングってゆうんだね。僕らの高校時代だと、休み時間ごとにみんながラックのように積み重なるプレスっていうのが流行っていた。それはまあ先生にもやっていたし、さほど陰湿でもなかったと思う。すげぇと思ったのは、体育委員の椰子がやられて下で腕立てしたことかな。病んだ現代社会の不安と怒り、そこにつけ込む詐欺師が騙して教育するという趣向はなかなか面白いが、小日向はもう少し邪悪に演出してもいいような気がする。六平が妙にほのぼのとしているのが笑えるが。つーか、なんでフルーツポンチがでてるんだ。こいつも演劇上がりなのかね??