関谷千住界隈

U & Ur Hand

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 連休でも原稿の執筆があり、完璧ケツカッチン状態になっていて、2本目まで書いたものの、その2本目でなんかよくわからないが推敲に手間取って、何度も書き直すかたちになっている。まあしかし、書いて固まったものを書き直す勇気がもてていることは、それなりの自己満足ではある。
 ポピュラー音楽学会の研究例会の案内がメールできて、報告陣が学会シンポなみ豪華版ということもあって、出かけてみることにする。このシリーズは、新著もいただいていて、出版社からの献本で、ヨロシコとか書いてあるので、ここで売ってくれよ、ということなんだと思うが、ちょっとまだ紹介できていない。近々やるつもり。
 北千住といえば、この前アド街でやった関谷の近くで、金八先生な風景でも見てこようかと思ったことで、連休中出かける迷いは払拭された。日暮里の馬賊でラーメン餃子を何年ぶりかで食べ、京成線に乗り換えて、いざ関谷へ。生まれ故郷の横浜中区の元下町界隈は、すっかりビルに建てかわりつつあるのだが、関谷界隈は、なんか昔の野毛あたりに近く、しかし、またそれとは違った味わいがある。
 ちょうどお祭りをやっていて、けっこうにぎやかで、入り組んだ裏通りを行くと、けっこうワクワクした気分になる。しばらく歩いて、荒川の堤防に出る。ドラマで使ったのは絶対ここだよな、というポイントでしばらくボーッとした。それから、北千住まで歩く。けっこう近いのだが、最後の踏切がけっこう鬼で、開かずではないが、渡りきるのに時間がかかった。
 ちょっとメンバーの入れ替えもあったが、議論されていることは非常に興味深かった。ハイブラウな音楽学とポピュラー音楽、コンテンツとメディア、作品と文化、学術と批評といった様々な軸が提示され、洞察力あふれた例示がなされていて、面白かった。拡散という論点について、線引きと弁証関係にあり、両契機の不安定でアンバランスな均衡に、なんらかの表現、ないし論理を与えないと、議論としては十分ではないと思ったりもしたが、内在的に言うのはむずかしいので自粛した。

『拡散する音楽文化をどう捉えるか』東谷護会員編で(勁草書房)の合評会を行い
ます。


書評者:
毛利嘉孝東京藝術大学
渡邊未帆(東京藝術大学
佐藤良明


応答者:
阿部勘一(成城大学
周東美材(東京大学


日時:2009年9月20日(日)15:00〜17:00
場所:東京藝術大学北千住キャンパス 音楽学部音楽環境創造科
北千住駅下車徒歩5分

 北千住界隈もひやかしてみることに。裏通りには、なかなかくせ者なお店がならんでいる。一杯飲み屋が軒を連ねているところに、ショットバーとか、インド料理とかが点在しているのは、なかなかの興趣だ。高円寺の、どうだ杉並だぜ、みたいなテイストが嫌いな人には、こっちのハイブリッドのほうがぴったりくるかもしれない。
 帰りは予定通り、上野まで歩くことに。当初は墨東に出て、寺島町界隈などを散策して帰るつもりだったが、お腹もすいてきたし、予定もあったので、日光街道基本で行くことにする。三ノ輪橋近辺では、都電駅付近なども見てみて、なんかにぎやかでうれしい気持ちになった。