ゴッドハンド輝

 連休で、親の家でテレビを見ていたら、80すぎのぢいさまがゴッドハンド輝をみるという。なんでまた?と聞いたら、「マンガだと思ってみれば面白い」、「最後は父親のご加護によりハッピーエン!だから安心してみられる、水戸黄門のようなもの」ということなので、ちょっと興味を持ってみることに。このドラマは、最初から主題歌が「それでもぼくはやっていない」かどうかわからんが、そっち系でミソが付き、でもって、TBSの視聴率鮮やかな連続一桁記録爆(´・ω・`)ショボーンななかで、完璧に二桁はとれるキムタコ起用のMR.BRAINまでのつなぎみたいに思っていた。なにせ木村拓哉というだけで、10〜20%らしいし、待ち遠しいだろうなぁ、みたいな。

ある日、輝(平岡祐太)はお腹を押さえてうずくまっている子供を見つける。気に入らないことがあるといつもこうだという父親。しかし、輝は子供のお腹にあるアザから内臓破裂の疑いがあると診断。すぐさま病院へと運び込む。
輝の診断通り、内臓破裂を起こしていてかなり危険な状態であった。至急オペに取り掛かる輝。梢(水川あさみ)、北見(別所哲也)のサポートも手伝い何とか一命を取りとめる。


輝たちに感謝する両親。後にその子供の父親が有名なゲームクリエイターである皇稜斗(郄嶋政宏)であることがわかる。


後日、会社にいる皇のもとに妊娠中の妻・聡子(渋谷琴乃)が倒れたという連絡が入る。軽い貧血を起こしただけだという結果にホッとする皇。しかしそれも束の間、その後の検査で胎児の心臓弁が閉じている事が判明する。
このままでは生きて産まれることができない絶望的な状況に、何とかして胎児を救いたいと思う輝は、日本初の胎児手術を提案する。北見をはじめとする病院スタッフは輝の提案に反対。しかし、輝の熱意に打たれた院長・安田(渡部篤郎)は自ら執刀することを決断し…。久しぶりに“黄金の左手”を振るうことになった安田。果たして胎児の命は無事救われるのか!?
http://www.tbs.co.jp/god-teru/

 でもって見たんですが、平岡、別所、水川、高嶋、渡部という、なんつうか、月9でもちっともおかしくないメンツを起用しながらも、出だしから、ドラマ24というか、エリートヤンキー三郎というか、わけわかめなドラマ空間にまずぶっ飛びました。ウルトラブロークンな、モンキリ俗情くそくらえみたいなシュールな型どおりたたみかけといい、それをまた大仰にこなす豪華キャストたち。つーか、渡部やばすぎるだろ。
 で、親に、「親のご加護って、最後の決め所で手形がピカッと光ったり、そこから氏んだ親とかが出てくるのか?」と聞いたら、にやにやしている。わけわからんまま見続けるうちに、要潤があやしげに登場して、ちょっと悪役っぽい。これって、スチュワーデス物語か??みたいに思ったが、そんなふうでもない。
 いきなり難しい手術やることになって、医者の有識者コメントとか、わけわからんことになって、でもって最後はシュールなまでに強引な展開。必然性なんてものはゲラゲラするような鬼のような力業。
 最後のゴッドハンド輝の活躍は、わくわくしましたが、少なくとも今回はパチンコのギミックのように手形が動作することはございませんでした。しかし、マルチスライスCTのような映像で胎児をうつし、展開されるドラマ空間は、パンクで、もうこの辺から抱腹絶倒。最後手術が成功して、渡部と胎児が握手したところでは、立ちなおれないくらいの爆笑でした。ETというか、ホラーというか。
 いや、ずっと見てればよかった。DVDが出たら、通してみてみたい作品です。ただし、これがベタだったら、自分はまったく時代遅れになっているんだろうな、とも思いました。