久々の麻生千晶

 麻生千晶さんといえば、萌えは山口、萎えはユウキの萎えのほうをフルボッコしたりして、ときおりいまだに噴き上げる、おばさまが毒霧吐きますわよ系のテレビ評論で有名な人で、私も幻の書物を中古で購入するなど、熱心に読んできた文学者である。まあ、今は旬の今井舞のほうを常にチェキするようにしているわけだが、まあそれでも、ちょっと調子に乗り過ぎちゃったかなみたいな気持ちになったときに、麻生千晶の書いたものを読むと、そのあたりが感情の落としどころなのね、見たいに思うことも多く、捨てがたいそんざいなのである。
 書いていることを見ると、キムタコはオンリーワンとか、アタタタ系に見えないこともないのだが、妙な言い方かも知れないけど『ドライビングミスデイジー』を見て、運転手の気持ちで読むと、もしかすると練り上げたことばなのかも知れないと思えてくるし、また実際そうじゃないかとも思うのである。たとえば、上記幻の書物の紹介を下に掲げるが、「テレビのつまらなさにつくづく愛想が尽きた貴方。社会の頽廃にほとほと困り果てた貴方。貴方に代わって毒づきます―。」という、ぶっ飛んだ論理回しや、「肉の多い大乃国」というすっとぼけた表現はある意味すごすぎると思うんですよ。つーか、美空ひばりは鶴である。なかなか言えることではありません。

世紀末、どくぜつテレビ

世紀末、どくぜつテレビ

美空ひばりは鶴だった

美空ひばりは鶴だった

麻生千晶のメディア斬り (産経新聞社の本)

麻生千晶のメディア斬り (産経新聞社の本)

テレビのつまらなさにつくづく愛想が尽きた貴方。
社会の頽廃にほとほと困り果てた貴方。
貴方に代わって毒づきます―。
週刊新潮」人気連載「たかが、されどテレビ」からベスト・チョイス126編。
世の堕落を一冊で知る痛烈コラム。


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パリのおじゃま虫
長寿の国の片隅で〔ほか〕
https://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4104250015.html
(アマゾンのマーケットプレイスなどにときおり出品されます)

 一仕事終えたら読もうと思って週末に買っておいた『週刊新潮』をめくる。久々の麻生千晶を読みたいと思って今週は買ったので、まずそこから読み始める。要するに、問題はおバカタレントについてであり、見下す笑いはお下劣きわまりないと喝破し、でもみてみたらおバカと言われている人たちは、ええ奴やん、みたいなカンジだった。まあ、なんて下品な、とゆってやるんだと思ってみたら、つるのとか、スザンヌとかの笑顔を見て、率直な感想を書いてしまいますたみたいなカンジだった。