石井ちゃん金メダル語録

 正直塚田真希選手の金メダルはキツイだろうなと思っていた人は多いと思う。というのは、相手が強すぎるからだ。森三中の大島のできそこないみたいだが、ここ10年以上世界のトップに立ってきた人だし、塚田は前にはケロケロされていた。今度も銅メダルを取ったキューバの選手も「よく追い詰めた」「健闘した」などと言われていた。このキューバの選手も強い人だった。
 しかし、塚田選手は対策を練り、ものすごい練習をしてのぞんでいることは、素人目にもわかった。わけわかめのうちに、アレ?とおさえこみになって、死んでもはなすな!状況のなかで、アレ?勝っちゃいマスタ、みたいだった金メダルの時とはことなり、ものすごい闘志が伝わってくる。対策も功を奏し、リードを保った。輪島関のゆるふんのような帯の相手は、何度も帯を締め直して、大山康晴名人の番外戦術みたいなことまでやって、でも、俊敏に道着をとってくる。それを、ビシュッ!!と塚田選手がはねのけたのは、闘志あふれるもので、グッと来るものがあった。もう時間切れ、ダメポみたいなところで、グダグダっぽくやっていた相手は、突然ものすごいスピードと力強い引き手で、ゴロンと背負った。ゆるふんのような帯や、なんとなくぐだぐだや、森三中似の顔までもが、計算されたコマセのように思われたくらい、見事な一本。
 塚田選手は、かけ逃げとか、ラグビーみたいに足を取ったりしていれば、たぶん勝ったかも知れない。解説のおとぼけ篠原さんが「最後まで前に出た。次につながる」とコメントしたのは、このオリンピック一番の感動だった。でも、正直言うと、「かけ逃げだ、逃げまくれ」とアテクシは応援していたのでした。
 対して、石井慧選手は、えげつない柔道をするのかと思ったら、一本一本、ちげーだろと思っていたら、やっと最後の大木金太郎みたいな椰子相手に慎重に金メダルを確保した。勝った時がまず傑作。日本選手はきっちり礼をする。でも、その前から、もうわけわかめになって、頭を抱えて、ふえええん。みたいな忘我状態。インタビューゾーンに向かうときも、なんかゆってやがんの。船場吉兆おかみの声も拾っちゃいマスタという好感度マイクで、石井ちゃんの声を拾った。「柔道サイコー」。わははははは。(・∀・)イイ!!。キャラ一番。もう各局狙いまくりだろうね。ニューステですでに、キャラ立てやってたし、というか、もうNHK自体が、やんちゃな中学生みたいにカメラ目線してるの撮っちゃってたし。談話要約したのが、みくしにあった毎日の報道。

 優勝はみんなのおかげ。(初の五輪は畳が)滑らなかったです。決勝が自分の柔道。(出身大学の)国士舘の柔道は負けてはいけない。完ぺきに勝ちに行った。五輪のプレッシャーは(大学の先輩で日本男子監督の)斉藤(仁)先生のプレッシャーに比べたら、への突っ張りみたいなもの。全日本選手権覇者が負けることは日本が負けることだと耳にたこができるぐらい聞いていた。今は遊びたい。いや練習したいです。
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&id=578885

 実際はこんなもんじゃないっすよ。まず、第一声だが、みんなのおかげというのはいいが、「付き人もよくしてくれた」って、君は清原アニキか、みたいな。で、畳の件だが、どうですた?と聞かれて、「すべらなかったっす。うぃっす。」なんだよ。ういっすって。あと、JOCもしかして怒髪天かも、っていうのが、「自分はスポーツやっていない、闘いと思っているので。」まあここは、「スポーツマンシップなんかくそくらえっす、セメントやってます。うぃっす」くらいゆったら、完璧やばかったと思う。
 斉藤監督については、「オリンピックのプレッシャーなんて、斉藤(仁)先生のプレッシャーに比べたら、へのつっぱりっす。斉藤先生のプレッシャーがはげすく、自分は全日本選手権者だし、自分が負けたら、日本の負けだって、耳にタコができるくらい言われたッス。」わははははは、「オリンピックは屁の突っ張り」。「監督のプレッシャー禿げすぃ」。「耳にタコ」。好漢斉藤のペーソスあふれる表情が、目に浮かぶよう。きっと今頃正座させられて、怒鳴りつけられているんじゃないかな。どうみても、怒られ役タイプだろ。こいつ。その点だけは、アテクシといっしょ。
 最後は、「あそびたいっす。練習したいす。」この二つのセリフのあいだに、「しまった」という顔を一切しないところが笑った。おとぼけ篠原さん「石井はしゃべらないほうがいい」。篠原さんにも焼きを入れられそうな勢い。でも、たぶん、さんまや紳助なら、面白い番組にするだろうね。応援部隊の映像で、ばあちゃんもかなりやんちゃなひとだった。まあ、この人は関西の人なんだね。だったらわかる気はする。つまり天性のお笑い、ということ。ただ「練習の鬼」というのもほんとうらしいね。すげぇガタイしてるしね。あと、ブラジリアン柔術なんかもとりいれているということを、ニューステで紹介していた。だけど石井ちゃんここでもうたいさえずってくれた。「ボクのは柔道じゃなく、横文字のJUDOするの。外人のいいところも採り入れて」。たぶん、いろいろお叱りを受けるだろうが、ものすごく強くなる可能性を秘めていると思うし、期待したい。