新学科創設記念講演会備忘他

 月曜日に、前にここでも告知した新学科開設記念として行われた目加田説子さんの講演を聴いた。国際問題の解決にNGONPOといった「第三のアクター」が重要な役割を果たすようになっているということを、具体的に学ぶことができた。対人地雷廃絶、クラスター爆弾廃絶といった具合に、明確に問題を絞り込み、公共的討論をくりかえし、ルール、規範を定め、問題を解決してゆく。そういったプロセスをわかりやすく説明していただいた。具体的な事実を、明解な枠組みで括られ、応用可能な道具立てを明示してくださったように思う。結果の出せる政策議論は、これからの大学を支える知のかたちとして、大きな可能性があるだろう。
 大学時代の環境問題の研究会を思い出しながら講演を聴いていた。メンバーは、明確なルール作り、制度づくりなど問題解決への明確な志向をもっていて、結果の出せる研究をめざしていた。研究会で抽象論を言うとお遊びのゲームとあざけられ、心情論を言うと論理を示せと迫られた。そういう知は今の学生にも説得的なものになっているように思う。学生に迎合するのではなく、自分が自信を持って提示できる知を学生にぶつけて、切磋琢磨することが大事だと再確認した。具体的な知識とともに、こうしたことを講演を学ぶことができたと思う。
 充実した気持ちになっているところに、先輩のひとりが某官庁の局長になったというニュースが入ってきた。妙な言い方だが、お役所もなかなか捨てたもんじゃないと思った。
 水曜日は修士論文の中間報告会だった。関東社会学会やポピュラー音楽学会では、修論検討会をやっている(後者は卒論検討会もやっている)が、うちの報告会は公開方式でやっている。学外からの参加者がいろいろあったこともある。と言いつつ、情宣を忘れてしまった。どこの大学も自己点検というやっかいな仕事があることも手伝って、こういうことをしているだろう。情報アップするサイトを作るとか、そういう交流の場をネット上につくると、もっと実効性が出てくるようにも思う。
 報告会のあとは会議で、そのあと少しロングウォークをしようと思い、マッチポンプとは思いつつも、小平の藤の木に向かう。いつもカツとか、エビフライとか食べようと思うのだが、揚げ物は自粛して生姜焼きに大根おろしをのせたふぶき焼き肉というのを食べている。これが美味しい。昔の藤の木の、バラ肉を薄く薄く切って、それをカリッと焼き上げた生姜焼きも美味しかったが、これはこれで美味い。多摩のブランドポークを使っているのがミソである。
 帰りは、例によって府中街道から東村山へと思ったが、若干遅かったので小平駅まで北上して、そこから一気に自転車道を向台、境北、そこから五日市街道から、吉祥寺へと戻ってきた。暑かったが、ともかく速度を上げて歩くようにした。ほとんどジョギングくらいのスピードは出ていると自負していたのだが、時速はどう考えても5キロくらいで、あまり早くなく歩いているという感じだと思う。やはり歩くと体重はかなり減るし、体脂肪率も減少する。
 ウォーキングのあとプールで水中ストレッチをして、軽く流して泳いで、それからサウナというのが最近の日課だ。長く歩いたあとに水中ストレッチはかなり気持ちがいい。足を前に蹴り上げるのと、後ろに反り返りピールマンスピンの出来損ないみたいにするのと、体操のY字バランスみたいにするのと、あとは身体をひねって、クビや胴体のストレッチをする。なんとなくヨガみたいな効果になっているかも知れない。