見続けるとアホになるってさ

 CHANGEとおせんとホカベンの録画をみる。CHANGEは、ルビーの指輪がはっきり悪役みたいになっちゃったのは、ちょっと残念な気はする。木枯らし紋次郎が市会議員の初心を思い出したりし、でもって男前なカバチタレがグッと来て、官僚相手に孤軍奮闘のキムタコを応援するというカンジで、つまりはそれぞれのMiles Awayを思い出し、汚れちまった純情が少しずつしかし確実に運動を始める、予感。みたいなことになってゆくのかもしれない。しかし、くらげがイージーな問題だとはさらさら思わないのだが、小学校時代学芸会でくらげのおつかいという芝居でマヌケなクラゲ役をやったアテクシとしては、なんとなくクラゲのイメージは、トホホなものがあり、確信犯的な作意なのかとか、考えてしまうのでありました。
 おせんは、あいかわらず美術はすんばらしいと思う。ドラマは、見栄、得意げといったものと、もてなす心、おいちいものを食べてもらいたいと思う心とを対比するという、非常にわかりやすい構図で、蒼井優の悪戦苦闘なお芝居をみて「あら!」とエールを送りたくなるおやぢほいほいなシーンを交えつつ、国策的若者がんがれドラマは絶好調。と思ったら、視聴率はあいかわらず。でも一番思ったのは、卒論書くやつらにこのドラマをみせたいと思うということ。というか、ゼミで学んで、卒業していくというのも同じことだろ、とか言いたくならんこともないわけだ。でも、見栄や得意げすら、勉強についてはそんなに悪くないと思うんだよね。だいたい、もてなしの心が足りないどころか、もてなして欲しいぢゃねぇのかよ、とか思うこともある。 (;´Д`)ハァハァ。でも、まあ、それなりに仕上がって卒業していく人が半分以上いるので、卒論もバカにはならないと思われる。
 ホカベンは、このなかでは一番面白いと思うんだが、まあそれでもこの路線でやるなら、もう少し複雑でわかりにくくてもいいんじゃないかと思ったりもする。アンフェアとか、クロサギとか、もうちょっとシュタッと立ったドラマ性があったと思う。北村一輝とりょうがやけに目についてしまい、ドラマと上戸彩の焦点の定まらなさが、なんとなくじれったいんだけど、もしかするとそれを狙っていたらすごいのかも知れない。上戸彩が太陽に吠えろみたいにやたら走るとか、なんちゃかんちゃいろいろ目につきますよね。うーん。
 氷室冴子逝く。この人は同じ学年なんですよね。アニメ『海がきこえる』はもちろんよかったんだが、エッセイでなかなか男前なことを書いていたことも印象に残っている。調べたら、最近あまり書いてなかったんだね。
 バレーボール男子がオーストラリアに勝って植田監督男泣き。って、五輪出場が決まったのかと思ったら、王手だけ。明日にしろよと思ったけど、なんかずっと勝ってなかった相手らしく、まあサンダー杉山ビル・ロビンソンに勝ったみたいなものかなみたいな、などと考えそれなりに納得した。それより笑ったのは、2ちゃんの次のニュース。

【見続けると間違いなく“アホ”になる番組】「エンタの神様
1 :100円ショックφ ★:2008/06/02(月) 18:41:05 ID:???0
素人のコンパ芸や一発芸ばかりでどこが面白いのかわからない “若手芸人の登竜門”といわれたネタ見せ番組「エンタの神様」(日本テレビ)。ドランクドラゴン、 インパルス、アンジャッシュ青木さやか陣内智則といった数多くの人気芸人を輩出し、現在のお笑いブームを牽引してきた番組だ。しかし、このところはパワーダウンが指摘され、「昔に比べて面白くなくなった」「ちっとも笑えない」といった声があちこちから聞こえてくる
 24日の放送では、だいたひかる鳥居みゆき狩野英孝ムーディ勝山桜塚やっくんといった芸人15組が登場。漫談、フレーズ芸、コントなどの芸を披露したが、ほとんどが1分程度の持ち時間でブツギリ状態。キャラクター優先で、ネタはノリ重視のワンパターンなものばかり。これでは笑えるはずがない。テレビから流れてくる観客の笑い声がワザとらしく感じられるほどだった。
 「もはや、演芸番組ではありません」と、作家の吉川潮氏はこう憤る。「以前は力量ある若手芸人が練り込まれたネタを披露する番組として面白く見ていましたが、最近のデキはあまりにもひどすぎます。そもそも、ネタの時間が1分程度なんて演芸番組ではありえません。出演者も短時間で興味を引こうとする意識が強すぎて、最初のインパクトだけで何とかしようとする芸人ばかりになってしまった。奇抜な衣装、珍妙な髪形、キテレツなしぐさ、驚かすようなセリフ……。そんなものはプロの演芸ではありません。素人のコンパ芸や一発芸のたぐいですよ。彼らのどこが面白いのかさっぱり理解できません」同番組がきっかけでブレークしたレイザーラモンHG波田陽区も、インパクト勝負の一発芸しかなかった。アッという間に消えてしまったのも無理はない。

 まあニュース自体はたいして面白くないんだが、そこにこのようなタイトルをつけてしまったのはすごいと思う。見るとアホになる。見たくなるよ。これは。w 1分ネタでは、深夜のインパクトとか、今やっているレッドカーペットとかもそうだろうけど、あっちはキャラ変化はないよね。磨き上げられる、練り上げられるなんてことが、言えなくなって、芸人と面白い素人がシームレスになるなんてことを、狙っているわけじゃないよね。まさか。エンタがお笑いキャラキャスティング番組に、ヘキサゴンが素人バカキャラキャスティング番組にとかなったら、それはそれで面白いだろうけど。
 それにしても、エンタを毎週見るようになったのは、小梅くらいからで、上記ニュースの観点から言えば、アテクシは大馬鹿野郎ということになってしまうわけで、かなりトホホなものがございました。