KOKIAのらいぶ

 今日は本務校新年度初の大教室講義だった。新著をテキストにした共通科目だったが、1年生がクラスが重なりあまりいなかった。授業としては楽だが、やっぱり著者的にはちょっとがっかりかもしれない。と言いつつ、「存在自体キモハラ、グロハラ、ウザハラ、デブハラ、ダメキツイとかゆわないでくださいね」などと、じんわり嫌悪感をこみ上げさせしめるようなことをゆってしまった。そのあと重要な会議が一つと、深刻な会議が一つ。あやうくKOKIAのライブに遅刻しそうになったが、昼飯抜きでホールに駆け込んだらまにあった。
 そういうこともあり、帰りはものすごく販売所が混んでいたのでメモリアルブックは買わず。席は2階席の2番目で、なかなか聴くにはよかったです。DVDというよりは、これってテレビ中継じゃないのかなというくらい、カメラが複数台入り、一つが舞台下を往復するなど、今後の展開が楽しみです。
 クラシック以外で、こんなでかいホールでライブを聴くのは中島みゆきのライブに30年近く前に言ったとき以来でしょうか。w あとは、あれだな、神奈川県民ホールで、三上寛の「オートバイの失恋」とか聴いたよな。複数人出場で、みゆきちゃんドタブッチというぶっとびのらいぶ。大阪での曲目をブログにアップしていらっしゃる方がいたので、引用させていただく。東京は、最後にもう一曲あった・・・、いやいや「小さな歌」は、アンコール前だったんですね。ともあれ、順番など違うようですが、私はすべてフォローしているわけではないので、一応これを引用させていただき、またいずれ入れ替えます。

大阪曲目

【第一部】
穏やかな静けさ(The VOICE)
so sad so bad(aigakikoeru)
何もかもが星になって(The VOICE)
やさしくされるとやさしくなれる花(aigakikoeru)
Song of pocchong〜雫の唄(The VOICE)
Lacrima(The VOICE)
道化(CD未収録)
あたたかい場所(aigakikoeru)
Ave Maria(The VOICE)
Remember the kiss(Remember me)
安心の中(Remember me)


【第二部】
〜メドレー〜
私は歌う小鳥です(songbird
U-cha-cha(CD未収録)
ぬくもり(aigakikoeru)
歌う人(歌がチカラ)
調和(trip trip)
The rule of the universe(trip trip)
Princess E[´]HIME(trip trip)
give & take(歌がチカラ)
Hello passing days(trip trip)


大事なものは目蓋の裏(Remember me)
I believe〜海の底から〜(Remember me)
il mare dei suoni(The VOICE)
Everlasting(The VOICE)
say goodbye & good day(Follow the Nightingaleカップリング)
小さなうた(The VOICE)


【アンコール】
ありがとう・・・・(songbird

 いやあ、マジ驚きました。ライブでも、あまりクオリティが落ちないというふうに聴いていましたが、たしかにその通りだし、豪腕ピッチャーのように尻上がりに調子が出てきた感じです。声域もすげぇし、まさにジョー山中もぶっ飛び。おちょけて、SATORIでもやっちくんないかなとか思っていたのは、アテクシだけでしょう。前傾で足を広げて、熱唱するスタイルについて、休憩時間にどっかのねぇちゃんとあんちゃんが「鳥居みゆきみたい☆」とかゆってたんですが、どっちかというと、「海ぶし」の島津亜矢みたいにドスがきいてスウィングしていたカンジがします。
 KOKIA自身、光ととけあって、声をあなたに届ける、みたいなことをゆっていましたが、照明を中心とした舞台の進行は、実に美しかったです。朝の木漏れ日のような光が照らし出したかと思うと、スポットライトが四方からあたったり、突然たいまつみたいなのがひょこひょこひょことついたりして。なかでもすごかったのは、「調和」で、メドレー形式の入り方と切り上げ方も上品な美意識を感じるものでしたが、照明が幻覚的というか、フルクサスというか、なんかジェファソン・エアプレインのライブにおけるトリップ映像のようなもので、聴衆も憑依しまくり状態で、なかには泣いている人もいて、すごいことになっていました。合間にKOKIAが「どうですかぁ?みなさん大人しいですが、大阪では歌で凍りついてしまって」みたいなMCを入れたりして、なかなか楽しいものがあります。
 泣くということで言えば、心の疲れた人などは、たしかにこの構成は涙ものでしょうね。最初のほうでは、「あなたはもう十分がんばった」「もっと自由に」というふうに、「頑張らないで」系で歌っていて、んでもって、語りかけ、声で癒し、時にはシャウトしながら、最後にありがとう。そして、東京のアンコール2曲目は、「頑張って」になっているんですからね。そして、MCでしっとり語りかけられたら、疲れた人には馬路しみるでしょうね。サムソン系のオサーン何人組かが、腐女子二人組や三人組が、あるいは一人でぽつんと聴いている腐女子やヲタが、ジュワッとして聴いているのが目に入り、その風景が見事な舞台の光と色彩の美と共鳴して、実にイイカンジでした。
 曲目は、ナイチンゲールやネシアやtomoni他、アニソン、ゲーソン、テレソン等々は思いっきりカットしてしまい、また泣けるフラッシュ系は鬼はあとであろうところの、「ごめんね」などもカットで、どちらかというと10年間応援してくれた人と空間を共有するというカンジですね。おなじみの曲がはじまると、ktkrとかいう文字が飛び交っているようにも思われ・・・。w
 中島みゆきの曲で結婚式を構成した同僚のことを思い出しました。ヒット曲は一切使わず、こあなファンならではの選曲になっていました。KOKIAのファンが一番好みそうな曲が、ならんでいるなぁと思いました。バンドには、おなじみのギターとキーボードに加えて、ドラムス&パーカッションにKOKIAのファーストライブ(東京理科大の文化祭という話)の関係者が入っていて、でもって、MCで、「最初のライブに来ていた人いますか?」などという問いかけがあり、メモリアルライブらしい感じです。
 Song of pocchongをアイルランド録音していて、そのアルバムはまだリリースしていないみたいなことをゆっていました。この曲は私が楽しみにしていた、ライラライ系なわけで、これを聴けただけでも行けてよかったと思いました。「こういうのはライブで派むずかしいと思っていたが、やればできるもんですねぇ」というのが、ハァそんなもんなのかと思いました。
 ライブで聴いてみるといろんなことがわかってきたように思います。歌唱法も、クラシック基本なんですが、どことなくロックのシャウトみたいになったり、ライラライ系になったり、ヨーデルになったり、ボサノバになったりみたいに、いろんな感じにきこえてくるんですよね。歌詞がガシッとハートをわしづかみにしたかと思うと、声がうねるように躍動して、歌詞を無意味化していきます。また、有意な日本語が続いたかと思うと、これがKOKIA語にシフトします。つまりは、AKIKO→KOKIAということ。有意な日本語の長いフレーズがそのままひっくり返っていないかとも思いましたが、さすがにそれはわかりませんでした。
 一番驚いたのは、KOKIAが「初めてのカバー曲」とゆったアベマリアです。一本調子の古典的アベマリアかと思いきや、歌唱が七変化みたいに、あるいは敬虔に、あるいはワイルドに、あるいは艶めかしく、かわってゆくのですね。んでもって、気づいてみるとパーカッションのおっさんがコンガみたいなの叩きだしているし、ギターは伴奏つけているし・・・みたいに、なんつうか、すんげぇ、超絶まぜまぜになっているんですよぉ。
ぴんくの象。が聴けなかったのは残念ですが、pocchongが聴けたし、よかったなぁと思いました。7時からだったので、10時から一泳ぎと思っていたのが、終わったら10時で大満足です。ちょっと風邪気味だったので、帰りに馬賊で五目タンメンを食べて帰りました。担々麺もジャージャー麺もすごく食べたかったのですが、やはり栄養のバランスからいうとこうなります。大ホールの豪華設備も悪くないなぁと思いましたが、やはり仕事の関係もあるし、しばらくはまた小さなところですよね。