小川美潮の不安定のポップ

 小川美潮に関心をもったきっかけは、このビデオだというのは恥ずかしながらであるわけだが、有識者仙波清彦とはにわオールスターズ/イン・コンサートについては、ビデオもCDも出ていて、んでもって、CDのほうはモーラでダウンロードもできて、さらにいえばみくしにはミシオコミュがあり、さらにいえば、三橋美香子コミュまであるっつぅことで、昨晩は目を血走らせてネットをしていて、久々に5000メートル泳いだ疲労も吹っ飛んだ次第。当然のように速攻注文した。

イン・コンサート

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イン・コンサート [DVD]

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いぬん堂さんの解説

91年発表のライヴ・ビデオの初DVD化。総勢53人のビッグ・バンドが織り成す音楽曼陀羅。 とにかくこの豪華メンツに驚け!って、スペースの都合で全員書けないですけど。戸川純の歌う「人間合格」「リボンの騎士 」、デーモン小暮の歌う「シューベルトのセレナーデ」「この胸のときめきを」、阿部義晴の歌う「Y.M.C.A」、奥田民生の歌う「大迷惑」、小川美潮の歌う「ブンガワン・ソロ」「水」(圧巻!)、オールスターズによるチャクラの「めだか」など見どころ満載!(2005年発売。発売元:GL visual)

曲目

01.ちゃーのみ友達スレスレ
02.ホーハイ節
03.人間合格 .
04.リボンの騎士
05.シューベルトのセレナーデ
06.この胸のときめきを
07.奇妙な果実
08.体育祭
09.寿司屋のケンさん
10.竹豊の東京バンブー・ボーイズ
11.ブンガワン・ソロ
12.Y.M.C.A
13.大迷惑
14.オレカマ
15.水
16.あいみ
17.めだか
18.IL PRETE CHECCA
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 三橋のやばいグラサンと小川ナースを見たかっただけなんだろう、と言われれば、そうと言うしかないわけなんだけどね。しかし、なつかしい。日本戸川党員だったことをオー自慢していた岡大時代のアテクシは、戸川純がみたかっただけなわけだし、人間合格のフェチコな歌詞もガチだといまだに思うけれども、しかし、小川のパフォーマンスのふわふわした不安定感に魅了されたことは紛れもない事実である。それにしても、すっかり忘れていた。
 不安定と言えば、上野洋子もそういう美質を持っていると思うんだが、あっちは鉄火肌の飲んだくれのあにぃが、男っぷりよく、*って、ジツはロックじゃん、みたいな、エッジの立ち方をしていると思うんだが、こっちのほうはまったくとらえようのない、ふわふわ、ゆらゆら、ひらひら感であるわけだよね。中山ラビにしてもひらひらと歌ってはいるが、なんとなく物憂いし、ぬちゃっとしたブルース魂みたいなもんがあって、それはそれでいいんだが、小川は説明的なことばや、オノマトペみたいなものを一切使わず、パフォーマンスしている。偉いさんがそろっていて、それを何回見ても古田新太な師匠が仕切っているみたいなことはどうでもいいことだ。そして、旋律とリズムの引き算におけるクールとか、もっともらしいバカっぷりを横溢させたことは、いくらでも言うことはできるけど、あほらしいよな。そんなの。ともかく、ジツにこれは心地よい。いろいろな個人的な事柄もあって、いろいろな情景が浮かび、馬路なみだもんである。ちなみに、91年は生まれて初めて自分の本を出した年なのであった。それだけじゃないけどね。w
 高円寺とか吉祥寺とかでライブしまくっているみたいだし、一度言ってみようかなぁと思ったりもするのであった。だいぶ変わってはいるのだろうが。