マンガの作品性とドラマ

 テレビ東京ドラマ24は、マンガのドラマ化に挑むちうようなモチーフがあるように思うんだが、今回の死化粧師は、マンガをドラマにするということの他に、エンバーミングということについての啓発性のようなものがマンガ作品のほうにあり、そして、マンガ作品がかなりの力作ということもあって、なかなかたいへんみたいだなぁと思っている。掲示板のほうも、「もっとエロく」「ぽろんきぼう」「子供だけど見ている」というパターン化された自作自演?というものじゃなく、シビアなものが記載されている。
 まず原作の大きな持ち味を切りすてることで、ドラマが成立していることへのコメントが眼についた。「ドラマとしての魅せ方なのかもしれませんが・・・シャワーの後に、外に出ては殺菌の意味がないかと。あと原作はきちんと教会を中身だけタイル張りに改装して、血や他の体液が流れ落ちてもきちんと洗い流せるよう等、現場をなるべく忠実に描いていらっしゃいます。エンバーマーという職業は現在認知度が低く、このドラマで初めて知ったという方もいらっしゃると思います。まったく知らない初見の方がこのドラマを見た場合、はたしてエンバーマーはどういう職業として映るのでしょうか?そういう点から考えても、ドラマはドラマなりの魅せ方があるかもしれませんが、もう少し現場に忠実にやっていただきたいかな、と思いました。」
 同じ主旨とともに、セリフへのコメントなどもある。「原作ではエンバーミングの仕事をもう少しきちんと描いているそうですね。セットなど制作費の問題などもあるでしょうが、原作できちんと描かれているならなおさらです。また小雪先生の発言は、病気を治したい、人を生かしたいという心意気というより、亡くなった人への冒涜に感じてしまいました。主人公との対比としてあのようにしたのでしょうか。「亡くなった人を美しい思い出にするより、医者としてもっと生きて家族との思い出を作れるようにした方が価値があると信じている。」など別のいい方では駄目なのでしょうか」。
 この他に、葬儀の仕事をしている人のコメントなども寄せられていた。そういうわけで、単なる啓発性というのではなく、それが原作マンガの持ち味である以上、深夜独特のおちょけエッジたちまくり、どうだヘンだろ?みたいな歌舞きかたについては、暴走するのではなく、な、なんとHPのほうで切り分けて、スピンオフドラマというのをつくって、サイトでみれるようにしている

 ドラマの中では正体不明・年齢不詳・病名不明の入院患者・薮田が、謎に包まれたままの存在でストーリーが進みますが、スピンオフドラマではその正体が徐々に明らかになっていきます。薮田を演じる六角精児さんは、ブルースギターと鉄道が趣味。スピンオフドラマでは、そんな六角さんのアドリブが爆発します!そして、薮田とマドカとの関係も明らかに…。小野麻亜矢ちゃん…熱演です。ここまで読んでいただければお分かりかと思いますが、スピンオフドラマはシリアスなテーマで描くドラマ本編とは対照的…。…コメディです。いや…コントです。
http://www.tv-tokyo.co.jp/shigeshoshi/pblog.html

 配役その他、かなり狙っている感じであったものを切り分けることで、本編のほうも自在に表現できるんだろうなぁと思う。どこかでみたことあると思ったが、こいつ、六角って、ギフトで試験問題ぬずんだ椰子だっけ??だよな。