ロコもん!

 今日はオープンキャンパスでした。学生さんたちの着ていたスタッフのTシャツがスタジャンになるかと楽しみしていましたが、暖かかったためか、半袖のママか、あるいは、トレーナー重ね着でした。数は夏に比べて少なかったですが、直前対策か、編入などの特別入試志望者がたくさんみえていました。模擬授業は、居場所探しについて話したのですが、題材は前回と同じく卒論で、少年犯罪について居場所の観点から考察した論文の、居場所についてジンメル他の集団論、関係論を使って理論的に定義した部分と、それから、自分探しのバックパッカー他について沖縄で80人に聞き取りをしてそれを島別に整理した論文を紹介しました。
 地方から来られている方も多いだろうと思い、昨日の夜『檸檬のころ』をみました。進路面接で、先生が地方の国立をすすめ、「どーせ東京に行っちゃうんだろ」「どいつもこいつも東京東京」「田舎はそんなに嫌か」とモノローグしていたのが、実に印象的でした。地方にあった国立志向の一面を発見したような気になりました。経済成長のために動員され、見返りとしての豊かさを渇望した若者や、グローバル化のために動員され、勝ち抜いて、ビックな見返りを得ることを渇望する若者といった若者像が脳裏をかすめました。バブリーなお祭り騒ぎのあとに、総動員の価値観へのこだわりと、競争社会の厳しい現実と、食い尽くされて荒れ果てたような地方都市の風景がイメージされ、とは言いつつ、東京でぬくぬくと生きている自分を思い浮かべ、じっと手を見る、というカンジであります。そんな折、NTVで「ロコもん!」を見ました。

「ロコもん!」

番組概要
今ご当地スターが熱い!北海道のローカル番組でブレイクし、トップ俳優になった大泉洋。沖縄ミュージックの旗頭として人気を集めるオレンジレンジ。“ローカル吉本”から全国区になった博多華丸・大吉タカアンドトシ。ポスト・モー娘。を目指し、群雄割拠状態のご当地アイドル(ロコドル)業界。女子高校や子供たちの間で大ブームとなっている「ゆるキャラ」たち。そう…ローカルブランドを持ったスターたちこそ、現代日本のトレンドを作って いると言っても過言ではない。この番組では、「まもなくブレイクするに違いない」。スターを、「ロコもん!」と名付け、彼らにイチ早く接近。メジャーになってしまう前に先物買いする。「これを見れば1年後の日本が分かる!」。 ご当地版スター名鑑です。
出演者
▼MC:さまぁ〜ず 関根麻里
▼ロコもん!スカウト:バナナマンさとう珠緒里田まい
▼各ジャンルのスターに精通した「ロコもん!」発掘委員会:井森美幸(タレント・歌手)、北川昌弘(アイドル評論家)、室井佑月(作家・コメンテーター)、吉田豪(プロインタビュアー・コラムニスト)
http://www.ntv.co.jp/svf/20071006.html

 これまでも地方CMなどをやったりしていたわけですが、どっちかというと目線が高いものが多かったように思います。まあそれでも、松山競輪ほか鬼のようにすばらしいCMを発掘してきたわけです。とりあえずこれは、建て前だけは「これを見れば1年後の日本が分かる!」であって、自分の学問的立場からは重要な番組だと思われました。トリビア仕様ではなく、どことなくヘキサゴンなスカウトが取材してきたのを、室井とか、ぺてんのきれそうなのが、コメントするわけ。熊本のものまね野郎とか、ローカル王子とか、けっこう面白かったけど、王子ネタはなんかあれだよね。しかし、ボウリング王子にはワロタっす。ボウリングは上手いけど、これじゃ、むしろワシに近い路線だろ。w