原稿用紙の恋文

 レディオヘッドは食わず嫌い(まったく喰わなかったわけじゃないが)に近かったんだが、友達に「じゃあゼア・ゼア(ザ・ボウニィ・キング・オブ・ノーホエア) から聴いてみたら」といわれて、ダウンロードもできるらしいので、落として聴いたら鬼ハアトだった。ぬちょっとしているけど、スリリングで速度感がある。なにより不安定で、ワイルドと洗練が交錯してうねってゆく。かっこよさげなリフリフも、一筋縄じゃないかんじで、ぶっとんだ。なぜこれがイイと思うと思ったんだろうと思ってきいたら、「ウレセンっぽさに、勘違いして食いつくと思ったから」などとメールが来て、はははははと笑った。
 さんまのからくりTVのSPを見ていたら、本日のメインイベントはなんとタカアンドトシのネタだった。地方で活動するお笑い芸人他が登場し、後輩の芸人(ちょびはあと)が寝ているすきにキスしますたみたいなネタで、ほのぼのとした7時台だなぁ、などと感心していたら、最後の最後に驚くべき人登場というから、トシが「ちはる?」(おやじがジャーマネだったらしい)みたいな余裕かましていたのだが、そこに登場したのは一般の女性だった。なんかちょっとイロっぽい感じで、タカはちょっと動揺するも、まだ余裕綽々だったが、過去にラブレター出したみたいな話になると、「ちょ、ちょいまて」みたいな感じになり、でもってまさかのラブレターがとってあって、それをまさかの朗読ということで、タカまぢぎれ「個人情報だろごるぁああ」。
 ラブレターの題名が「愛深きゆえに」でもって、高校名と学年組と氏名が書いてあり、真摯な気持ちが綴られていた。原稿用紙は作文仕様ということだろうが、昔原稿用紙に200枚の恋文を書いた知り合いがいたので、立ちなおれないくらい笑った。タカは、もうやめてくれみたいなかんじだが、クイズはこのあともらった人はタカが大嫌いになったのはなぜ?というもので、正解はその人の勤めていた古着屋(タカ常連)のとなりの古着屋の人にもタカはラブレターを出していたという話なのね。タカは悶絶していたが、IQサプリのように「スッキリ」だったんだが、ここで、こっちのラブレターもとってあるということで、タカ「ごるぁああ」と爆ギレ。まさかと思ったら、出てきて、でもって再び朗読。題名は「イッツ・マイ・ドリーム」。わははははは。題名も傑作だが、文章もちょっとおちょけていて、タイプによって文章を使い分ける芸の細かさ。そして、「私、いやオレは・・・」とちょこざいなレトリックを駆使するところなど、今日の成功を予感させるのに十分なものがあったとも思いますが、タカは悶絶で、で、イマカノをパリに連れて行くという景品をもらっていました。つーか、けっこうとってある人がいるというのは、すごいことじゃないのかな、と思わせる製作スタッフの読みはすごいものがあるね。つーか、これネタじゃないんだろうね。まさか。面白すぎるからね。さんまちゃん「たくさんあるなら、これシリーズ化しよう!」。別にタカトシじゃなくてもいいわけだろうけどな。
 行列に小島よしおが出ていた。北村や橋下の大学の後輩というのが、笑えるものがあるが、そこには言及はなかった。料理が鬼下手なことでは、堀越のりと双璧とも言えるなんちゃらわかとかゆう唇のあついアイドルと小島が友達というのが笑えた。小島よしおのめざしているのは、ルー大柴らしいが、レギュラー他が一同江頭2:50と言っていたのが笑えた。私的には、小島よしおは猪熊虎五郎以来の衝撃と言ってもいいのだが。これでずっと言ったら、相原コージ吉田戦車もぶっ飛ぶと思うけどな。目野ちゃんやばばあにビンタされても、巨人師匠に恫喝されても、ほらほらオッパッピーとしていそうなところが半端じゃないと思うんだけど。
 ヨットが転覆してお子さんが亡くなったらしい。気の毒なことだが、亡くなったお子さんはいずれも救命胴衣をつけていなかったという。これはいけない。前にも話したことだが、着衣泳は非常に困難なのだ。慶応の附属で着衣泳法の授業をしているのはつとに知られている。それは最低限の泳ぎ方と、怖さと難しさを教えているのだと思う。私がなぜ知っているかというと、昔風呂屋で着衣泳をしたことがあるのだ。われわれのグループは、閉店間際に行って、常連で井戸端会議をするのが楽しみで、風俗のおっさんの裏話などはみんな目を輝かして聴いたものだ。遅くまで入っていると、掃除をはじめちゃって、桶でもイスでもぼんぼん湯船にぶち込んでくる。こちらはかまわず湯船につかり、午前1時過ぎまでそこで過ごしたりした。そのときに妙にハイになって着たまま泳いだりしたわけだ。レは実に重くなり、また動きにくくなる。海は波がある。潮は速い。『完全自殺マニュアル』に書いてあるが、ある箇所が水につかると人間楽に逝くらしい。
 海は怖いのだ。風呂屋のグループ(寿司屋、中華、大学生などなど)で忘年会をしたり、夏に海に行ったりしていたのだけれども、海に行ったときは、遊泳範囲無視で沖にボートを出して、泳いでいた。みんな泳ぎには自信があったし、体力にも自信があった。対岸まで行っても大丈夫と思っていた。一度潮に流されかかったことがある。幸いボートも流れ、ボートに人が乗っていたので、助かった。時間をかけてこいで帰ったら、おっちゃんにものすごく怒られた。「二度と来るな」と怒鳴られた。こちらもほんとうに怖かったので、あれ以来海で泳ぐのは怖くて仕方ない。外房とかじゃなく、東京湾の三浦海岸の話だ。外房とか、瀬戸内だったら、馬路やばいんじゃないかな。