宿命@月影兵庫二回目

 普通時代劇って、ドラマのテンプレみたいなのがあって、あとはワンパターンで型にはめるというのが多いし、見ている人もその方が安心という感じなわけですけど、今回の月影兵庫は、たとえば木枯らし紋次郎が、はっちゃめっちゃにリアルな殺陣で新境地拓いたみたいな感じなども視野に入れてか、時代劇の一発逆転ねらったみたいな気迫あふれる映像になっていると思う。普通は、最後の大立ち回りで、ぽんぽんぽんぽんと鼓にあわせて歌舞伎まくって、ぶった切って、うっしゃぁあああ!いっちょあがりなんだけど、この前のコントレオナルド石倉三郎もそうだけど、このドラマでは悪い椰子がそこそこのセリフを吐くのね。「こんな椰子によく仕えるな」「それも宮使い。おぬしと一太刀交えたい」。と超絶マンダムな宿命を生きる武士道が一刀両断にされ、ドラマ空間が、パカッ☆とわれたみたいになり、ちゃきちゃきの江戸っ子娘がお姫様になって、おっかさんと別れるシーンで、今回のドラマで股ぐら一本スジ通していた鈴の音がシャカシャカシャカシャカ続くと、さすがにジーンとくるものがある。しかも、カメラワークが細かいし、なんつー気合いなんだろうと思うわけだよな。

 月影兵庫松方弘樹)と焼津の半次(小沢仁志)は、箱根の山中で、ひょんなことからお奈津(沢井美優)という娘と知り合う。お奈津は、江戸の大工の棟梁の娘で、家出をして三島へ行く途中だという。なぜかお奈津は、腰に鈴をぶら下げていた。


お奈津と別れた直後、二人は旅姿の老武士(三谷昇)に、声をかけられる。腰に鈴をつけた娘に出会わなかったかというのだ。ところが、その老武士はいきなり胸を押さえて苦しみだす。何か持病があるらしい。老武士は、苦しい息の下から、三島宿の問屋場で働く吉兵衛(伊庭剛)という男に渡してほしいと、一通の書状を差し出したのだった。


そんな騒ぎの中、激しい鈴の音が聞こえる。兵庫が駆けつけたところ、お奈津が雲助に襲われて逃げ惑っていた。兵庫はその場に飛び込み、雲助を叩き伏せてお奈津を助ける。


お奈津の話によると、最近亡くなった父親から、お奈津は本当は自分たちの子供ではなく、産みの母はお稲(日下由美)といって三島にいると告げられたという。お稲に会いたい一心で、お奈津は家を飛び出してきたらしい。だが、彼女を追いかけてきたらしい老武士のことはまったく知らないという。


兵庫は、三島まで送ってほしいというお奈津の頼みを引き受ける。ところが、お奈津のあとを大名の家臣らしい侍がつけてくるのを兵庫は知る。


そのころ、品川宿問屋場『品川屋』の女主人・お涼(賀来千香子)は、三島宿の問屋場『三島屋』の主人・治兵衛(波多野博)のもとを訪れて挨拶を交わしていた。
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 蜘蛛が嫌いなのって、半の次のほうじゃなかったけ?それはともかく、半の次のほうはぢぢいを押しつけられたのに、だんなのほうはわかいねえさんとよろしくやっているという構図。半の次激怒。でもない。品川隆二だったら、この語り野郎とか、だんな野郎とか、どひゃひゃひゃひゃと大騒ぎだったわけだが、まあもうちょっと味わいがあるドラマってかんじでしょうか。しかし、なんで「コンドルは飛んでいく」なんだろうか。ヤプーズだったら大笑いだけどな。賀来千香子大貫禄で、冬彦さん@「ずっとあなたが好きだった」の面影モナし。まあ、ワシと年齢大差ないわけだし。w
 「兵庫どの」は「なりませぬ」に匹敵するほどのお約束だな、と思っていたら「なりませぬ」とゆったのでワロタ。それはともかく、藩がらみの跡目争い陰謀と、江戸っ子でぃ、神田の生まれでぃ、みたいなお話が、壮大な対位法になっちゃったりしている、忘れ形見話??要するにねえさん=姫、ぢぢい=よい老臣、そして悪役という構図だな、で、それはともかくこの兵庫どのは、かごにのっていて、本陣に泊まれるような偉い人で、名乗るんだけど、「わしら松平」。鶴次郎なら、桃太郎侍じゃなかったっけ。
 ともかくわるい椰子は、姫たちを追い出した分家で、殿様に毒もってヤッチマッタやつなんだが、さすがに大名ぶった斬るというのは、このドラマのコンセプトじゃないなぁと思ったら、忠臣がオトシマエつけるかたちでオチが付いた。品川隆二は今回は出てこなかったが、ナレーションで大活躍。最後に、月影兵庫よどこへゆく。ドヒャひゃひゃとゆったら大笑いだけどな。