タカの受難

 今大学は、麻疹の流行で話題になっている。今のところうちは大丈夫だ。まあ私はガキの頃やってる(というか近所で流行ったときに親がそこに連れて行ってうつすという荒療治をしたのである)ので大丈夫なんだが、ワクチンの一はちょっとどきどきらしい。仕事もようやく一段落で、しばしテレビなどを楽しむ。パプリカも出るし、時をかけるもあるし、不本意ながらアニメ三昧ですね。で、火曜日は「ぼくらの」をみる。おそらくSFが好きな人には、かなり食い足りないのかもしれないなぁと思いつつも、くすんだ透明感は妙に心落ち着くものがあり、なんかやばいよなぁ。ヲタ垂涎の「アンインストール」であるけれども、流行してしまうかどうか、ちょっと楽しみなものがある。
 そのあとネットを見たら、マツモトの「大日本人」がぼろぼろにゆわれていたということだが、他方で買い付け的にはけっこうだったらしく、どうなんだろうか。たけしは、「才能ある」と言っていたらしい。そんなことわかるはずもないし、だいたいまだなにもみていないわけだけど、テレビで逝く道逝くということが、ガチメッセージなら、映画に麻痺した人々のご託よりは、たけちゃんの一言のほうが意味があるのかもしれない。ケチな善意でなんか言う一じゃないと思うし。
 コンバットの「スンパイダーマン」は馬路やばかった。ペール缶のふたをバコバコさせせながら、「スンパイダー」って、MEGUMIブログタイプでやっていた、キャラメルマキアートのネタに似ていると言えば似ているけど、なぜイナカモノというと東北弁なのか、そしてなぜこれほどまでに典型的にイナカモノなのか、不思議だよな。今は、東北の小さな街に行ったって、ビストロの一つはあるだろう。
 そのあと、久々に「ペケ×ポン」を見る。しばらく見なかったら、柳原可奈子がレギュラーっぱくなっていた。こいつのネタの観察力が、こいつの力量なのか、それとも作家の力量なのか、見極めようかと思ったが、考えてみると演じられるわけだから、こいつ自体も観察力があるということだろうな。「ららぽ鬼アツイ」という呼吸は、ほれぼれするような呼吸だわな。企画出してやってみるというネタで、タカアンドトシのタカが受難の日という設定で、一番面白かったのは護身グッズをタメしてみるというやつ。いつのまにかAD手塚先生がレギュラーみたいになっていて、おーもりががりだった。っつうか、柳原といい手塚先生といい、実にテイスティな行き届いたスタッフのチョイスで萌えるものがあった。w
 タカが暴漢役で、トシが彼女を守るために闘うというのが、臨場感がないということで、彼女に似ている人として、手塚先生が選ばれたということ。手塚先生が、スタンガンやネット打ち出しの銃をつかって、トシと闘う。この手塚先生は、もさーっとしていて、実は俊敏な動作でトシを圧倒するのかと思ったら、のろのろジタバタしているし、かなりとろくさくグッズの取り扱いを誤るし、ビンタ一閃の目野ちゃんや、くりぃむマネのばばあとは大違いであった。トシは、襲いかかり組み伏せ、手塚先生ジタバタジタバタ。無表情なのが笑えた。しかし、小さいスタンガンはまったく効き目がなかったな。でもって、ちょっと大きい懐中電灯仕様のものをもっても、またジタバタになったが、ジャイアント馬場のチョップのようにスタンガンをくり出す手塚先生。バチッと一閃の一撃。すっ飛ぶタカ。これを、もそもそ追いかけて、バチバチとスタンガンをならすひたむきな手塚先生に一同大笑い。
 このあとネットで打ち出す銃をタメしたが、タカはネットにくるまれながらも手塚先生に襲いかかった。そこで、また十六文キックのようにスタンガンを持ち出し、逃げまくるタカを野ぶたのような前傾姿勢で追いまわす姿は、抱腹絶倒だった。まあそれにしても、これくらいなら安全だよな。昔のお笑い番組は、バリカンの親分みたいなすごいやつで、一撃して、ずーんと倒れていたからな。すっ飛ぶと言うより、前に脱力して沈む感じ。ボクシングで言うと、一番やばい倒れ方だったし。あれは、でも死者が出てもおかしくないくらいやばかったと思う。小学校警備のボランティアをやっている親にスタンガンを買ってやろうかと思ったが、柔道三段で逮捕術もすごいものがあるらしく、自信満々なのである。ちょっと試技やってみたが、さすがプロだよ。ぶっ飛んだ。