生パスタを喰いながら

 今までパスタ屋さんなどには、選択的注意がいかなかったのだけれども、ミートソースにこりだしてから、必死こいて調べている。で、吉祥寺+ミートソースで検索したら、スパ吉という店が出てきた。ンマイんまいと異口同音に書いてあるので、昼にいってみることにした。ハモニカ横町のなかで、非常にわかりにくい。細い道にはいるとパルコがある街とは思えないたたずまい。行列ができていたのですぐわかった。隣は手を広げたくらいの間口のワンコのためのケーキ屋さん。その隣は穴子天ぷらのお店。なんかさ、小汚い路地のお店というのと、ここは違うんだろうな。紋切り型の焼鳥屋とか居酒屋とかそうじゃなく、エクスペリメンタルなお店が、軒を連ねる。聞き取り調査のとき「吉祥寺は古いものも新しい」と語ったいせやの社長さんを思い出した。
 お店には、生パスタと書いてある。やめようかと思った。前に萎え萎えだったことがあるからである。しかも、店員さんの数がぼったくり店並に多い。この広さで、これはねぇだろうっていう数。しかしこれだけならんでいるわけだし、メニューの値段と営業時間から言って十分雇用できると思ったので入ってみることにした。大久保のはやし家をのぞき行列店にならぶことはまずないといってもいいのだが、せっかく歩いてきたし、入ってみようと思ったわけだ。入ったら3人組の人たちが三つ頼んで交換して食べていた。遠くから来たっぽい。そして、待っている間に何人か生パスタの麺をテイクアウトで買いに来ていた。これは非常に楽しみなものがある。
 出てきたものだが、実にンまかった。初めての食感です。どうだ、アルデンテだろ、オリーブオイルだろ、っていうような言葉が勝った美味さではなく、ごくふつうのミートソースなんだが、ソースも、麺も、絡めてある油も、はじめての経験でぶっとぶ。特に麺の口当たりはぴゅるぴゅるしていて、なんつーか。官能的ですらあるな。美味しんぼ的に言えばさ。w 通いたいが、実に混んでいる。一時過ぎに行ったのに行列。しかも、2時頃出たのだが、さらにならんでいた。でもさ、ンまいからまた行くと思う。しかし、あんまりこだわり系になると感覚が鈍るので、夜飯もスパゲッチを店で食うことにし、カヤシマの茹でおきを凶暴に炒めたオヤジ系スパゲッチ明太子を食った。これはこれで非常にうまい。炒めたなかにタマネギやピーマンが入っていて栄養のバランスもいい。味噌汁もついてくるし、鬼のように多いサラダもついてくる。
 しかし、スパ吉のスパゲティを喰っていて、大山康晴名人の本を思い出した。「特に工夫がないのに強い」というのである。将棋をやり始めたときに、中盤の力もなにもないのに、やたら戦法に詳しくなったりする。新しい戦法を考えると○○流とか、○○システムなどと最近では言われる。ところが、名人になる人っていうのは、あまりそういう戦法の開発者である場合は少ない。むしろその辺はどうでもいいという感じ。社会学もそうなんだろうなぁと思う。○○理論、○○解析法などの開発にやっきになるのも一つのやり方だが、そういうもんばかりじゃないのだろうなぁと思いだしている。要するに、ミルズもまあそんなに捨てたもんじゃないということだ。
 ブラックマヨネーズの出ているCNCをみていたら、「いぼいぼてかてか」などと言われていた。ひでぇもんだ。が、小杉はいつ見ても悪魔のキューピーに似ているな。馬路こええよ。w マツモトが、こいつらと野見隆明とか束ねて、元気が出るテレビでやっていたモーニングバズーカみたいなのすればいいのにな。モーニング野見とか。寝起きで、起きたら野見がニカァ〜って馬路やばいと思うよ。考えただけで笑えるからな。野見に浪越徳治郎の役をやらせて、寝ているところを若手芸人に、というのもえぐいよな。
 少し精神がなまっているので、気付けがわりにSound Horizonの動画を見る。これはこれでやばいですね。人形が出てくるやつが特にツボでした。っつーか、これってやっぱあっちけいですよね。ぶらっくとかごすとか。