黒百合姉妹ライブ 星の夜 vol.17

 朝起きて少し仕事をして、生活史研究会に行く。本日は100回記念特別企画である。青年論(ブログ&SNS)、宗教社会学障碍者研究、高齢者研究という研究を踏まえ、生活史という方法に問題提起をし、それに対し、コメント者、司会者、そしてフロアに潜む論客、あと怒真ん中に鎮座する別格古豪が議論に絡みつくという企画でした。一方でテキスト解析の方法が躍進し、他方で自我やリアリティがわけわかんないことになっていて、生活史という方法が、元々もっていた難点も手伝い、ちょっとやばいかも、ということについて、議論しようということだが、実例が豊富で実に刺激的だった。生の全体性、実存などを紡ぎ出す矛盾に満ちた話し言葉パロールににじり寄る方法というのは、今後どうなるんだろうか。
http://homepage2.nifty.com/toshi-k/seikatu2/
 キャバギャルの社会学という卒論を書こうとした椰子が、生活史のインタビューに逝ったら、「やっぱシャネルだよね」「ヴィトンはアレだよね」「シャネルやばくね?みたいな」「やばいよねぇ」「ギャル?かわいいぢゃん」とかゆった断片的なことばの断片を拾い集めてきて、爆(´・ω・`)ショボーンで、じゃあということで、こんどはともかく同席して話させたら、すげぇベタストーリーになって、「なんだかんだ言って真摯に・・・」というモブノリオ@「ホントはイイ椰子だぜべいべー」ですらぷぷぷと笑うような馬路やばいことばしか拾えなくて、自爆したのを思い出した。もっとふとした断片から浮かび上がる真実もあるかもしれないのだ。
 みくしの日記につくコメントを思い出した。「今日へこんだ」と書き付けると、「大丈夫?」「がんばりなよ」「辛いなら電話してきなよ」「かげながら応援しているから頑張れ」などというコメントが付き、本人が最後に「みんな、ありがとね・・・」。とりあえずぐしゃぐしゃに踏みつぶしたくなるようなガラス細工のようなむきだしの生がそこにはある。救いはある、答えはあるといえば、どこまででも話し続けるだろう。話し続けたものが真実なのか、あるいは何かの断片があるのだろうか。・・・などと考えた。
 また、「40過ぎてパンダなんか見に連れて行くなよ」とシャウトした障碍者のことばを思い出した。みくしには、障碍を持った人のコミュニティなどもあり、やふうのチャットにもそういう部屋はある。「生の全体」って、やばくね?みたいなところで、調査ってどういう意味があるんだろう。動員とか言い切るのも、方法かなぁとか思いつつ、タイムアップになったので、とんずら。
 だって今日は黒百合姉妹のライブだから。ついたらもう満員で、まずは混まないうちに新譜を買って、うしろのほうの席に座った。ゴスとか、ブラックにロリった人たちもあいかわらず目につくが、なんか若い人たちが増えた感じ。もらったチラシを見たら、JURI et LISAの新譜予約があったので、これもすませた。で、まもなく開演。なんか前回は実に体調が悪そうな感じであったのだけれども、今日は透明感があってのびもイイ。問題は会場の音響の良し悪しだけだったのかもしれないけど。

『 星の夜 vol.17 Les étoiles heureures dans le Sagittarire』
~Lys Noirs Clasiques 'All Things Are Quite Silent'発売記念LIVE
at Star Pine's Cafe / Kichijoji,Tokyo
12月03日(日) 18:30/19:30

 JURI et LISAの曲が数曲。これはちょっとシャンソンっぽいというか、明らかに曲調が違う。そして、LISAさんがメインボーカルをずいぶんとやった。他に、つくったけど録音しなかったとか、特別版のCDだけにあるとかいう曲をっやる。このユニットについては、静かな曲もいいけれども、激しい情動の表出がその底にはあると思うし、それをストレートに出した曲調のほうが、私は好きだからよかったけど、「今日はじめてきた人はいつもこんな風だと思わないように」「この曲は二度とやることはないから、今日来た人はラッキー」などとMCがいつになく多いと思ったら、数度「今日はMCが多い」と言って、けっこううけていた。
 なんでも、この占い師のユニットがアルバムを出すのに大きな力になった、SSEの北村という人(たぶん北村昌士さん)が亡くなって、その追悼ライブを他所でやっているが、自分たちはここで追悼しているということだった。バンドのメンツや絵師を紹介してくれたのもこの人だとか、話していた。その北村氏の好きだったのが、The stream is the wind なんだという。たしかに迸る曲調の曲で、複数のアルバムに入っている。それは、LISAさんの曲ということだし、それでJURI et LISAで、曲調もそっちの方向でということなのだろう。LISAさんのピアノが実に気合いの入った(リリックに言うのはちょっとかんべん)ものだったのも頷ける。
http://d.hatena.ne.jp/syabuichi/20060803/p1
貴重なライブが聴けてよかった。レコーディングにはいるから、一年はライブしないらしい。最後はKyrieだが、泣くことはなかった。前回はなかったベストドレッサー賞だが、今回はプレゼントということで真っ先に手をあげた人がもらっていた。さて、来週は上野洋子で、行こうと思えば同じ東京キネマで上々颱風も近々ある。なんか盛り上がらないと踊らされそうで、怖いけど。w来月はマーシメロウと、高田みち子。毎週ペースなんて、東京に帰った直後以来かな。