文学界メッタ斬りを読む

 土曜日はうだうだ過ごしてしまったが、草稿を頭のなかで転がしたら、最終原稿に向けた方向性が決まった。論点の整理、制御など。卒論でもそうだが、書いて楽になりたいという気持ちがあると、なかなか作業ははかどらない。プールに行き、2500メートル泳ぐ。書店に行く。芥川賞作品と文藝春秋の選評などを立ち読み。題材よりも文章の息づかい、醸し出される力動の化学にむしろ興味を持った。最後の一行が眼に突き刺さった。レミオロメンの「電話」の歌詞が妙に陳腐だと思うと言い、それに反論され、醸し出される詩情がかいま見えたような気がしたという経験が、この一行を別様に読ませてくれた。何でも感心してしまう自分としては、こういう場合に豊崎由美がなんと言っているかが、最近では気になるところとなっている。2ちゃんで、香山リカのカキコはわからなくても、豊崎のカキコはわかるような気がするというくらいの、筆致であるよね。
 で、検索したら、出てきました。はははは。やっぱすげえよ。大森望豊崎のメッタ斬りコンビ。「芥川賞では、ミュージシャンで、文壇内では過激な発言知られる中原昌也、劇作家で女優、オールナイトニッポンパーソナリティを務るなど、サブカルチャーシーンで人気を誇る本谷有希子が候補となり注目を集めている」などと言いつつも、ずばり言っちゃってるんだから、怖いもんなしだろうな。ッツーか、まあこのあたりはよく言われるところではありますが。

「『文學界』からの候補作が伊藤たかみの1作だけって!(絶句)。芥川賞の母体は文藝春秋だから、当然、文藝春秋の文芸誌『文學界』に掲載された作品が強いんです。今回は、伊藤たかみさんの「八月の路上に捨てる」以外、全部新潮社の文芸誌『新潮』の掲載作品。これは、伊藤さん、圧倒的に有利と見るべきなのか?」(豊崎)。
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http://www.nikkeibp.co.jp/style/life/topic/literaryawards/060703_1st/

 大森は伊藤に◎、中原に○、本谷に▲というぶれない賭け方。豊崎はさすが勝負師で中原◎、伊藤は▲、○は島本。作品評価は、両者とも伊藤ほかはB、中原がA。鬼ワロタす。かゆいところに手が届くと申しますか。笑うしかな一つーか。選後のコメント。大森「幻滅……。もうね、候補作読んだりせずに版元だけ見て予想しろってことですよ」。豊崎は酔っぱらって、悪いかよごるぁああああと怒りそして、「で、オレはね、そりゃ中原さんが獲れるとは思ってませんでしたよ。でも」と中原に誰も投票しなかったことに怒り、飲んだくれ、そして気合い一閃で喩える。「中原さんの全作品を惑星直列として考えるならば、そうですね、そりゃ最善の作品じゃないでしょう。でも、今回の候補作を銀河系横並びにしたとき、どうなんですの?」。わっけわかんねぇよw。はははは。で、「幻滅、というよりは壊滅」とオチ。もうおなかいっぱいなのですが、イチオシだった、宿敵高樹のぶ子にはなにも触れておらず、ちょっとがっかりですた。選評も出たことだし、そろそろ選後のメッタ斬りが出るんでしょうけど。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/life/topic/literaryawards/060713_6th/
 まあ、文壇の作り方も、論断の作り方も、学会の作り方も、さほど大差はないのでしょうが、審査員クラスには、作品性や文章の行方に、それはそれで切ない夢や希望があるのではないかと思われるわけです。で、どう潮目を見極めて、作品性の歴史を十分に勉強した上で、どんな作品性をどんな文体で紡ぐかなんてことを思考実験してみると、それなりに社会学の作品をつくり出すエネルギーになるような気もいたしますです。まあしかし、学問の場合はヘッドライトテールライトに、こつこつと積み上げることの大事さの方が優るというかんじはするのです。にもかかわらず、論文にせよ、著作にせよペリッシュ・オア・パブリッシュなシステムは、「逝ってきます」的な香具師を増殖させる結果となっているような気もしますのですけど。
 そんなことを考えながら、エンタをみる。ぶすだきもこにぶっ飛ぶ。ハイキングウォーキング。なんだよこれ??エマニエル夫人の音楽でキモネタ連発でペシッと。誰かに似ているよな。伊藤かずえかな。って冗談です。はい。わははは。なんか、あのねのね原田伸郎のぱくりっぽくあるけど、そんなこともないでしょうか。ともかくすげぇインパクトだと思う。っつーか、ぶすだきもこって、下衆ヤバ夫、栗井ムネオ、くちくさかおるの系列だよな。wで、本日の功名が辻ですが。

第37回「太閤対関白」(9月17日放送分)
 淀(永作博美)の産んだ子を世継ぎとしたい秀吉(柄本明)には、秀次(成宮寛貴)は邪魔になった。秀次付きの宿老である一豊(上川隆也)は太閤・秀吉と関白・秀次の間で板挟みに。そんな折、秀吉を朝敵とすべく秀次側が朝廷に献金した事が発覚。秀吉に対する謀反が明らかになる。千代(仲間由紀恵)は寧々(浅野ゆう子)に取りなしを願うが、逆に「山内家が危ない」と忠告される。そして、秀吉は一豊に、秀次を連れて来るよう命じ……。

 あとはみてから。
 昨日のCDTVで、泣けるうたみたいなのやっていて。ベストスリーは、CDTVで泣ける歌ランキングやってましたね。 1 Goodbye days YUI  2 花 オレンジレンジ  3 マタアイマショウ SEAMO。昨日調査のつもりでみくしでねたふりしてみたけど、「粉雪」かと思ったというコメントが一つだけ。もう少し前なら、そうなったのかもしれませんが。ショートレンジで、メディアミックスじゃないとダメくらいしか、読めない。思うんだけどさ、沢尻エリカと、眞鍋かをりと、ソニンで、日本版のチャーリーズエンジェルっつーか、ワンダーウーマンズみたいなのつくって欲しいけどね。プロレスデビューで、神取議員と対決とか。w