怨み屋本舗

 集中講義一日目。さすがに生活のリズムがちがいすぎるわけだが、早起きも悪くない。駅の付近に来ると通勤する人々がたくさん歩いている。ちょっと新鮮な気分になる。OPAから地下道に入ると以前は繁盛していたうどん屋さんが別の店になっていた。個人営業のロハスなセルフの店だった。帰宅途中の高校生や買い物に来た主婦の人やなんかが、ちょっとよって食べるというかんじでとりたててどうのこうのというわけではないが、落ち着く店だった。近くに全国展開しているチェーン店などができて、昨年よったときはがらがらだったので、気にしていたのだが、はたしてという感じだった。しかし、全般的に町自体は活気が出てきているように思えた。新しい建物が増えている。昨日自転車で回ったのだが、雑居ビルの空室がほとんどない。まあ歓楽街の空室なしは、それなりにうがった見方もできるのだとは思うのだけれど。
 初日なので特急で往復。備中高梁から大学までは行きかえり歩いた。以前は足ががくがくになったものだが、最近はあるいているからさほどでもない。受講者は少ないが、コミュニカティブでできる学生さんたちだと思う。昨年も書いたが、数年前に比べてむしろ良くなっているような印象を持った。帰って岡山高島屋のヴィトンでちょっとしたお土産を買う。前は住所とか書かされたが、今回はしゃくっと持ってこられた。服装から扱いが軽かったんじゃないかと思ったのは、まあひがみ根性だろうね。
 地下道の入り口に怒アップで、魚住咲恵というアナウンサーの写真が出ていて、どこかで見たと思ったら、ニョッキン7という番組に出ていた人だった。それで帰って、見ることにした。地方局の番組は実に興味深いものが多い。これは飯屋とかまわるものだが、今日のゲストはパパイヤ鈴木。持ちがね少ないのにノリノリデ食い歩いていた。全国区のタレントあいてにもためで話し、かといってわるのりふうでもないあしらいはなかなかのものだと思う。ちょっとえろっちょくておやじっちょいかげんは、さっぱりしたかんじである。さあ飯でも食おうと思うのだが、新聞見てぶっ飛んだ。「怨み屋本舗」見られるんだぜ岡山って。しかも、深夜なのに週の遅れなし。帰ってみることもできるわけだが、まあ今日見ようと思っている。部屋にパソコンがあると、たいして町を冷やかす根性もなくなる。すずしくまったりしていたほうがいいかんじ。でも、日曜は晴れていたら、自転車で岡山港まで行ってふれあいセンターで風呂でも入ってこようかなぁ。前に行政のお仕事でしばしば来たところなんだけど。麦にも行きたいが。

迷惑な隣人

 主婦の松沢恵美子は、マンションの隣に住む佐知代(片桐 はいり)から、ゴミの中身をチェックされたり、新聞受けに犬のフンを入れられるなどの嫌がらせを受けていた。佐知代は自分たちが苦労して購入したマンションを、若夫婦が中古で安く手に入れたことが許せなかったのだ。佐知代の嫌がらせに耐えられなくなった恵美子は、ある日、インターネットで怨み屋本舗のサイトを見つけ、復讐を依頼する。

 後は飯の後。メシ=昨日焼き鳥で、今日も無性に食いたくなった。やはりアディクションな人格なのだろうか。同じ店も芸がないので、岡山市役所前のモッキンバードへ。むかしまきび会館の近くにあった、大根おろし大量摂取の店。以前に比べて大根おろしの量はさほどでなくなった。でも串焼きはおいしかった。にんにく丸焼きとしそ巻きはほかでは食べられないものだと思う。さて、怨み屋だが。
 入りはインタビュー。お約束であるゲスト悪役登場。はいり登場。頼み人の夫婦生活をはいり盗み聞き、いやがらせ。ンコを郵便受けから。団地セクハラルーマーポリティックス。分別あら捜し。うらみは頼み人がマンションを格安でかったってことみたいだ。−−かんだのは演技なんだろうな。はいり。 −−検索→怨み屋サイトはけーん。怨み屋登場。100万円。依頼人値切る。30万円。仕事内容はねぎったなりのものでしかない。+ママ父に虐待されている女子高校生も怨み晴らしちゃるみたいな展開。これが第二の頼み人。聖歌と木下あゆ美の声がじつにブラック&デビル、クール&ビューティでよいですね。ツーか、口のアップがひとつのポイントになってますね。出まあ話は、ご近所いじめとママ父の話が工作して進行する。高校生のほうの頼み金は、「身体で払え」ってどうなるの??いずれにしてもすげぇ凝ったつくりだね。はいりのほうは、意地悪をみんなの前で露呈させてちゃんちゃん。そして、ママ父のほうは、なんと最強のゲイ仕掛け人がおそいとりこにさせてしまうというわけわかんない展開。ともかく親父はもうノンケじゃないもんと出てゆく。最後の支払いのオチだが、これは社員のリクルートだったという強引な展開。すごい不自然な強引なつながりと、凝った形式の並存は、時効警察などでもみられたが、心の闇と怨み、善悪の逆転、あるいは人間の業みたいなものを見据えるゲージツ志向みたいなものをげらげらしながら、木下のスタイリッシュなパフォーマンスとエロい口元でまとめてしまうという、見ごたえのある、っていうか、突っ込みどころいっぱいな、ものになっていると思います。しかし、犬のリンダちゃんにわわろす。