弁護士のくずの笑い

 授業再開一週間。けっこう今年は授業の準備をしっかりするようにしている。テキストに選定したものもなかなかよいものばかりで、満足している。二年ゼミのギディンズは「重い」と学生から文句がでているが、他校では英語の原典と二冊もって行っているような学生もいるらしいから、一冊くらいもって歩くのはがまんして欲しいものだ。「かっこつけて英語も読んでるンスカ」「読めルンスカ」というご指摘もあるわけだが、これでかっこつけていると思うのはちょっと(ry。素直で丁寧。学生むけになにかを書く場合の言葉や構文の選び方という点で、参考になると言うか、反省させられるものがある。翻訳は以前よりもこなれたものになっていると思うが、それでも漢字が多い気もする。
 ちょっと疲れたので、名人戦をネット観戦しながら、録画しておいたドラマなどを見て休憩した。下北やブスの瞳などは、さらっとみているので、早回し気味にチェック。ブスコイ主題歌は矢井田瞳が歌うべきだったなどと、アホなことを思う。そして、「弁護士のくず」。トヨエツがなんでこんなのやっているかはわけわかめだが、なかなか面白い。ほっぺたのカッぺたんは、シールにして欲しかったけどね。伊藤英明というのは、一生こういう役をやっていったら、それはそれで、マルセ太郎以上にすげぇことだなどと思った。パチンコやのなかに着ぐるみがいたり、また弁護士事務所の大先生に取材に来た女性キャスターがゆうこりんという名前でおーさわぎするなど、ぎごちないながら、なんとなくツッコミどころもつくってある。高島の晩酌「いいねぇ〜」みたいな癒しトーク→「なによ」みたいなお約束も味わい深い。事務所の姉さん、星野亜希だっけ?、もなかなかイイカンジだし、北村総一朗も貫禄のずっこけぶり。モト冬木は微妙というか、ぶっ飛んでいるというか、脚本理解が浅いような深いようなわけわかめなかんじで笑える。
 手段を選ばない悪辣クズ弁護士、大好きなのはキャバクラとパチンコ、でも実は真摯で熱血という図式は、よくあるわけだけど、おちょけちゃらけまくって、照れに照れ、しかし人の弱さやなにやらをかいま見たとき、満を持して炸裂する人間的怒りってなシーンにおいて、医龍なんかは臭くてもなんでももう怒り歌舞伎まくり慈愛にじみ出しまくりであるのにたいし、トヨエツはそこで笑うんだよははははははってさ、これがもう空虚というか、シュールというか、すげぇ。ドラマはTBSだぜ、久世光彦だっていたんだぜみたいなカンジでありつつも、見やすい仕上げになっている。昔の日活映画みたいにマイトガイアキラ、小林旭が、ギター弾きながら突然出てきて、「まちな兄さん」みたいな、ぶっ飛ぶしかない台詞を堂々とやっちまう傾向に萌え萌えな人には、もっと泣かせてクレよもっと歌ってクレよみたいなところはあるかもしれないし、逆に真珠夫人系みたいなぶっ飛びがすきだと、クズはもっとクズにならないと見たいに思うかもしれないけどさ、トヨエツが笑ったのにはかなりぶっ飛んだ。
 富豪刑事はもう見る前からわかりまくりってカンジもするし、フカキョンはもうちょっとデブな方がよいとも思うし、どうしてもリングのクチあんぐりバディ@南極二号仕様が思い出されてしまったりもするが、けっこう面白いね。困った。で、クロサギ、てるてる、下北、そして明日が日テレのすげーやつで、もうドラマが好きな人はてんてこまいだろうね。私は下北とブスコイ以外は滅多にみないからいいけど。実はクロサギはマジ面白いと思うんだけど、録画がたまるばかり。
 などと言っていたら、クロサギを録画じゃなく、りあるでみちまいますた。あーあ。ちょっと疲れたのかもしれない。クライムサスペンス&ミステリー系って言えばそうなのかもしれないが、おなじ詐欺系でも、華麗にクライムアクションでGAO!ってかんじだった、「素敵にだまして!」@高島政宏、野村宏伸なんかとはひと味ちがい、心理学化された時代っぽい金切り声がキリキリと・・・ってカンジで、もうちょっとスタイリッシュ重視でもイイとは思うけど、まあこれはこれで十二分にスタイリッシュだろってことなのかもしれませんね。主役のあんちゃん、山下智久だっけ?、の「バーン!」とか、山崎努のニヤッとか。要するに「前の時代」のスタイリッシュが一掃されつつあり、新しい時代のなにかが生まれつつあり、その分面白いドラマがそろい踏みってかんじもするのです。が、やはりあいかわらず視聴率はくりぃむナントカに毛が生えた程度のものらしいですね。面白いのに。みる方としては面白ければどーでもいいっす。それにしても泉谷しげるは、人のイイとっつぁん役で時代を感じマスタ。ドラマ24「下北GLORYDAYS」の今日は、一太郎君がこれから突撃しますということで、興味津々でございますね。