ナンシー小関

 入試業務は一通り終了。のんびりパチンコやったら、面白くて夢中になって2万円近くやってしまった。むかし国分寺のボウリング場のゲーセンで、自動車のゲームに40万円以上使って、ものすごくうまくなった奴を思い出した。かえってうだうだしていたら、深夜みくしに見知らぬ人からメッセが入っていた。誰かと思ってみると、ゼミ卒業生だった。今は名前が変わっている(ホラーなエントリじゃないから、別に氏んだわけじゃない)が、フルタイムで働いているそうだ。変わり者が多いうちのゼミでももっとも変わり者が多かった学年=二期生のゼミ幹事。しかし、非常にふつーの人で人格者という評判だった。そのふつーな人のメッセには、近況の他に、「最近ナンシー小関のこみゅにはまってます」みたいなことがかいてあった。正直知らなかった。いろいろな意味で、学生さんたちとの距離がものすごいスピードで拡がっているような気がした。それはそれでよいことなのかもしれない。ワシが、カッつんとかカラオケでうまく歌ったらいくらなんでも痛すぎるだろう。w
 それはともかく、ナンシーはちょっとショックだった。というのもみくしのトップには一番ジャストライクな写真が掲げてあるのである。小関への言及もその写真が誘発したものであろうことは間違いない。まあしかし、ボン研究所に足繁くかよっていたわけでもねぇし、しゃあねぇわな。などと思いつつも気になる名前。小力のパクリかよとか思い、さっそくコミュを訪問。ナンシーを心よりリスペクトする小関が、毎日スタンプ似顔絵をうぷしているのだという。消しゴムではないが、コメントもちゃんとある。しかもけっこう面白い。一番笑ったのはなんと言ってもこれだな。

村主章枝


この人、結構神頼み。
ちなみに、google検索で「ふせえり」と入力すると、
イメージ検索で一番始めに出る写真はこの人。
……何か悪意を感じる。

パスティッシュパスティッシュだし、模倣画風のも数多い。絵も、文章も、ナンシー関とはひと味ちがうところが出ていると思う。趣向性がなにかを考えるだけでも楽しいものがある。これははまるわたしかに。で、検索してみたら、けっこうはまっている人が他にもいる。問題は、この小関が、ジャスミン・お春さんが「季刊よろずや」で言及しているナンシー小関と同一人物かということである。

 「家庭が持ちたい…」。ロマンチスト病患者専用列車の「死ぬまで有効」定期券を手に、ふと降り立った駅の名はワンダーランド。占い師の言葉に結婚願望を刺激されたジャスミンは思った。ここが鏡の国だとしたら、この気持ちもすべてさかさま? それともここでは心の裏に潜む真実を鏡のように映し出してしまうの?「一年以内に結婚できるように努力すべきですね。逃すと5年後くらいになります」。畳み掛けるよに占い師・ナンシー小関は言う。・・・それにしても、ドキドキしない相手を探して1年以内に結婚しろといわれても萎えるわ。 ドキドキして窒息死するくらいがいいのに!やっぱり私はロマンチスト。ロマンの海に溺れて海の泡になったっていい。結婚という現実的幸福に背を向けてでも己の信念を貫くべきよ。でもでも、溺れるものはわらをも掴むのことわざのように、ロマンの海で掴んだラブの相手がワラだったらどうすんだ! いや、 ワラでもいい。男前ならば。そう決心しかけた心を読んだのかナンシーはダメ押しした。「あなたは自由に振舞いたい人だから、相手は多少お金を持っていて、安定した仕事を持って、それを受け入れられる人じゃないと」。ギクリ。愛の呪縛に縛られたいといいつつも、この年まで自由気ままに過ごしてしまった崖っぷち女を受け入れてくれる太っ腹な人ならば、多少のことには目をつぶるべきなのか。 まるで悪魔のささやき。ナンシー小関ただ者じゃない。あんたワンダーランドの魔女? なんかこの人、気に入らないんだけど当たってる? 仕事のこととかも当たるのかな。「何か他に質問ありますか? なければこれで終わりにしますけど」。ちょっとまった! これ総合コースでしょ?「だからー、質問があれば答えますよ」当たり前だ、ここで終わらせてなるものか! こいつやっぱり気にくわねー。・・・ふと壁を見たら、他の占い師の紹介が貼ってあり、中には自らヴィーナス何某を名乗ってる人もいる。まさか、この人もフェアリーとかティンカーベルとか名乗ってるんじゃ…。 それは許さん! これからは「ワンダーランド・だから村の魔女・ナンシー小関」と名乗るように。

 この小関は女性のようだし、スタンプ版画家はたぶん男性。別にボクは性差にこだわらないけどさ。まあそれはともかくとしてだ、どうなんだろうと思ってもう少し詳細にサイトを見たら、なんていうこともない。ジャスミンが勝手に言っているだけのことだった。

 「これであと、占いがあれば完璧だね」そう言いながら歩いていたら、あるでないの、占いの店。誘うように揺れる店のカーテンを開くと、そこに居たのは故・ナンシー関氏! 占いの店に見せかけて実は消しゴム版画でつくる似顔絵屋だったのか?しかし、よく見るまでもなくそれはナンシー関より少々やせている女性占い師だった。「あだなはナンシー小関で決定だな…」ひょっとして辛口トーク

 しかしジャスミンって何者よ?と思ったら、プロフが出ていますた。「ジャスミン・お春(じゃすみん・おはる)。性別・乙女。適齢期崖っぷちのかつてエロ本編集者、現在流浪の派遣OL。クリスマスの予定を聞かれ、昔いた孤児院にサンタの姿でプレゼントを配りに行く、と言ったら本気の美談にとられた。つまらない冗談は本気で控えたい」。微妙に面白い。だけど、これキャッシュからなんだよね。保存したいからクリップしちゃったよ。