無意味な様式美で遊びたおす?

 夜更かしというか、オリンピックは体に悪いッス。メダルとれないからみないというのはあれだし、まあぼちぼち見てゆこうと思ってます。さて、本日の時効警察でございますが、ゲストは森口瑤子。端正な安めぐみというか、安がアヴァンギャルドな森口というべきか。『やまとなでしこ』の役どころはとても印象的であって、これで小橋めぐみと、遠山景織子小向美奈子なんかがこのあと出てきたらパーフェクトだなどと思いつつ、今週も視聴。どうやって森口とオダギリが絡むのかと思ったら、十文字との絡みだった。役どころは播州美人。人殺して、整形して、娘と逃亡生活。酔っぱらうと、ダジャレうけまくり、耳が動く、播州便炸裂、笑うとしゃっくり、くしゃみを人の噂と考えるなどの特徴を持っている犯人としてポスター貼られまくりで、指名手配されている。あと少しで時効。バレンタインデーには時効成立という小粋な設定。しかし、笑うとしゃっくりって、素浪人花山大吉のパスティッシュかしらね。ともかくどこに何が仕掛けられているかわからない。隠しキャラ炸裂しまくりだからな。

15年前の2月14日に夫を刺し殺し、現在も整形して逃亡を続けている茗荷谷かよ子の事件も、時効成立まであと4日と6時間になった。総武署内では容疑者逮捕に全力を注ぐよう通達が出るが、みんな半ば諦め気味。一方、霧山(オダギリ ジョー)はニュース番組で、時効を迎えた別件の被害者の母親が「時効」に対する無念を訴える姿を見て心が痛み、趣味の時効事件捜査に嫌気がさしてしまう。


 そんな折、霧山は友人と一緒に万引きしようとした女子高生・真弓(吉高由里子)と遭遇。説教した後に彼女らが盗んだ品を返そうとした霧山は、店主から万引き犯と間違われる。弁解のために三日月(麻生久美子)を呼び出すが、美容室で強要されたパンク・ファッションのままだったため、説得力ゼロ。結局、熊本(岩松了)らと一緒に飲んだくれていた十文字(豊原功補)を呼び、事なきを得る。


 反省した真弓はお礼に、3人を母・レイコ(森口瑤子)が経営するスナックへ招待。母親には、3人が警察の人間であることを伏せて紹介する。そこで、レイコを見た十文字は恋に落ちてしまった! しかも、諸沢(光石研)らと共に後から乱入してきた熊本までもが、レイコに一目惚れ。偶然にもレイコの誕生日は熊本と3日違いの2月14日、さらに出身は十文字と同じ兵庫ということで、話も俄然盛り上がる。
http://www.tv-asahi.co.jp/jikou/002story/index006o.html

 そして入りはおなじみの時効談義。警視総監がとっつかまえろと激励に来て、テレビで時効事件のことやっていて、「時効さえなければ、犯人をいつまでも不安にさせておけるのに」などと被害者がシャウトする。「ばれなくてもツライ→ばれないと一生背負う→一生かかって償うんだ」という償いの苦悩に苦悩するオダギリ。薬局にいると万引き少女ハケーン。トッ捕まえて、反省させ、品物を取り戻し、店に戻ると、とんだ冤罪。三日月を呼ぶも髪の毛真っ赤っかのパッツンパッツン姿でアヤシイ。で、十文字を呼ぶが、朝っぱら歌舞伎町の居酒屋で呑んでそうなオサーンでアヤシイ。そこへ、反省しますたと戻ってくるパチったガキ。無罪放免で、一同はガキの親のやっているスナックへ。それが森口の店。みんなは犯人だと思わない。犯人はみんなを警察と思わない。で、その店は警察御用達になっちまう。なんだこの柳家かえるはと思ったら、熊本で大笑い。このあたりのすべては、精緻に組み上げられた脚本の伏線の数々。そして推理ネタは本格派と思ってたらさ、「そんなことねーよ」って言われたかんじ。むしろ内容はまったく無意味。必然性もへったくれもない。素っ頓狂なことの組み合わせ。ポスターみて十文字とオダギリが気づくんだよ。あいつだみたいに。そんなものとっくにつかまってるだろ。ふつー。
 ここに、バレンタインの恋心、オダギリと三日月の恋が絡みまくる。「恋に時効があるか」みたいなモチーフで、微妙にコクる三日月と、告白のことばを「比喩ね」とすっとぼけるボケなすなオダギリ。朴念仁ぶりは、功名が辻上川隆也どころのさわぎぢゃねぇよ。わはははは。どーでもいいけど、孫の手でオダギリが三日月の頭掻いているのはなんなんだよ?だいたい前にもオダギリが三日月の口の臭い嗅いでめちゃくちゃな臭いだとかゆってたしさ。でまあ、オダギリは自分探しの旅に出かけるんだよ。時効を捜査することに疑問を持って、自分をみつけに行くの。そうしたら、気づくんだな。茗荷谷が森口だって。迫る時効。警察のみんなは、スナックに勢揃い。三日月も気づいているから、こっそり指紋採取する。十文字も気づいて指紋をふき取る。三日月「証拠インメツかよ。ごるあああ」。十文字「すきになちゃったし。めんご☆」。てめえ「集団殺人クラブ」の小向美奈子かっつーの。わははは。
 最後は、火サス仕様で主要メンツすなっくに勢揃い。森口の娘=薬屋でパチった椰子に堆積を命ずる三日月。娘「あたしいる」。タイーホできない十文字。タイーホしてと、腕を差し出す森口。「恋しちゃった」などと呻く。タイーホと告白のリアリティが混ざり合って、わけわかめな具合。十文字やっと苦いタイーホ。今日は時効なしかと思ったらさ、あるんだよこれが。むすめが知っていたのに隠していたということで自首するのね。でそこで、もう時効だから、むすめのほうに「誰にも言いませんよカード」をわたすの。ともかく様式美は恐ろしいまでにコリにコリまくっている。ネタ、つっこみどころにはことかかない。しかし、意味だとかそんなものはすべて遊びたおす。じゃあ、今や古い遊べ狂え系ポップかというとそうでもない。へなちょこな情緒が哀しく、しかしほのぼのと浮かび上がる。