パワーアップでオー!

 まだ実家。どうしてもテレビを見てしまう。これより五月蝿く狭い環境で勉強していたのが嘘のようだ。比較的雑事が多かったり、研究室の訪問者が多くても仕事に差し支えないのは、たぶんこういう環境で集中できていたことが、基礎体力になっていると思うけど、だからこそ研究が粗悪になっている面もあるかなぁと反省するめんもある。つまり、すべてはやっつけ仕事になってしまうということだ。三日ともなれば、百貨店も大型書店も開店する。有隣堂で初立ち読みしたいがいは、うだうだテレビを見て過ごした。
 親は細木数子の番組はほとんどみているようだ。当然「ズバリ言うわよ」もみることになる。ゲストは、ハッスル小川、K1まさと、朝青龍、セーブ王佐々木などであったが、くりぃむしちゅーが深夜ではありえないくらいの絶妙の間合い(つーか深夜はわざとうだうだぐだぐだてれっとやっているのかもしれないけどさ)と、切れ味を魅せていたのが印象的だった。タッキーや細木との呼吸もあっていて、安心して見られる感じだった。細木の「バカ野郎」は、たけしのそれともまたちがうかんじだけど、一発芸と言ってもよいくらいに決まっていた。
 大黒が怪我した番組(粘着テープに上手に高く貼り付くことをライフワークにしているかのようなフランキー為谷わけわかめながら非常に謎の面白い存在だと思う)だとか、さんまちゃんのからくりとか、ぴったんこかんかんとか、あるいはサスケとか筋肉とか、TBSは、コアなバカ番組とは違う独特の味わいのあるバラエティをつくってきたことは間違いないと思う。佐々木のディボースの顛末を細木が代弁して、佐々木が沈黙を保ったのは見せ場だったように思う。
 長州力が登場して、有田は、興奮していたが、あまりに「バカ野郎」な有田をずっとみていたので、馬路だかネタだかまったくわけわかめだった。草野★キッドで、小力が長州とあったときもそうだが、有田はそれなりにガチガチだったのだろうが、それでも長州の真似をして気合を見せていた。「かませ犬」とか、得意ねたをしてほしかったが、それはなく、また深夜じゃないからガーナ長州ネタのような確信犯内輪ウケ−−たとえばここで有田はこの前のくりぃむナントカにおける英二さん@長淵萌え状態の上田どころの話ではなかったみたいにいうようなネタ−−などとゆうものもなかった。長州さんが、細木に占ってもらうということだが、その相談内容が「娘や女房と溶け込めない」みたいなことで、それをかなりひつこく必死に語る。馬路なのでずっこける一同。たけしのおやぢの菊次郎並みに頑固でシャイということで、それをぼそぼそ有田が真似するみたいに語っていたので、細木も苦笑していた。
 小川は「ハッスルに変わるやつをしたほうがいいか?」と相談し、細木が考えてやると公言。でもって出てきたのが、おなかに手を当て、それから握りこぶしをかたのところで構え、ラジオ体操第二のようにして上にズッガーンと万歳して、「パワーアップでオー!」。類似品をテレ朝の虎ノ門ブラックタイガー一発芸に投稿しようか、激しく悩んでいる。しかし、小川これやるかぁ。っつーか、オーの代わりにフォーでもいいじゃないか。細木先生のHGフォビア?はフィリアの裏返しだったりしてな。wしかし、話題に出るとものすげぇ嫌がっていたな。「バカ野郎」連発だったし。
 代弁で思い出したのだが、小学校の学級会かなんかでクラスの優等生が「ぼくが代弁します」と言ったのに対し、私はアヒャヒャヒャヒャと鬼の首でもとったように笑い、「馬鹿じゃねぇの。ここでウンコすんのかよ。やれるモンならやってみろよ馬鹿」と大騒ぎしたら、先生に「大バカはあなたの方よと」怒鳴られ、マシンガンビンタ加わったのでした。そこで私は「黒い下着なんかつけてんじゃねぇよ」と言い、さらにマシンガンをくらったのでした。