M1 決勝戦05

 昼頃大学に行ってシラバスの入力などをすませる。年月を重ねてネット入力もかなりしやすくなったように思う。シラバスにさしたるこだわりもないし、もうゼミと調査実習のは他の用途でつくってあるから、アッとゆうまに入力は終わり、けっこう原稿執筆ができた。俯瞰鳥瞰な見通しはたってきたものの、まだまだ紆余曲折はありそうだ。ビデオを仕掛けて出かけたので、三省堂トークショーダメもとで行こうかと思ったんだけど、なんかイヤな予感がして帰宅。そうしたらはたして、録画チャンネルが8ちゃんになっていた。やばかった。
 結果はブラックマヨネーズということは言うまでもない。「噂には聞いていたが」というのが関東系のコメントで、「でも東京でうけたのだからすごい」。「村上ファンドか!」というくりぃむ上田みたいなツッコミでアンテナがピクとして、んでもって型にはめられたのか、あまり好みのタイプの芸人ではないが、かなり笑ってしまった。大竹まことの「オーソドックスで面白いのがすごい」という一言が、一つの審査方針を開示していたように思う。特に趣向もなにもあるワケじゃないユニットなんだけど、シンスケが「四分の使い方が実にうまい」とくり返し絶賛していた。オーソドックスとは言うが、私の理解は超えたユニットであり、新しいものを持っているんじゃないかなぁと漠然と思った。まだ人口に膾炙していない「大阪的なツボ」「芸人的なツボ」「M1見に行く奴のツボ」を確実につくみたいなものをもっていて、その辺が私にはわからなかったということかも知れない。正直決勝はあまり笑わなかった。しかし、会場も、審査員も爆笑していて、シンスケが松本と会話したりしていて、キマリってかんじすらしたからね。
 決勝に残ったなかでは、私的には、麒麟が一番ツボな芸人だったし、決勝はこれだけが笑えたと言ってもいい。特に第1ラウンドの野球実況は自在で、心地よいアップテンポと、洗練された間のようなものを感じた。カメラワークも冴えていて、柴田@チャブが「おおやるね!」みたいな表情を的確に捉えていて、キターというカンジであった。落ちも「バチコン!」ってことで、かなりいいと思った。私が面白かったというのは、もしかするとアレなのかもしれないね。でも私は凄みすら感じていた。このへんがクサイというのはあるんだろうか。詳しい人に聞いてみたいところだ。
 笑い飯は、実はまったく面白いと思ったことがないユニットだ。ダブルボケというか、ボケツッコミシフトしながら、「クッサァ〜」みたいなイチビリセリフ、ボケセリフが延々と続くのは、ちょっと私のハビトゥスとは違う。お笑い好きのゼミ生が、笑い飯はあのコテコテのヴィジュアルだから面白いとゆっていたが、その辺はまったくわからない。可能性があるんだなぁと思う。しかし、このへんも型にはまると大笑いなんだろうな。実は下衆ヤバ夫も栗井ムネオも最初はぜんぜん笑わなかったし、柴田はともかく山崎は理解できない面がロバホにでるくらいまではあったからね。まあでもこのユニットは、みんな上手いというわけだし、そこは間違いないんだろう。どちらかというと第1ラウンドの定型セリフがシュールに無意味化してゆく方がわかりやすかったけど。
 南海キャンディーズは低い得点に甘んじた。「優勝したら結婚」ということで、引っ込むときにしずちゃんが「結婚しなくてすんだ」とか喜んでいる。なんだ仕込みかYOとかつっこみたくなるくらいだった。まあしかし、私はかなり面白かった。ややフラットに流れたのかも知れないけど、90歳の入れ歯のぢぢいの歯磨きくちゅくちゅをしずちゃんがやったのは、腹抱えて笑った。山ちゃんのツッコミも間合いがよかったと思う。麒麟もそうなのかも知れないけど、ちょっとした趣向がひとりよがりっぽく見える場合は、非常にシビアなのかも知れないなぁ。あるいは、自意識もってつまらなくなった頃のラッシャー板前状態なのだろうか。んなことはないよなぁ。
 シナショーは、やたら訓練されていて、すごいんだろうとは思うが、なんか庄司のムキムキが妙に溌剌としていて、かつ品川もお調子者というカンジでもなく、ブロードウェイのミュージカル舞台風のキレのいいボディアクション戸セリフの絡みはおよよよよだったけど、なんかちょっと違うのかなぁというカンジ。「乗らずじまい」というシンスケのことばが思い出された。アジアンは、「上手いけど・・・」とみんなゆっていたけど、なんかカタイかんじがした。個人的にはなかなか萌えるものがあったけどね。w チュートリアルは左の方の椰子が眼がすわりまくっていて、怖いものがあった。ウルトラハイテンションのあげくに「HPないのけ?」というのは、審査員もゆってたけどワロタ。右のザコバみたいなのが、かなり笑えた。
 タイムマシーン3号は私はかなり笑った。「動きだけ」とか、「デブネタだけじゃなぁ」とかゆわれていたけど、デブの私も禿げすくわらいますた。千鳥は岡山弁漫才だし応援したい気持ちはあるが、イマイチと思っていた。しかし今日はかなり笑った。セリフ決めしておいてから、それを演じて笑わせる。同じセリフを用いて、逆パターン、ノリツッコミ交代みたいなことをやってみせる。このへんの趣向は、趣向性っつーことではなく、かなり笑えるものがあった。最後が時間なくなったのか、提示→演じるというパターンが端折られていたように思った。審査員は絶賛に近かったんじゃないか。
 アンタッチャブル「今年じゃなくてよかった」。ワハハ。それは昨年に失礼だろ。まあともかく、私が考えたのは以上のことであります。