スタミナラーメン

 ライブのあと水泳に行った。2000メートル泳ぎ、お腹も減った。夜遅いがどうせ朝まで仕事するし、考えてみると忙しくて、昼前に学食でメシ喰ったっきりだった。腹が減ってあたりまえだ。あまりに腹が減ったので、阿佐ヶ谷、荻窪まで行く気力はない。こういうときには前ならば近所の友華というラーメン屋さんで、定食とか食べたんだけど、なんかなくなっちゃった。吉祥寺五日市街道沿いの向かい側にスタミナラーメンという店がある。ずっとやっているっぽい店。前から入ってみようかと思ったけど、スタミナ=豚骨というイメージがあり入りそびれていた。
 ところが向かいのぢいちゃんがそこで飯のおかずつくってもらって帰ってくるのに出くわした。元中島飛行機社員。90歳くらいになる人だ。時々お裾分けと言ってソバ寿司やなにかを持ってきて下さる。そのいちいちが非常に美味しいのである。よって、そのぢいちゃんが行くということは美味いに違いないという判断が成り立つ。以来なかを覗いていたが、いつもお客さんが満員に近い。それで入ってみることにした。定食が600円前後、麺類は400〜500円という安さだ。餃子は250円。吉祥寺でこの値段は不安だ。ちょっとした定食は800円以上するのだ。なにがあってもいいように野菜炒めとワンタンを頼んだ。周りの人はまだ誰もなにも食べていなかったので、判断ができない。
 しかし、周りの人のが出てくると不安一掃。ことごとくが美味しそうなのである。麺類も、ミソラーメンや湯麺など400円前後とは思えないできばえだ。待つことしばらくすると、ワンタンが出てきた。スープを飲んで懐かしい気持ちになった。いわゆる「昔ながら」の味。ワンタンの皮も東京ではめずらしいくらいツルツルしている。そして、定食。おしんことサラダ、そして赤だしのしっかりしたみそ汁。さらに、餃子が三つついてくる。これで650円、ワンタンくわえても1000円しないのであるよ。破格だろう。そして、味もなかなか美味しい。特に豚肉が非常に仕入れがよく、ブタ臭さがなくて、肉のよい香りがする。