年賀状

 年賀状関連のCFが目立つようになった。いろいろ傑作なものをもらったけど、岡山時代にバカ男子学生から、ネカマじゃないけど、女性を語って「むふふの熟女」とかわけわかめな署名で、「今年もよろしこね☆」みたいに書いたクソバカなお年賀をいただき、馬路で親がなんだなんだと大騒ぎになったことがある。まあ昔だからよかったんだろうね。私はなんでも笑ってすませるタイプだが、今だったらかなり問題だ。まあ今はそんなこともあまりない。さすがに学生との年齢差が歴然で、ノリも違いすぎる。コンパはまだいいけど、カラオケまで行くのはかなりキツイ。大塚愛たてのりいぇいいぇいは辛すぎる。そんな場で、さすがに北原ミレイは歌えない。まあ今年はミドリカワ書房を歌えないことはないけど四年生と一回カラオケに行って、ワシが速攻帰ろうとしたら、一列に並んで「またねパパ☆」とかぬかしやがった(@吉祥寺伊勢丹前の雑踏ですぜ、戦慄が走るでしょう)わけで、やってらんないのである。
 実はまだ年賀状を一枚も書いていない。というか書けないのである。注文が遅れたのだ。いつもは大学購買に頼むのだが、近所の印刷所に頼んだ。名刺のできばえがなかなかよかったからだ。ちょっと注文して版下を直プリントっつーことじゃなく、活版みたいにしてもらうことにした。たぶん写植ではあるんだろうけど、今日校正にいったら、なかなか味わいがある。昔ながらの活字を拾っていろんなものを創ってくれる印刷屋さんがあるというのをテレビで見たことがある。業者をさがしてみようかなぁと思い始めた。私の年賀状は、文章で近況を記したものである。基本はどんなものを書いたかということと、あとは仕事の反省などを書いた文章だ。絵はない。だから文字が鍵になるわけだ。印刷所に凝るのもささやかなぜいたくとしてあってよいのではないかと思う。岡山時代は二宗印刷というところに頼んでいた。報告書、転居届、名刺でもなんでも割安でやってくれる。いろんな注文もきいてもらった。家が近所で、おやぢは横浜の大学を出ている人だった。
 昔から、版画とかそういうものはしたことがない。下手だからだ。印刷屋さんに頼むほどの財力がないころは、全部手書きだったこともある。下手くそな字であけましてなんちゃらとかいて、ヘンな絵を描く。めんどくさくなってくると、楕円形を描いて「うし」「さる」とか描いてすませていた。「けっこうウケた」と友達に言われ苦笑したりした。実家にガリ版のハガキ印刷セットがあったので、鉄筆でガリを切っていたこともあるし、大学で原紙を焼いてきてそれを切り抜いて印刷していたこともある。内山亜紀富田茂のマンガをトレースして描いて、先輩に怒られたこともあった。動物とかは上手く描けない。
 ともかく、枚数を減らそうと思っている。基準はないが、年賀状を書くのが好きで一度出したら続けるのが一つの習慣みたいになっている人や、どうしても出しておきたいと思った人に限っている。しかし、やはり来てから出すのはイヤなので、なるべくその辺の読みはきちんとしようとする。知っている人は知っているわけだが、私は書類の管理がからっぺたなので、転居届や、喪中のハガキをいただいたのになくしてしまい、失敗することも多い。3年も続けて、「転居先不明」→赤字訂正切手貼り直しというアホなことをしてしまったことすらある。
 仕事の関係は極力抑え、旧交を暖めるという主旨に限定するように努力している。さすがにネットの時代だし、もうネットですませようかなぁと何度も思った。紙の無駄だし、手間もかかる。しかし、長年の習慣でいかんともしがたい。去年も書いたと思うが学生にはこちらからは出さない。来た場合は返信する。ただし、卒業して何年か連続してもらうとこちらから出すようになる。