フジファブリック「FAB FOX」

 もう一枚はフジファブリックの新譜を買った。聴きやすいポップなZAZEN BOYSとかゆったら、どっちも怒るでしょうけど、最初にすっとぼけたふうの気持ち引き気味な妙な「間」のあるデモ映像でテレビに登場してから今まで、多種多様なスタイルを提示し、才気煥発なところを見せつけつつも、基本は不安定なアンバランスな「間」というか、ピチッとやったらガラガラと瓦解するような統合失調的な不安感のようなものが漂っている事ではないかと思っている。逝く道逝っていながら、ぶっこわれない。タワレコサイトより、ノーツを引用させていただく。

FAB FOX

FAB FOX

曲目

1.モノノケハカランダ
2.Sunny Morning
3.銀河
4.唇のソレ
5.地平線を越えて
6.マリアとアマゾネス
7.ベースボールは終わらない
8.雨のマーチ
9.水飴と綿飴
10.虹
11.Birthday
12.茜色の夕日

ノーツ

 横目で通り過ぎるのを許さないとでもいうか、非常に吸引力の高いポップセンスで、バンド好き少年少女のテリトリーをかる?く越えたリスナーの耳をもググッと惹きつけてきたフジファブリック。1年前にリリースされた前作の賞味期限がいまだ余裕で有効のなか、前作を手掛けた片寄明人の手を離れてセルフ・プロデュースで挑んだセカンド・アルバムが到着した。個性的な歌メロやフツーでは終わらない展開といった〈フジファブ色〉を纏った楽曲たちは、アレンジ面で前作よりもほどよく贅肉が削がれ、バンドの逞しさがより強調された印象を与えてくれる。バンド史上もっともダイナミックでスリリングなナンバー“モノノケハカランダ”から始まり、バンド史上もっとも優しくてセンチなナンバー“茜色の夕日”で終わるまで、多種多彩なアレンジの楽曲が適材適所に配置され、〈アルバム〉としての完成度も非常に高し。〈Shuffle〉は禁物です。
                ライター: 久保田 泰平 / bounce 2005年11月号掲載
http://www.bounce.com/contents/

 このノーツは「〈Shuffle〉は禁物です」と言っちゃているのがスゴイと思います。私としては、スリリング&ダイナミックに刻んで行くのに、妙に不安定なボーカルがのっかっているみたいなのが好きだけど、そんな聴き方はたぶん邪道なんだろうと思う。しかし、「検索ちゃん」ってなんだこりゃあ。このあと虎ノ門。こちぢばはあるのだろうか。