大福逝く

 みくしでも申しましたが、女子大の主ネコにあらせられます大福さんが、8日逝かれますた。前は晴れても曇っても、三号館の前に鎮座ましまして、ボーっと無関心のこともあれば、ときおりきまぐれに寄ってきてにゃあにゃあいうなど、独特の存在感で、他のネコや、タヌキさんといった新手のアイドルたちの追随をゆるさないものがありました。真っ白で丸くなっているさまから大福と命名されたのではないかと思われます。だんだん真っ白でなくなり、うす茶色みたいになってきて、みなくなりまじやべーと思っておりました。ネコは人知れず逝くという話も聞いておりましたので。それが、るーまその読書会で日曜に大学に参りましたら、8日になくなった旨大福の写真を撮り続けられてきた大学職員の方が掲示され、花を手向けてございました。
 おりしも卒業アルバムの季節。まだお元気なころに、かなりデブっていた大福さんを卒業アルバムの写真に登場させようとしたことがございます。とっつかまえて、学生が抱き上げていたら、いつもは怠惰な大福さんが、ものすごいスピードで逃げられ、後ろを振り返り、チッと舌打ちされたことなどを思い出します。かつては卒業アルバムというと、全員真っ白の服と靴で撮影したり、欠席者を写真入りTシャツで紹介したり、趣向を凝らしたものですが、最近はまともにとっています。やはり将来恥ずかしくなるようなものは避けるべきでしょう。しかし、今春のは、かつてない最高傑作になりました。私がスーツでのぞみ、普通の写真を何枚か撮ったのですが、最後にカメラマンの人がイイヨイイヨ松本伊代☆とちょーしこいて、みんなのモーションがピタリとキマリ、三人がグーチョキパーして、破顔一笑にこにこと、動きのあるなんとも言えない写真がとれたからです。今年は来ない人もけっこういるわけで、時代の流れを感じます。
 在りし日の大福さんのお写真。
 http://www.d1.dion.ne.jp/~fukano/