ソン・ガンホのほほえみ

 金曜日は、虎ノ門の日だ。テレビをつけたら、いきなり井筒和幸ドアップ。「久しぶりにええわ!」と絶賛。なんじゃあと思ったら、映画「シンデレラボーイ」のCF。「ええもんはええ」。そういわれると見に行きたくなるよね。よいこの濱口がこの真似をやって、井筒に怒鳴りつけられたら面白いと思っていたのに、それはかなわなかった。シナショーもいたみたいだし、誰かやればよかったのに。まあチャブやお人好しの善人、悪草野にビビらされてしょんべんちびったカンニング竹山にはけっして無理なことでしょうが。
 それはともかくとして、残念だったのは先週のMCが遠山景織子だったのに見逃したこと。『怪』の人形使い役、「もののけさ」というキメぜりふはめっちゃかっこよかったし、また『OLヴィジュアル系』の怪演もなかなかで、その後のプライバシーも含めて、久しぶりにいい女がでてきたなぁなどと思っていたのですけど。実物がどんな人なのか、この番組に出てきた姿を見てみたい。広田レオナもこの番組に和服で出たときがいちばん(・∀・)イイ!!と思ったし。そういえば、鈴木杏は、前田犬がやった遠山みたいだとゆって、ファンにスゲー怒られますた。
 一発ギャグは、しばらく見ないうちにブラックタイガーになっていた。まったく注目されていないことは、前といっしょだが、前回一通も応募がなかったというのはワロタ。今回はそれでも12通。埼玉の中山さんの応募作品はわけわかめだったが、神奈川のにくきゅうさんの股間をおさえながら「ウポポポポポ」と逃げ去るのはちょいうけで、メンバーもしばらく「うぽぽぽぽ」とやってました。今週のMC井沢八郎娘の工藤・・・・なんだっけ、ああ由貴だ。ひつこくうぽぽぽする竹山を「ずっとやってろ!」と一喝。わはははは。このあとメンツ紹介で、MEGUMIがいきなりすべりまくりの歌をうたい「こんなことやらされてもへっちゃらのMEGUMIでーす☆」とやったもんだから、手拍子歌祭りがはじまっちゃった。
 井筒和幸監督の番になったとき、一瞬フリーズしそうになったのを、ハイテンションオーバーアクションの気働きで盛り上げてテンションを保ったのが、あいかわらずのチョーシこき野郎生井亜美。この椰子なんなんだろうね。実は、起きてまずネットで確認したのは今日虎ノ門があるか、こちぢばがあるかということであった。岡山に行っている間にものすげー生井亜美でのアクセスが多かった。なんかあったならそれなりのことはわかるだろうと思ったのだ。つまり、あびる優的なことがあったならおろされているだろうし、特筆されるようなことがあればコメントがあるだろうし。しかし、とりあえずなにもなかったようにこちぢばは始まった。生井あみはなにも言われなかった。濱口はゆわれた。工藤「よいこだったんすかぁ?」。濱口「わるいこだったかもしれへんでぇ、うぽぽぽ」。ひつけー。そしてさっそくこちぢばに。今日は『南極日誌』。85億ウォン=9億2000万円もつかった大作。すげーもんらしい。生井亜実「前に監督が☆三つつけたオールドボーイ以来の韓国映画で〜す☆」。
 井筒「早くみせんかい!」。生井亜美「涼しくなる映画だそうですね☆」。井筒「バカモン。キツイ映画らしいでぇ。俳優もソン・ガンホなど韓国最高の実力派や」。生井亜美韓流四天王とくらべてどうなんでしょう?」。「ちゃうちゃう、そんな四天なんちゃらなんかとはモノが違うわ。アホなこと言うな。恐怖で凍り付く映画らしいでぇ。シャイニングを超えると書いてあるでぇ」。そりゃあコワイだろうね。しかし、生井亜美、大はしゃぎ。嬉々としてなかへ入る二人。生井亜美は監督をキチッとエスコートして、客席へのドアを開けてなかに入れ、自分も入っていった。さりげないけど、ベテランジャーマネか、はたまた秘書かというくらい、しっかりしたカンジで、「四天王」云々も仕込みに見えてくる。井筒番として、テレビ朝日が用意した椰子だったりしたら笑える。ともかくただもんじゃねぇと思うよ。w
 映画は、南極の真ん中を目指す一行が、遭難したイギリス隊の日誌を拾う。これを見る。写真があるが、六人の写真から、一人減っている。不安を覚える隊員。南極にあるはずのないウィルスなんかもでてきたり、いろんなことが起こって、犠牲者が出る。しかし、ドヒュン隊長は、執念で目的地を目指す。やばいことになって、しかし憑かれたように目的地を目指すドヒュン隊長。凍り付くような風雪のなかでドヒュン隊長がニコッと笑う。このほほえみは、私のようなたいして映画を知らない人間にもわかりやすいわけだし、馬路すごいし、ソン・ガンホの見せ場だったんじゃないか。監督は「すごいわぁ」「えぐいわぁ」などと言いながら見ているのだが、生井亜美は魂抜かれたような恐怖の顔をしていて、ワロタ。
 井筒監督、終わったあと「面白かったか?」などと聴きつつも、コメントをした。「設定や必然性みたいなリアリズムのことを言えば、ちゃちいところもないことはないが、極め道ということの狂気がガツンと描かれている。われわれのことばで言えば、暗喩、メタファーちゅーやつや。人生の葛藤、人生模様が上手く描かれている。ソン・ガンホは、極限的な演技や。日本にこんな映画を撮れるやつおらんで。へなへなしたもんばかりとりやがってどあほ!」。生井亜美「まあでも、監督はどうなんですか?」。井筒「馬鹿野郎、おれはちゃうわ!」と、生井亜美の手のひらの上で気持ちよさそうにキレまくる井筒監督でありました。
 ☆は二つ。「はっきり言ってわかりにくいねん。丁寧にカットで設えればもっと見やすくなる。まあ俺より20歳もわかい若輩のかけ出しやからしゃーないわ。がはははは」。生井亜美「そうですかぁ〜、ちょー惜しい!!最後の一つがねぇ・・・」とあいかわらずの手練手管。井筒監督は、ソン・ガンホなんかと酒飲んだりするなんて話も交えつつ、ニュージーランド寒すぎたので帰って6㌧の塩を使って撮ったなどという裏事情も紹介していた。このあとなぜか同じ試練モノということで、八甲田山に噛みつく。「ばかたれ!何が天はわれを見放したぢゃ。ぬるいんや。馬鹿タレ。東宝で撮った映画やけどな。しょうもねぇ」などと、まだまだ『みゆき』の怒りはとけない模様でありました。よくわかんないけど、井筒が濱口にメンチ斬りまくりだったのが笑えますた。