編集王

 起きてお台場明石城のビデオ録画しておいたものをみる。題して「滝に打たれてみるモンやなぁ」の巻。電話番号聞いちゃいますた武田Dの復帰初仕事は、上首尾だったのかと少し楽しみになる。さんまちゃん登場するなり、積み木崩し@焼き直しを一発あてた栗原Pにつっこみまくり。「焼き直し(・∀・)イイ!!。心はロンリーもそのうち焼き直しで・・・」などと言いつつも、マスコミ露出しまくりのさんまちゃんに「さんまさんも出てますた」と舞い上がって言ってしまった原夏美さんは、ボコボコにされてますた。このへんののらりくらりは、村上真理子に「どついたろうか」と言った間合いと同様、ゆったりとしたいとしこいしの漫才のような滋味あふるる芸が醸されつつあるのかしらなどと思ったりもした。「栗原のような椰子ではなく、ホントにアピって欲しいのは若手連中!」とさんまちゃんがいい、そして武田Dのドアップ。「彼女にも捨てられた問題児 武田誠司」。わははははは。
 そして、「明石家さんまのホンマでっか!?ニュース」。非常に凝った出だし。国会やワールドカップの報道映像が流され、そして「ニュースを追求し」「新たな真実を」「つかむ者がいる」・・・ジャキンジャキンジャキンと文字テロップが入る。そして、ジャキンジャキンジャキンとコメンテーターの映像が一人ずつ出てくる。でもって、「ホンマでッか、にゅーーーーす!」と川平か、はたまたK1のリングアナかというような間合いの入り。さんまちゃんいきなり実兄の家にふりこめ詐欺があったことを話題に。「弟さんが事故で」「弟はさんまや」「がちゃん!」馬路かよ。島崎和歌子福下恵美がキャハハハハとリアクション。面倒な説明ぶっ飛ばして、役回り=たとえてたとえてたりらリラ〜ンの「ものしらず」、これでセットされちゃった。福下のバカ笑いはここにおいてはなかなか引き立っていて、キャスティングもキュートだろ、って、歌舞伎すぎ、飛ばしすぎと言うような半可通はぶっ飛ばされてしまうようなパワフルな映像美?。w アナウンサー局アナのほうのマッキーも、ほほえみのリアクションのみでご紹介。
 そして、評論家軍団。経済=佐藤治彦。政治=ベンジャミン・フルフォート@悪黒めがねその実アホなアメリカ人仕様。軍事=テレンス・リー@その辺のやくざ仕様。離婚=池内ひろ美。離婚評論家。熟女ヲタ松下由樹オネーサン仕様。ブラックバスさんまちゃん、お約束のようなディボースネタにパクッと食いつき、しのぶの名前は出さずにしのぶネタ。そしてザックリ、「巨大市場中国人口13億人突破」。ものしらず島崎「大変だな☆」。さんまちゃん「中国でコンサート。ものスゲー人数で儲けまくりかと思ったら、安杉でもうからへん。やめときやさんまちゃんと某みゅーじっしゃんに言われますた」とわけわかめなアングルからネタかましますでぇと、気合いのさんまちゃん。すかさず、ものしらずふたりのお馬鹿なリアクション。余裕の笑みの評論家軍団。そして、マッキーは、余裕の面持ちぢゃん、A女E女のときのカチンコチンな初々しさがなくなったぢゃん、だめちゃん、やべーぢゃんなどと、勝手なツッコミを入れて見る視聴者。
 ほんまでっか評論家軍団のコメントはじまりはじまり。ピンポンボタン押しまくりの軍団。佐藤治彦。「日本から回転寿司が消える!」。厳かにリフレイン。「マグロのない回転寿司信じられますか?」。拾いようもないネタに食いつく福下「私マグロないとダメです」。わははは。要するに豊かになった中国がマグロを買うようになり、日本で安いマグロが手に入らなくなるということ。島崎「そりゃあ大変だね!」。ほのぼのとした福下と凶暴な島崎はリズミカルにアホアホ光線を放射する。ベンジャミン「中国人は日本に別荘を買う」。テレンス「クルマ買いまくり排ガスでとんでもないことになる。油も足りず争奪戦で戦争起こりまくり」。島崎「回転寿司より大変ジャン」。佐藤「テレンスは、はじまるまえあがってしゃべれませーんとかゆっていたくせにしゃべりまくりやがって、こいつホントに嘘つきだ。しゃべりすぎムカツク」。池内「一人っ子政策でわがままな椰子が増えるからわがまま大国になり大丈夫」。ベンジャミン「嫁足りなくて日本に探しに来る」。島崎「チャ〜ンス!(・∀・)イイ!!」。もうなんか、ナンバーガールか、ZAZENBOYSかっつーよーな、文脈のない「間」でネタがつながって、それがスリリングなおかしさを出しているのがすげぇ。
 まとめる間もなく小泉国会解散ネタ。福下にふるマッキー。福下「どうでしょうね」。さんまちゃんの制止もきかず、ネタ暴走するベンジャミン「民主党が政権とったら大変。リベンジでスキャンダルばらまきまくり。SMとか」。一度はやってみたいとか、偉い人はMが多いとか、わけわからん話に。ベンジャミンは、退役して太ってしまった「山猫は眠らない」みたいなカンジ。ちょーしこいたベンジャミン。クソつまらないアメリカンジョーク。佐藤「今おわかりいただけたと思いますが、今回ベンジャミンが出てきたのはデーブ・スペクターつぶしです」。テレンスここにかぶせて「真面目な話していい?」。一同「ウン☆」。テレンスの話は、郵政の民営化→郵政マネーでアメリカの国債を買う→アメリカに利する→テロリストに都合が悪い→日本がねらわれやすくなるという、風が吹けば論法。肥満したミスター・マリックのよう。佐藤がしゃべろうとすると島崎「なんであんた入ってきているの?」。
 佐藤の玄妙なリアクションも早々に次のネタ。「クールビズ」。テレンス「温暖化が進むと世界戦争になる」。水没→高い土地争い→戦争。「近い将来だ」。まぢびびる福下。さとうは、かりゆしにかぶせて、「沖縄の男性は長生きではない」。何を言うのかと思ったら「沖縄の男性はチャンプルを食べなくなったので、男性は28位のし」。モノシラズのリアクションなし。そして次のネタ。W杯。テレンス。ナショナリズムの塊W杯。警備ヤバスギ。ドイツビビリまくり。やりたくねぇ。さんまちゃんすかさず、ベッカムマイケル・ジョーダンの背番号をつけて、アメリカにサッカー受け入れさせるためにヨイショしたみたいなうんちくをひとしきり。池内「サッカーすると結婚が増える」。うんちくかまそうというときに、絡む佐藤。「ろくな恋愛していないくせに。結婚したことない癖に」などとぼこられる佐藤。テレンス「サッカーでさかりまくる民衆」「夜のハットトリック」と盛りあがりまくるさんまちゃん。佐藤「子どもができるのは10ヶ月後やんけ」。オイオイオイという間もなく、ベンジャミン「スポーツが盛んになると離婚が増える。夢中になり杉。スポーツ未亡人つーの。でもってキッチンドリンカーに」。
 そして最後は、池内、ベンジャミン、テレンス、佐藤が一言ずつコメントをし、さんまちゃんがリアクションする「次週予告」なども入り、きりりとしまった試作品はちゃんちゃん。三奉行感心、いや感嘆。水口昌彦「武田編集うまい。さんまさんもかんじられているように、話がトッ散らかりまくっていたのに、みごとに編集されている。すご杉」と絶賛。笑みを抑えられないしまらない顔の武田のアップ。これ自分の編集でそうしたかと考えると笑いが止まらない。わはははは。さんまちゃん「人生つまづかなきゃあかんなぁ」。テロップ「滝にうたれたら、ちょっといい番組できますた」。なははは。
 港浩一さん「(・∀・)イイ!!。魅入った。少し見直したかな」。さんまちゃん「まあ、落ちるところまで落ちたからな。しかしそういって武田、おまえ離婚評論家の電話番号きいてないやろうな?手広すぎるわ」。武田「ウン☆聞いてないっす」。手広すぎには禿げすく笑いますた。栗原美和子さん「(・∀・)イイ!!すぐにゴールデンでやるべき。こんなさんまさんはじめてみたし」。さんまちゃん「二人とも舞い上がりすぎ」。栗原「さんまさんがあまりしゃべらないのがいい」。さんまちゃん「じゃあやらない☆」。栗原「ちゃうちゃう」。さんまちゃん「日曜10時やめるかと思ったら、爆笑問題や。あーあ。どうにかならないか水口クン」。水口昌彦「編成じゃないから・・・。まあ4月に向けてということで」。CFテロップ「明石城すでに時遅し、10月からもご覧のチャンネルで」。明石城続くのか!うれしい。
 さんまちゃん「4月からって、お前それまでちゃんとやれるか武田。おまえもうちそちそ切れや。ワシもちそちそ半分斬ろうかとおもっとるんヂャ。たちの悪い犬を飼っているみたい。こいつがいるから何かをしなくてはいけないみたい。たまには散歩とか。飼わなきゃいいんだ。まあ斬ったら斬ったでカマになる。どうや武田?」。武田「もっと面白いところはいくらでもあったのだが、さんまさんがちそちそちそちそ言うので断腸の思いで斬った」。なんちゃそりゃああ。水口クン「とりあえず4月までに単発でして・・・」。さんまちゃん「ちょっと待て!俺は報道色のあるものはしたないんぢゃ!」。栗原P「50になったのでこのへんで新境地を開拓するということで、チャレンジャーに」。さんまちゃん「そうそうそう、バカ言え。そんなこと言うと、朝の帯やるど。ごるぁああ」と絶妙のノリツッコミ。最後武田が「あざーっす!」。私的には、ふたたびちょっとグッと来るものがあった。笑いとしんみり、しかしあくまでもしんみりは拒否しつつ、あたたかなリアルが現象する。さんまちゃんは馬路すごいなぁとあらためて感心したのですた。
 武田Dが編集が巧いということなら、なんか同じものが編集の仕方でどう変わるのかも見てみたい気はした。プロのデレクターと村上真理子クラスの人、あと佐藤治彦とか、アホな素人がネットを通じて参加とかさせて、比較してみてどうなるのか。たぶんたいして面白くないからどこでもやらないのだと思うけど、さんまちゃんがトークすれば面白いのになぁなどとも思った。まあこれを「双方向」とか、見る人の能動性とか、アホな能書きを垂れる気はさらさらないのだけれども。