萌え萌え詐欺

 うち合わせで荻窪に出かける途中、新聞にのっていた『週刊朝日』を購入。別に、「負け犬の遠吠え」酒井順子の「検証・日本海側美人1県おき説」を読みたかったわけではない。が、買ったからには読んだ。男性編集者と酒井が採点して平均。二人の県別の食い違いはさほどなく、酒井のほうが若干シビアということくらいである。美人率。青森12.5%。秋田20.5%。山形7%。新潟12.5%。富山9%。石川12.5%。福井6.5%。ちなみに東京4%だそうです。編集と二人、すべての県を回り、カウントしまくったというのだから、びっくしだ。つーか、そこがこの記事のポイントだろうね。1県おき伝説は「実証」されたわけだけど、なんじゃこりゃあああってかんじっすよ。まあ、酒井が判定だからいいけど、他の椰子だったら問題になりそうな記事だろこれは。
 それはともかく何が読みたかったというと、「オタク割引から萌え萌え詐欺まで『電車男』商法の虎視眈々」。『電車男』大ヒットで、紅茶とかの電車男グッズが売れまくり、藤沢の映画館ではオタク300円割引で入場者急増とかゆうわけね。でもって、アキバではオタク垂涎のコスプレ女性がキャッチセールスとかぼったくりをする「萌え萌え詐欺」被害が続出という記事。言うまでもなく「萌え萌え詐欺」のなかみが知りたかったわけだけど、なんかさ、チョーベタじゃござんせんか、っつーかんじっすかね。2ちゃんで、こそこそ活動しているネタ職人を「この記事出版するのでご連絡を」みたいなカキコで巧みに誘いメールするとボッタこられるとか、ブログとかやっている椰子にあなたのブログを出版とか、あなたのブログに博士号をあたえますとか、セレブな奥様があなたのブログに癒されぜひお話をとか、あるいはついにキタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━!! 女詐欺師エルメス降臨とか、そんな世も末な被害続出、対抗してアキバ系捜査部隊結成とかゆうはなしなのかと思いますた。
 ただ、牛丼ニストの経済評論家森永タコ郎の分析には笑いますた。電車男の経済効果は20〜30億くらい。1000億円以上の冬ソナに比べればぜ〜んぜんということなのである。この理由がすごくて、オタク文化で出た利益はオタクマーケットのなかでしか消費されない。まぢかよ。けっこう納得してしまいますた。
 しかし、『週刊朝日』ってどうなっちゃったのというようなワイドショーっぽい記事が満載。しかも、『デキゴトロジー』なんかにあったような切れ味が感じられないものが多い。実は久しぶりに買ったけど、『週刊朝日』ってこんなのだったっけ?政治記事と『還暦吉永さゆりと戦後』みたいな、ちょっとらしい記事はうしろにちょこっとだけ。やばくねえの?と思う、私のほうがやばいのかもしれないという可能性は否定しません。もしかすると、新しい言説が予想もしないかたちで育ちつつあるのかもしれないし。ううう。