昨今の深夜番組

 日曜日に元ゼミ生たちと再会したとき、いっしょに来られた元ゼミ生の友人の連れ合いの人と、最近の深夜番組って一時に比べるとイマイチかなぁという話になった。まあ今でも「劇団演技者」だっけ、舞台とドラマのコラボみたいなものもあるし、少年チャンプルーとか、生ツルベとか、あるいはちょっと前になるがプロモマニアみたいな番組もあったし、それなりに面白いわけだけど、そういう実験的なものはみんな地上波から消えてしまったのかなぁ、みたいな話だったと思う。うだうだなお笑いばっかじゃ、さすがに飽きてくる。もっとも、SPY2/7は面白いかったかなぁ。あと、カミングダウト谷原章介とか。そーいや、谷原のグッズつくるみたいなのはまだやっているよね。うーー、まあやっていることはやっているけど、スタイルがかわったのか、一時のほうがよく感じられたんだなぁ。まあそれは、その人の大学に入った頃と、私が東京に戻った頃と重なっていて、そのころみた番組が、ばかによいものとして記憶されているだけのことかもしれないのだけれども。私が一番気に入っていた番組の記録が残っていたので引用しておきます。

「3番テーブルの客」

フジテレビの深夜枠の実験的要素を含んだ作品。全24回。一話完結の一つの脚本を毎回違う演出家がドラマに仕立てる。基本ルールが4つ存在する。「三谷幸喜脚本を使う」「収録オールロケ原則2日間、編集1日、MA(音入れ)1日」「予算300万前後」「アンドリュー堺役は岡田真澄に原則固定」主題歌は タイムスリップランデヴーの「四丁目カフェで会いましょう」基本的ストーリーは、バツイチのウェイターが働くとあるレストランが舞台。ある夜、そのレストランに彼が働いているとは知らずに別れた妻がやってくることから物語が始まる。彼は「向かいのホールで行われるビビ萩原コンサートのバンドマスターをしている」と嘘をつく。この二人は昔ミュージシャンとしてメジャーになることを目指していたが、ささいなことで喧嘩別れした。その後男は音楽の道をあきらめてウェイターとして生計を立てていた。やはりバイト生活をしているという昔の妻に、「俺は昔の夢をかなえつつある」と思わせたいばかりの嘘をつく。そんな間にも本業のレストランの仕事をこなさなければならない。酔っ払いの中年客はやってくるし、向かいのホールの本物のバンドマンたちがやってくるし、コンサートの大物ゲストのアンドリュー堺までがやってくる。若い同僚のウェイターも怪訝に思い始める。ウェイターの仕事も果たさなければならない状況の中で、嘘をつき通すために奮闘するおはなし。「今度ショーの方も見に来いよ」「CD出たら送るよ」と言いつつ見送り、「必ず行くわ」「前の住所にいるから」「それじゃあね」と立ち去る女。実は、もと女房の今の芸名は「ビビ萩原」であった。女は全てを知り尽くしていたという脚本。おもしろかったがあまり話題にも上らなかった。現代のTVの要素は話題に上らないものほど作品的・構成的に優れている物が多いのが実状である。ゴールデンタイムのドラマに駄作が多く、いわゆる「通」に面白いと感じさせるものが少ないのが顕著な例。通好みの物は深夜に放送される。TNGもそうでしょう。
http://www.tokikawa.ne.jp/net_jam/cgi-bin/03_01.html

 いや、通ぶるつもりはさらさらないわけだけど、馬路この番組は面白かった。同じ脚本でも、演出がちがうとこんなにも違うのかってかんじで、しかもなんかとてもかっこいいカンジがした。まあそれは、東京に帰ってきたばかりだったからなのかもしれない。おやぢにも、上京は胸ときめくものであるということか。
 この他、森雪の丞、永作博美などでやっていた、ポエトリーリーディグの番組もよかったということで意気投合した。森のやつは、彼自身この企画にはまりまくりで、CDにしたりしていて、持っているので聴くことができるけど、永作のもけっこうよかったし、何度も言うけど、aya のパフォーマンスは馬路すげかったわけで、まさかこんなもののDVDが出るわけもないとは思うけど、こういうのってどうにかならないもんですかねぇ。ただまあ、金食い虫なのかもしれない。どっちも。むかし、中村美津子の番組をやっちゃった人がいるわけだけど、気合いで番組やっちゃう人いませんかね。
 もっとも、「対決ムシキング。ガチンコ昆虫脳バトル」みたいなモンは、みてみたい気もする。「一目会ったその日から、あなたも私も昆虫脳☆」みたいな。司会長塚京三。音楽は、・・・戸川純「昆虫軍」かしらねぇ。なんかポップじゃないかなぁ。べたにテントウムシのサンバとかの方がいいのかしら。などといいつつ、ボクは今のお笑い番組けっこう満足してます。