ZAZEN BOYS 『HIMITSU GIRL'S TOP SECRET』

 ホーム東端より新星堂へ。スピードなんチャラっつー「グラビアの美少女」をテーマソングにしているアニメのDVDまだ出ていないかなぁと思って見ようかと思ったのだが、まず洋楽をみて、それから邦楽へ。そうしたら、なんかショッキングピンクみたいなジャケツにグラサンの金正日みたいな写真のCDが新譜にあった。よくみるとジョンイルと思っていたのは、向井秀徳でやがんの。わら。速攻購入。プールで泳いでから、かけっぱなし。今もBGMになっている。

HIMITSU GIRL'S TOP SECRET

HIMITSU GIRL'S TOP SECRET

1.HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
2.BRAIN CONSTRUCTION
3.HENTAI TERMINATED
4.HARD LIQUOR
5.USODARAKE TAKE2

@TOWER.jp

2004年12月のアヒト・イナザワの脱退を経て、新ドラマーに松下敦Buffalo DaughterYUKI BAND)を迎えた新生ZAZEN BOYSが、待望のニュー・シングルをリリース!「エキセントリック・エイトビート&7/4ビート&5/4ビート&16ビート・ツェッペリン・ロックグループ“ZAZEN BOYS”のニュー・ダンス・ミュージック」(!!)とのこと。/
「さあ、SOLIDだ。迫力だ。ムーディだ。あまりないカッコよさだ。レッド・ツェッペリンだ。当然、レイディオ向きだ。絶妙な間だ。DRUM ROCKだ。ハッキリしすぎだ。カッコよさがハッキリしすぎだ。最高だ。以上、俺の感想。」(向井秀徳

 統合失調系のバラバラな音にまとまりができているような、いないよううな、そんなアンバラスな均衡/不均衡のスリルにこのバンド、っつーか向井の真骨頂があって、ナンバーガールとかではぶっ壊れちゃったみたいなところがあることは、つとに有名なわけだけど、ZAZEN BOYS の場合は、リフリフなギターが疾走し、まとまりの輪郭みたいなものが、とぎれとぎれながら示されることで、非常にかっこいいパフォーマンスをスリリングに首筋で感じるみたいなところが魅力だったと思う。まあ、この手のバンドはやっぱライブ聴かなくちゃみたいなところはあるんだと思う。ヘンなものと比べるなと言うかもしれないけど、ヘイトアッシュベリーな60s 西海岸バンドの代表ジェファーソン・エアプレーンの『サムバディー・トゥー・ラブ』だって、廉価版のCDとか聴くとなんじゃこりゃって思う。しかし、サイケデリックな時代の記録映像なんかをみると、ボーカルが即興で伸びる伸びる。ぜんぜん違う。ZAZEN BOYSもファクトリーでみた時が一番かっこよかった。まあライブ映像は、はてなの鍵語のところからみれるかもしれないわけだけど。
 それはともかく、今度の新譜だけど、#2と#4がリフっつーか、輪郭みたいなものは一番見えやすいようなカンジにはなっていると思う。しかし、やっぱそういう輪郭も、ぶつぶつに切ってしまって、さあどうだみたいな気合いで、逝く道逝っているのが表題曲の#1だと思う。でもって、#4は歌詞でもやってみますた、みたいなノリでしょうか。なかなかよいと思いますです。
 余談だが、昨日のエントリーに書いたDetroit7について。CDをさらに聴いていて思ったのは、なんかもっとチープっぽくパフォーマンスしたほうがかっこよくね?みたいなこと。たぶんそう思う人はほとんどいないと思うけど。ギターもね、たぶんすげー巧くなっていっているんだろうなぁとは思うんだけど、最初のワイルドにぶっぱたいていたみたいな弾き方がものスゲーかっこいいと思ったのが脳裏に焼きついていて、なんかまとまりよすぎみたいなかんじがしたけど、それはたぶんぼくがおやぢだからかもしれない。ちょっと思ったのは、このバンドがパティー・スミスのロックンロールニガーとか、ビコーズザナイトとかやったらどうなるのかなってこと。ただまあ、あんまりそっちの路線に純化されて逝くと、NYドールズとかいうことになるし、オリジナリティもへったくれもなくなっちゃうだろう。なんつってもすごいのは、一度聴いたら、このバンドのやっているものは誰が聴いてもこのバンドだってわかることなワケだろうし。