ジゴロウ無情

 sakusakuジゴロウが出なくなるという話をゼミ生から聞いて驚いた。局の上の方が、権利かなんかを売っちゃって、使えなくなったみたいなことを聞いた。で調べていたら、灯台もと暗しというか、アンテナにも登録しているid:sosuさんのところに詳細なことが書いてあった。コアなサクサカーならではの言説は、変わってしまうのもまたsakusakuというような見解に対しても、批判を投げかけている。
 「地方」だとか、「深夜」のものが、メジャーシーンに買い上げられて消費しつくされやがて消えてゆくことはけっしてめずらしいことではない。しかし、sakusakuの場合は、ちょっと違った部分があることは、パフィーの頃から感じとれた。なぜ今ごろパフィーかと言えば、私が熱心に見ていたのはそのころだけであり、ジゴロウなんかはDVDではじめて知ったようなものだからだ。そんな野郎がものを言うのもなんだが、パフィーの頃はけっこう熱心に見ていたのである。そして、地方局独自のスタイルを感じていた。一人がばっくれていたり、あるいは爆睡していたりということや、キー局ではありえねーっていうようなアナウンサーのねえさんとため口普段着トークをしていたというような、突出した出来事として感得されたのがはじめなのだが、まあよく考えてみると、上昇志向の地方局は踏み台とばかり言えないようなスタイリッシュなパフィーの独特な活動を見ていたとも言えるわけである。つまりは、本番中爆睡してでも地方局にかけつけるというか・・・。w それが上京、洋行に成功したパフィーであったのも興味深いことである。
 TVKというのは、それなりに骨があり、独特の番組づくりをしてきた局である。少し上の先輩であえて入社した人がいたと寮でも噂になっていた。代表的なのは、音楽番組、とりわけ洋楽へのこだわりである。ミュージックトマトという番組は、岡山でも放映されていた。週一の深夜放送。でも、TVKでは毎日やっていて、しかも一時はなんちゃらトマトという番組がたくさんあり、午後のバラエティなんかも洋楽ディスクジョッキー仕様だったこともあるように記憶している。地元密着でかつ痛くない。っつーよりは、地上波もへったくれもない時代から、ぶっ飛んだ番組をやっていた。今回DVDをみてみて、ジゴロウの馬路トーク&ギャグトークsakusakuの様々な企画もの、イベントなどを見るにつけ、地方文化シーンを研究してきた立場からも実にツボなものがあることを再確認した。
 キー局とタイアップして、プロ野球中継を最後まで放映するリレーナイターなどを企画したことなども思い出した。要するに、TVKというものに対して、フレクシブルで、骨があって、したたかで、しかもぶっ飛んでいて面白いというイメージを持っていた。しかも、私はサクサカーとはとても言いがたい人間だし、怒ってみせるのは偽善だと思う。それでも、DVDをみてみて、ジゴロウという「モビルスーツ」を喪失したところに、トークは成立するんだろうか。三鷹二中は、やらしいセクハラまがいになる。鮭の産卵とか、シャチホコは、間抜けだろうな。たとえば俺がやったりしたら。
 ジゴロウを売った椰子、買った椰子、怒っている椰子なんかが、馬路トークバトルして、盛り上がるのを番組にしちゃってもよくなくない?とか思うんだけど、まあけっこうギョーカイの人って批判されるのを嫌いますでしょ。私は、お台場明石城ライブドアネタ堂々とやっちゃう、っつーかやらないではいられないさんまちゃんの心性に禿げしく同意するわけで、そのくれーのことはしてほすぃ。あと小堺にもがんばって欲しい。