柴田食堂とNEWBURYCAFE

 昨日土曜日に、しゅ〜矢澤退官企画プロジェクトYの論文集に投稿する原稿をほぼ書き上げた。注と文献をつけて、最終調整に入っている。プリントアウトした原稿をカフェで推敲する。ゲラを校正するのと双璧の至福の一時である。以前は、一度書き上げたものに、筆を入れる勇気をなかなか持てなかった。そのために思い入れや見栄を無様に詰めこんだだらしない自慰的な原稿を出すことも少なくなかった。今も大差ないとも言えるけど、言いたいことははっきりしているし、それをどう伝えるかということだけを考えやすい。しかし、それは勉強量が減ったということだけかもしれない。少ない材料で書くから、あれもこれもということはない。それはそれでまた無様なことである。しかし、ともかくできるだけわかりやすく伝えるために、朱筆を入れては書き直してプリントアウトし、また朱筆を入れる。朱筆を入れることを楽しんでやるために、カフェに行ったりして、気分を盛り上げるわけである。
 今日は、前から目をつけていたNEWBURYCAFEにした。西荻から、バス通りをしばらく行き、家具屋さんのところを入った店。「ニューヨークのカフェに魅せられたオーナーが、帰国後に自宅ガレージを改造して作ったカフェ。毎日焼き上げる自家製パンを使ったサンド類は好評で、完売することもしばしば」というのが、ヤフーの紹介にあった。洒落た店である。住宅街のなかにあるカフェで、なんつーか、代官山っぽいなんていう人もいるみたいだ。何よりよいのは、明るいことだ。岡山時代から、明るいカフェをよく仕事場にしていたが、これほど日差しの加減なんかを考えてつくったふうな店は少なかった。こーしーとかもまあまあだし、音楽も(・∀・)イイ!!。パスタとか、サンドイッチとか、御飯もいろいろ食べられるし、ワッフルが焼きたてで食べられる。私は実はメープルシロップが大好きなのである。それが添えられて出てくるのをみて、昼飯喰ったあとだったのに、我慢できず喰ってしまった。美味しい。そして、仕事もはかどった。明日じっくり注記などをして調整すれば、月曜には提出できそうだ。
 昼飯は、吉祥寺の柴田食堂にした。家の近くにあるいわゆる大衆食堂。吉祥寺の街のなかに、ぽつんとむかしながらの大衆食堂があり、テイクアウト風のショウウインドウに天ぷらなどがならべられている。にんじんの天ぷらを見て、非常になつかしい気持ちになり、思わず入った。天ぷらとサバのみそ煮でメシを喰った。これで千円と、学生が行くような店ではない。要はおやぢ層ターゲットの価格設定である。量もおやぢむけで、さほど多いというカンジではない。肉じゃが定食とか、ハムエッグ定食だとか、おやぢのツボをついた食べ物がたくさんある。白菜のお新香なんかが無造作に出てくるが、ちょっとした香りづけなどがしてあり、非常に美味しい。みそ汁も、そこそこ具が入っていて、大戸屋などでは味わえないカンジである。
 午後からは、ルーマン読書会だった。ときどきハッとする様な部分がある。刺激的だ。また、それぞれの学問的な見地を押し出した質問と討議があり、これが抜群に面白い。次回は、生活史研究会とバッティングしてしまう。どないしよう。さて、日曜はどこのカフェに行くか。今から楽しみである。